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●「小沢政治の原点と自自合意文書」(EJ第3111号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/218057316.html
2011年08月03日 Electronic Journal
小沢一郎という政治家は多くの人に誤解されています。ほとん
どの年配者は、小沢氏を田中角栄や金丸信などのイメージをだぶ
らせて見ています。そして「力はあるが、カネに汚く、裏にいて
総理を操る黒幕型のリーダー」というイメージが小沢氏に定着し
ているのです。
しかし、これは小沢氏のイメージとはまったく異なります。と
もに検察に逮捕・起訴された田中角栄や金丸信の子分として見ら
れていますが、まったく違います。自民党時代の小沢氏を調べて
みると、確かに田中、金丸という2人の実力政治家から多くのこ
とを学んでいますが、汚いカネとはまったく無縁です。
しかし、今や「政治とカネ」は小沢氏の代名詞にまでなってい
ます。一体どうしてこうなったのでしょうか。彼は他の政治家の
誰よりも政治資金の扱いは慎重であり、そのすべてを公開してい
るのです。そういう政治家は他にいないはずです。まして不正な
カネなどまったく手にしていないのです。それなのに、なぜ、カ
ネに汚い政治家といわれるのでしょうか。
それは自民党が使う汚い手のひとつ、スキャンダルを探して、
公にし、政権から追い落とす手法です。これによって細川政権は
下野を余儀なくされています。しかし、小沢氏には、そういうス
キャンダルがないのです。そこで徹底して小沢を貶める作戦に出
たのです。「政治とカネ」はその一環です。
小沢氏にはもうひとつ「剛腕」というイメージがついてまわっ
ています。どこが剛腕なのでしょうか。それは決断が早いことと
自らが目指す政治目標につねに向き合い、それを着実に実行に移
して実現していることです。
自分が実現を目指す政治改革が自民党では実現不能と判断する
と、野党の提出した宮沢内閣の不信任案に賛成し、自民党を離党
し、新政党を結成する。そして細川連立政権に参加して政権交代
を成し遂げています。これによって、自民党ははじめて政権を失
うのです。小沢氏は自民党にとって仇敵そのものです。この頃か
ら「反小沢」「非小沢」などといわれるようになったのです。
小沢一郎という政治家の基本は真の保守主義です。理想的な保
守新党を立ち上げることにあります。しかし、それを達成するに
は、いろいろな問題を乗り越える必要があります。彼はそのため
の独自の行動計画を持っているのです。
小沢氏の行動計画をごく簡単にいうと、こうなると思います。
10の目標を達成しないと政治的理想が実現しないとします。そ
のうちの3は、ある政党と一緒にやる必要があるとします。この
場合、その政党の理念と自分のそれが合わなくても、その政党と
連立するなりしてそれを実現するのです。これを小沢氏の本質を
知っている人から見ると、「小沢は変質した」というように見え
ますが、彼にとってはあくまで手段なのです。
細川連立政権は、小沢氏の努力で結成できたのですが、小沢氏
の目指そうとしている改革には水と油の社会党(当時)やさきが
けなどが加わっていたのです。しかし、それでも連立政権を樹立
したのは、もっともコアになる改革がその政権で実現できると考
えたからです。
小沢氏は、その連立政権で細川首相と共に改正公職選挙法や改
正政治資金規正法、政党助成法などの「政治改革四法」を成立さ
せています。上記のたとえでいうと、これで3の目標が達成でき
たことになります。
これらの制度は現在でも生きているのです。これによって、今
までよりも政権交代が可能な制度ができ上がったのです。しかし
もともと合うはずのない社会党やさきがけは党を出て行き、細川
政権は崩壊します。
続いて小沢氏は次の目標を達成するため、自由党を結成するの
です。1998年1月のことです。その同じ年の夏、自民党は、
橋本連立政権が参院選で大敗して橋本首相は退陣し、7月から小
渕内閣が誕生したのです。
小沢氏はこれをチャンスと考えたのです。なぜなら、小沢氏は
小渕氏と仲が良く、話し合える男と考えていたからです。この内
閣であれば、小沢氏の政治目標は達成できるとみて、自自連立が
成立します。小沢自由党はここでも与党になったのです。このあ
たりがずっと野党のままであった鳩山・菅両氏の率いる民主党と
はぜんぜん違うのです。
この自自連立で、副大臣制度の導入や、衆議院議員定数削減な
どが実現しています。あの党首討論(クエッションタイム)も小
沢氏のアイデアでこのとき実現しているのです。小渕内閣と組ん
だのは、残りの7の目標のうち、そのほとんどを達成できると考
えたからです。それは自自連立の合意書にはっきりと書かれてい
るのです。すべてを書くと長くなるので、その合意文書の大きな
タイトルを示しておきます。
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T、政治を国民の手に取り戻すために(政治・行政改革)
政治が責任を持って諸改革を推進する体制を確立するため
に、効率的で小さな政府を実現する。
U、国民の命を守るために(安全保障)
日本国憲法の理念に基づき、冷戦後に適した安全保障体制
を確立する。
V、国民の暮らしを守るために(税制改革)
経済・社会の構造改革を進めるとともに、社会保障制度の
基盤を強化するため、税制の抜本改革を断行する。
──渡辺乾介著/小学館
『小沢一郎/嫌われる伝説』より
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ここから民主党のスローガン「国民の生活が第一」が生まれて
きているのです。しかし、小沢氏にとって頼みの綱であった小渕
恵三氏は総理の職のまま急逝してしまうのです。
── [日本の政治の現況/37]
≪画像および関連情報≫
●自自連立政権を伝える当時の記事/琉球新報
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小渕恵三首相は14日午後、内閣改造を断行、自自連立政権
が正式に発足した。首相は同日午前の閣議で「国民の政治に
対する信頼を回復し、世界から尊敬される日本を創造するた
めに連立政権を樹立する」と決意を表明した。保守党同士の
連立政権としては1983年12月発足の自民党と新自由ク
ラブによる第二次中曽根内閣以来、約15年ぶり。自由党か
らは野田毅幹事長が自治相として入閣、首相が求めてきた小
沢一郎党首の入閣は見送った。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-92943-storytopic-86.html
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