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「ポスト菅」は「保守」野田佳彦vs「胆力」馬淵澄夫、伏兵は「号泣」海江田
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/14189
2011年08月01日(月) 田崎 史郎 :現代ビジネス
首相・菅直人の「8月下旬退陣」を織り込み、後継を選ぶ代表選に向けて民主党内政局が熱を帯びてきた。前国土交通相・馬淵澄夫(50)や元環境相・小沢鋭仁(57)が先行。本命視される財務相・野田佳彦(54)も出馬の準備に入っている。
伏兵は、「反菅」を明確にしている経済産業相・海江田万里(62)だ。ほかに、衆院国家基本政策委員長・樽床伸二(51)、農水相・鹿野道彦(69)らもおり、行方は混とんとしている。
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報道上、真っ先に浮上したのは野田だ。菅の退陣表明から1週間後の6月9日、朝日新聞は朝刊1面トップで、「後継、野田財務相が軸 民主代表選、党幹部ら調整」と報じた。幹事長・岡田克也、代表代行・仙谷由人(官房副長官)、官房長官・枝野幸男、国対委員長・安住淳らが後継について「野田財務相を軸に調整に入った。後継首相を事実上決める党代表選に擁立する方針だ」という内容だった。
記事中でその根拠を探すと、岡田ら4人が「『ポスト菅』について会談を重ねた。岡田、仙谷、枝野各氏は代表選に出馬しないことを確認したうえ、野田氏が新代表に最適任との認識で一致した」と書かれている。この4人が一同に会して決めたとは書かれていないのがミソで、おそらくそれぞれに取材してその感触を元に記事にしたとみられる。
野田はこの報道をこの日午前4時、妻からの電話で知り、びっくり仰天した。岡田らから何の連絡もなかったからだ。野田周辺では、「いったい誰がリークしたのか。野田の名前を先に出して潰すつもりではないか」という疑心暗鬼の声すら上がった。
野田はいまだに、表立った動きを控えている。しかし、鳩山政権発足以来、財務副大臣、財務相という重要ポストを務める中で、民主党議員一人ひとりの資質をじっくりと観察してきた。誰がドロをかぶっても仕事を仕上げるのか、それとも表で格好良いことを言うだけなのか… 財務相は予算を組む過程でさまざまな政策、政治家と接するので、人を見る目が養われる。
弱点は「財務省の言いなり」になっていると見られがちであり、そもそも際立った言動をしないタイプであることだ。落ち着いている半面、地味だ。
自著『民主の敵』(2009年7月刊、新潮新書)によると、「大好きな小説家」に司馬遼太郎、藤沢周平、山本周五郎の3人を挙げている。野田は3人の小説には政治家に求められる「最低限の資質が凝縮されている」として「夢、矜持、人情」の重要性を強調している。
同書では「一貫して『非自民』の立場で活動をしてきました。一方で保守政治家であるとも自負している」と書いている。自ら保守政治家を名乗る民主党議員は珍しい。
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馬淵はかつて野田グループ「花斉会」に所属していた。しかし、08年9月の民主党代表選で、馬淵が野田に強く出馬を進めたにもかかわらず、野田が立候補を断念したことから亀裂が生じ、馬淵は脱会した。
馬淵は野党時代、耐震偽装問題の追及で頭角を現し、政権交代後は国交副大臣、国交相と一気に駆け上った。「馬淵の胆力、馬力はすごい」(民主党幹部)と評価されている。しかし、衆院当選3回で、当選5、6回が主流の民主党内でもまだ経験が浅い。当選3回で閣僚を経験したのは馬淵だけで、同期以上の議員のジェラシーの対象となっている。
ダークホースは海江田だ。原発問題で、菅から何度もはしごを外された結果、閣内でいまや「反菅」の急先鋒になっている。国会で手のひらに「忍」の字を書いて答弁に立ったり、号泣したりと、マスコミにとって“おいしい”場面をつくっている。
昨年6月の代表選で元代表・小沢一郎から出馬を促されたものの辞退。同9月の代表選で出馬の構えを示したが、小沢自身が立候補したため断念した。今回は、「反菅」を鮮明にしたことから、支持が広がる気配だ。
誰が勝利し、首相の座に就くのかはまだ分からない。しかし、「菅の後がいない」などという見方が一時流れたが、それが俗説であることを8月下旬か9月上旬に行われる代表選は示してくれるだろう。
「B級」と揶揄されてはいるが、誰が選ばれようとも、菅よりもマシであることは確かだ。
(敬称略)
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