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ストレステストと脱・原発
テーマ:メルマガ
菅内閣の閣内不一致が続いている。九州・玄海原発の再稼働の条件にストレステストを加えたことと、「脱・原発」を突然言い出したことに、閣内から強力な反発があることが原因である。
どちらも重要なので取り上げると、先ずストレステストについては、欧州連合が「やる」と言ったので、それに右へならえしているだけである。
EUのストレステストとは、地震と津波、全電源喪失などにつき、コンピューター上のシュミレーションで「余裕度」を測るものである。あくまで机上の計算であるから、重要な懸念事項については回避される可能性が高い。
たとえば玄海原発については、1号炉が75年の稼働で既に35年、2号炉は30年が経っている。識者によれば、規定の耐用年数にはまだ間があるが、1号炉の原子炉格納容器などは中性子が当たって素材の劣化が激しく、不安があるという。しかし、コンピューターのシュミレーションでは現実の検査をするわけではないから、無視されるだろう。
また3号炉は、再処理され、プルトニウムが7〜8倍に増やされたMOX(混合酸化物)燃料を使うから危険度が何倍にも増す。
福島第1原発・3号炉でもMOX燃料を使っていたため、水素爆発を超えて小型の核爆発の様相となり、飛散した放射線もハンパではなかった。それを考えると再稼働するにしても、MOX燃料の使用だけは止めた方が良いのだが、コンピューター上は、そうした判断材料は出てこない。電力会社や保安院がMOX燃料の危険度が高いことを認めていないからである。
次に脱・原発の路線であるが、その方向自体は間違ってはいない。もはや新規の原発設置は困難であることは、誰の眼にも明らかだろう。それなのに何故、民主党内での反発が強いかというと、民主党は昨年、「今後、原発への依存度を50%超にする」と決めたばかりである。これはCO2削減対策と経済成長戦略の意味が大きかったが、自民党も驚くほど原発依存度を高め、海外への原発輸出を積極的に行ってきた方針との整合性が問われることになる。特に仙石氏を中心とする原発推進派の反発は大きいようである。
問題は福島原発の事故をどう捉えるかである。被害の大きさを知れば、将来的に「脱・既存原発」を掲げない政治家の方がおかしいわけで、菅総理の誤りは、その代替案とタイム・スケジュールを掲げていない点にある。
民主党は原発代替案や核燃料サイクル計画の危険性、CO2問題への知識がほとんど素人集団と一緒である。官僚の考える思考の範囲と言っても良いが、政治主導を掲げながら「議員主導」でしかない底の浅さ、情報収集力と分析力の弱さ、ブレーンの脆弱さ、国家戦略性の無さが現れている。
困ったもので、菅総理の交代だけでなく、民主党政権の終了そのものが望まれているのかもしれない。汚染水処理でお粗末なアレバ社や米キュリオン社に高額な報酬を払うことも含めて、これだけの試練と考慮の材料、時間を与えられていながら、国民を適切に導く国家的方針を出せないというのは、そもそも政権担当能力が無いことを意味する。実際、菅総理退陣後は、仙石・前原氏の「スーパー新自由主義」路線かと思うとがっくりする。
かといって自民党は、まだまだ反省が足りない。財界と一体となっての原発推進が変わるならまだしも、とても無理だろう。自民でも民主でもない第3極の政治勢力が待ち望まれる次第である。
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記事URL コメント ペタ 2011-07-03 09:57:51
原発問題の今後の方針
テーマ:メルマガ
7月1日より、節電15%の規制が始まった。夏の電力使用ピーク時を考えれば、原発を動かせない状況では止むを得ないだろう。この夏の乗り切りは節電に頼るとして、今後の中長期の電力をどれにするか、菅政権はダッチロール気味である。というか全く整理できていない。
浜岡原発を止めたことは評価するが、他の原発については安全性が確認され次第、再稼働を要請している。一方、海外では「2020年代には1000万戸の屋根に太陽光を設置し、自然再生エネルギーの割合を20%以上とする」と打ち上げ、また、「自然再生エネルギーの全量固定買い取り法案」の成立を総理辞任の条件としている。
既存原発の安全性を確認次第、すべて再起動するというなら、それほど自然エネルギー、特に太陽光にのめり込むことは、無駄な行為である。
なぜなら、以前にも述べたように、太陽光のエネルギー変換効率は依然として15%程度と低く、1キロワット時当たりの単価は45〜49円と高い。他の発電方法の3〜4倍の価格であり、これを全量固定で買い取るというのは、電気料金の上昇を招く。 消費者の負担とならないよう国が補助するとしたら、国債発行で子供たちにツケを回す。
太陽光の発電効率の3倍アップ構想は、数年前から経産省主導でメーカーがやっており、その完成を待ってから全国展開するべきだろう。将来的には自然再生エネルギーに移行するとしても、今のままでは、「全量固定買い取り」を「金もうけ」ともくろむ事業家の思うツボである。休耕田を太陽光に利用するのも、「将来、食糧生産のため、いつでも田畑に復活できることを条件」と釘を刺しておくべきである。
