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小沢一郎は産経の飛ばし記事のようには動かない 天命に遊ぶと云うことだ
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2011年08月04日 | 日記 :世相を斬る あいば達也
どうも自民党も公明党も本気で「菅降ろし」に動く気配はない。動かない、動けない理由は、理屈ではない。前回の不信任案には、概ね小沢・鳩山グループが賛成に回ってくれる、と確信出来たからだ。しかし、今国会でもう一度出したからと云って、小沢・鳩山グループが揃って、不信任案に賛成してくれる保証がない。
産経の記事などを信じれば、必ず小沢・鳩山グループは賛成の行動をとるのだが、野党側は、それほど単純ではない状況を把握したようだ。その点は筆者も同様の意見だ。 与党民主党の代表が菅直人で、その代表が内閣総理大臣なのだから、執行部が自らの力で責任を果たすべきだろう、と云う具合になっている。時事通信によると、公明党の井上幹事長が以下のように発言している。
≪続投なら臨時国会で不信任案=公明幹事長
公明党の井上義久幹事長は3日、BS11の番組収録で、8月末 の今国会閉幕後も菅直人首相が続投した場合の対応について「臨時国会で内閣不信任案を出したら、民主党は反対して菅さんを信任するということはあり得ないので、そこはきちっとすればいい」と述べ、秋に想定される臨時国会で内閣不信任決議案を提出する考えを示した。 井上氏は「臨時国会に菅首相が本当に出てくるというような状況を民主党が許すようなことになれば国益を損なう。民主党の皆さんが責任を持って、この国を正常なところに戻さなければならない」と語った。≫(時事通信)
つまり、8月中の「菅降ろし」は民主党内の責任でやってくれ、と言っている。そんな内輪の責任問題に与するつもりは今国会ではしませんよと云うことだろう。政局好きの産経新聞が小沢・鳩山ラインで盆明けに菅内閣不信任提出とか、小鳩新党に動く等とか、飛ばし記事を連発している。これに呼応すると云うか、煽られた政治評論家やブロガー達が、同類の情報を発信しているが、筆者は違うと思う。 7月9日の拙コラムに「菅直人の延命には協力者は不可欠 それが誰なのかが謎といえば謎」 で、四面楚歌の菅直人が延命の切り札?心の“よすが”とでもいうか、鳩山・小沢との民主党トロイカ体制への回帰を夢見ているのではないか?と云う疑念を提示した。筆者の推測が当たるかどうか別にして、小沢一郎の熟慮の結果が、自民も民主党執行部も出さない“菅内閣不信任案”を出して、現状の政局でフライングするとは思えない。
そんな政界一の実力者が、ピエロのような行動には出ないだろう。鳩山由紀夫なら判らんが(笑) 菅を降ろす責任は担いだ連中にあるのだから、仙谷・岡田・枝野・安住の責任である。菅の不信任を再度、野党である自公が出すのなら筋は通る。仙谷・岡田等がするべきことは、“刺し違え”の菅代表解任が関の山だが、大して深い傷を菅直人に負わせることは出来ない。しかし、落とし前をつけないクーデターなんてのは無いわけで、延命を画策しているのは、菅直人同様、仙谷・岡田らである。 つまり、菅直人と仙谷が殴り合いの喧嘩をしない限り、今回の政局にはケリがつかないと筆者は見ている。
仙谷と岡田が鼻血ブーになるまで殴られなければ、ケリはつかないのだ。(筆者の心情も同じ)おそらく、現民主党執行部は、小沢・鳩山グループが不信任案を出すと言っても、受けつけないだろう。その時こそ「新党」だ、と云う論調なのだが、時期尚早だ。 自公は9月の臨時国会になっても、菅が辞任しないのなら大義のある不信任を出すという、常道で動きたいようだ。
小沢一郎の心情からすれば、菅首相が一日でも早く辞任するのがベストだが、今後の日本の政治シーンを熟慮すれば、今国会中に「新党」を視野に入れた行動まで至るとは到底思えない。新党を結成して、民主党を衆議院過半数割れにするい事は可能だが、仙谷・岡田が自民党以上の自民党となり、連立を組む可能性を排除できない状況で踏み切ることはない。仙谷・岡田のやっていることは、野党自民党への再就職運動のようだ、刺し違えが嫌なら、大挙して脱党、自民党に就職したら如何か?
気分的には、その方が短絡的で、政治理念をあらためて標榜する正当の誕生だから、個人的には良いことだと思う。しかし、この国難においてこそ、小沢一郎は政治をしなければならない。政治をするには、与党でなければならない。与党である為には、民主党を簡単に出るような単純図式は考えにくい。
菅首相が送ってくる、トロイカ体制への秋波の真偽をたしかめる時間的余裕を持っている小沢一郎がダボハゼのように行動することはないだろう。 小沢自身、公判が優勢に推移しているからと云って、一定の確信を持たない限り、軽挙には出られない。小沢が自分の進退を掛けて行動する時期は、9月下旬だ。そこまでは、「天命に遊ぶ」のが賢明な筈である。
それまでに、民主党執行部が“刺し違え”をするか、菅がスンナリ辞任するか、それを見守るわけだが、若い子分たちの士気を奮いたたせる言動を日夜語っているのだろう。若いグループ議員の個別の資質を品定めしているのかもしれない。
菅が海江田に命じて、経産省原子力行政の3羽カラスの首を切った。海江田がその時点で辞任することはないだろう。彼は脱原発の推進大臣として生き延びようと必死だ。ポスト菅など考えていないだろう。原子力の安全稼働は、松永次官らに強制された。これからは、自然エネルギーや代替エネルギーでエネルギー政策を強く推し進めなければならない。その布石を経産省で敷こうと思っているのだろう。
このような乱暴な手段を菅直人が一人で考えたというのは、奇妙だ。何処かに、誰か、“よすが”になる強力な協力者の存在を臭わしている。 民主党の政治主導が頓挫したのは、政治ゲーマーによる巧妙なテクニックによるものだった。その頭領が仙谷由人であることはたしか。この人物と小沢一郎の闘いが、今未だ続いている。勝負の決着がつかない段階で、仙谷らが政権を握る可能性を残す、不信任の提出や新党結成はあり得ない。完璧な勝算があれば別だが、何処をどう見廻しても、確たる勝算の道筋は見えていない。まだまだ、小沢は動かない。
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