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産経新聞の的外れな民主党批判
2011年08月05日18時01分 故郷求めて
http://news.livedoor.com/article/detail/5763873/
【主張】子ども手当廃止 いま一度国民に信を問え 民主党政権は正当性失った2011.08.05 03:33民主党政権の最大の目玉政策である「子ども手当」が今年度限りで廃止されることになった。4日の民主、自民、公明3党の幹事長・政調会長会談で、来年度から自公政権時代の児童手当を復活、拡充することで合意した。……続きを読む
産経新聞の購読層に高齢者の自民党ファンが多いのならこのような社説にも営業的価値はあるのかもしれませんが、相変わらずだなあと感じざるを得ません。
2009年の政権交代が、民主党のバラマキ4K(子ども手当・高校無償化・高速無料化・戸別補償)に目が眩んだ国民の選択結果だと未だに信じているのでしょうか?有権者をなめてるとしか思えません。
あの時世間に渦巻いていたのは、「消えた年金」や「天下り・渡り」でした。端的な事例では「道路財源でマッサージチェア」とか「居酒屋タクシー」など、役人や公団職員の規律の乱れが大きく取り上げられたのが記憶に新しいところです。そしてその諸悪の根源が天下りだ、という認識に達していたと思います。
昨今の「原子力村」批判にしたって語られる構図はほとんど同じで、自公政権が国民に愛想をつかされたのは、この構造が全く是正されないと感じたからでしょう。
もちろん、自分の利害でバラマキ4Kに期待をかけた人もいるかも知れません。でもそれは、公明党の党首がぽっと出の新人に選挙区で負かされるほどのパワーになったとはとても思えない。これまでの政治・行政に対する深い深い恨みつらみが原動力だったろうと思うんです。
民主党は国民的バラマキを公約したけれども、それに対する自公政権側の反論は主に「財源はあるのか?」でした。
そりゃあそうでしょうね。自分たちだって減反補助金やら整備新幹線やら、各業界に政治主導・官僚追随でバラマキ続けてきたんですから、それに年金という壮大な若者搾取による老人へのバラマキを敢行してきたのですから、バラマキそのものに突っ込めばブーメランになりかねない。
そして民主党は「財源はあるのか?」に対して「予算の総組み換えで達成」と、大見得を切って見せたのです。これが嘘でないとしたら、誰にも反対する理由がない。嘘かどうかは政権を取らせなければわからないわけです。
嘘ではないにせよ、当時から「特別会計は200兆円もある」などという眉唾な話はしていました。そこに埋蔵金があったり、天下り法人があったりしたのも事実ではありますが、そのほとんどは年金・医療費の支払いとか、国債の償還費というような義務的な支払いのためのものです。明確な年金改革も示さないばかりか、後期高齢者医療制度に感情的なバッシングをしてきた民主党にメスを入れられるとは思えなかった。
でも、「天下り根絶」「脱官僚」「公務員人件費削減」という看板は非常に立派なものでした。ここに国民が惹かれたのは間違いなかろうと思うのです。
ちょうど、日本中の郵政族や局長会のような圧力団体に果敢に挑んだ小泉首相と、同じようなファイティングポーズに国民は結果的に騙された、というのが正しい見立てではないかと思います。(それにしても、あのころ郵政の政治力は日本一だというような話があって、いまは電力業界は日本一の・・・というのは笑えますが)
産経新聞が思ってるような、「子ども手当で生活が良くなるから賛成」というようなアホな国民ばかりではないでしょう。ここへ来て民主党の人気が地に落ちているのも、(震災対応などを抜きにしても)そもそも財源が捻出できないのは改革が足りないからじゃないかとか、天下りはより深刻化しているんじゃないかとか、そうした感覚が国民に蔓延してるからだと感じます。
「復興財源のために子ども手当に斬りこめ」という自民党にも国民は支持を示さないでしょう。仮に震災がなくたって、自公政権だって一般会計の財源すら足りてなかったんだし、確か公明党のプログラムでは児童手当は5千円から1万円に拡充されていたはずです。(この点でも産経新聞の主張はかなり痛い)
「財源なき子ども手当に負けた」などと自民党が認識している以上、自民党政権に戻していいとは誰も思わないでしょう。
民主党のバラマキ政策は経済的には減税と同じ効果で、そもそも官僚や自治体、業界団体などを通じて利権化するものではないのですから、自民党のやってきたバラマキと比べれば質のいいバラマキなんです。今まで何度も言ってきたことですが、その財源のために大きくなりすぎた他の予算項目をぶった切れるものならやってくれ、というのが私の切なる願いでした。
できっこないから民主党には投票しなかったんですけどね。
「子ども手当ができないなら信を問え」なんて言ったところで、では一体どこをどうするのかということになれば自民党も産経新聞(一部の寄稿者を除く)も、まともな道筋などつけられないでしょう。溜息ばかりになってしまうんですよね。
「選挙しかない」とは思うんですが、「選ぶべき政権もない」が皆さんの正直な本音だと思います。
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