菅政権がダメなのは、そうした自然再生エネルギーへの移行の手順と既存原発の再稼働の条件が整理できていないことである。再稼働のためには、単に安全性向上だけでなく、「想定外の事故」が起こった場合の対応部隊を自衛隊を中心に編成しておくべきだろう。今回の事故対応ぶりを見ると、汚染水の除去を含めて、あまりにも「何も想定せず、準備もなかった」と言わざるを得ない。
また、特に重要なのは、既存原発を再稼働する場合、「核燃料サイクル構想」をどうするかを再検討すべきことである。
これは自民党時代からのことであるが、日本の原発政策は、「燃料を増殖する、あるいは再利用する」という考えで来た。資源の無い日本では資源を自給できることになり、その考えで高速増殖炉<もんじゅ>をつくり、それが事故でダメとなると、「プルサーマル計画」といって、核燃料の再利用計画を進めてきた。
しかし、これが問題で、核燃料の再利用として、使用済み核燃料からプルトニウムを抽出し、ウランと混ぜてMOX燃料(混合酸化物)をつくり、これを既存の炉で核分裂させると、混入するプルトニウムの量は7〜9倍となるため、大事故や暴走の危険性が高まってくる。
事実、福島第一原発の3号炉は、このMOX燃料が使われていた。政府や東電は3号炉も水素爆発と説明していたが、その爆発力のすさまじさや直後の写真で見る黒煙の吹上げぶり、放射性物質の異様な多さから、水素爆発ではなく、「核爆発」ではないかと言われている。MOX燃料を使うと、事故が起こった時は、小規模の核爆発になるという、巨大な実証例と考えた方が良い(このことはもっと追究されるべきである)。
結局、核燃料サイクル構想はすべての面で、破綻している。そもそも青森県六か所村の再処理工場が18回も延期して稼働できないのは、天の配剤と考えた方が良いのである。
リサイクルしようと思えば、使用済み核燃料の貯蔵⇒輸送⇒再処理⇒高レベル放射性廃棄物の産出⇒プルトニウム抽出・管理⇒輸送⇒<もんじゅ>あるいは軽水炉でのMOX燃料使用⇒再処理、と全ての過程で、大事故の危険性が増加する。
事実、アメリカやドイツなどでは再処理工場での事故が起こり、コスト面での問題もあって、再処理を止めてしまった。再処理をしているのはフランスとイギリスだけであるが、フランスなど、再処理で生ずる放射性廃棄物は空中散布や海中放棄が当たり前で、6ヶ所村の設備もそうなっている。
困ったもので、再利用は止めた方が良いというのが結論であるが、では一回限りの核燃料使用である「ワンス・スルー」であれば良いかというと、これも地中埋立地がない。既存原発の「トイレなきマンション」状態は依然として変わっていないのである。
原発を再稼働すれば、各地で使用済み核燃料が生まれる。その貯蔵場所が、青森県六ヶ所村の再処理工場などを貯蔵場所として使ったとしても、あと6〜7年で満杯となる。満杯となれば、全国すべての原発を止めざるを得ない。かといってリサイクルすれば、大事故の危険性は増すから、絶対やめた方が良い。
つまり、「原発継続」と言っている経団連や経産省も、あと6〜7年で、すべての原発を止めざるを得ないという結論となる。それを知っているから、<もんじゅ>の再稼働に挑戦したり、福島3号炉を「水素爆発」と強弁するのだろう。
結局、こうした状況を考えると、トリウム溶融塩炉を開発稼働させるしかない。他にあったら教えてほしいが、既存原発の使用済み核燃料やプルトニウムを無害化できるのはトリウム溶融塩炉しかないというのが、私の調査結果である。
トリウム炉の世界的権威である古川和男博士のところには、ロシアが「すべての研究開発費を持つ」と言って猛烈にアプローチしている。また、アメリカもトリウム溶融塩炉を海軍の原潜に使おうと、2010年に予算付けした。中国も古川博士の本を熟読し、「トリウムで特許を取る」と息巻いている。古川博士の知識や経験を無視ないしは過少評価しているのは日本だけ、というのは、あまりにもお粗末・怠慢である。誰か、「トリウム炉をやろう」という金持ちは日本にいないのだろうか。
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原発と CO2問題
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原発とCO2問題
6月15日、衆院の会議室で「エネシフジャパン」の超党派の勉強会が開かれ、菅総理が出席した。すでに報道されているが、自然エネルギーの全量固定買い取り制度(FIT)の法案の陳情を受け、「(他党の議員は)そんなにこの顔を見たくなければ、この法案を通せ(ば辞めてやる)」と自虐ネタを披露していた。会場は大いに盛り上がっていたが、しかし、冷静に考えると、極めて問題のある法案である。
何故かというと、家庭だけでなく民間企業がドンドン自然エネルギーに乗り出し、それを政府が固定価格で買い取っていたら、その負担は誰がするのか?
一定の利益を乗せて国民の電気料に反映させるしかないが、それでは国民・消費者が高い電気料を払うことになり、納得しない。
結局、政府が高く買い取り、消費者には安く売る。差額は税金で負担せよという話になるが、なにも電力を安定供給するのに、政府が「固定価格で全量を買う」というリスクを冒す必要はない。
すでに受益者負担の論理で円滑に供給されているものを、原発の事故があったからと言って、ムダな税金を使う必要はないのである。「脱原発」は正しいとして、徐々に原発を減らしていく、ぐらいの時間的余裕はある。
これは発送電の分離をしても同じことで、元々、石油にしろガスにしろ、市場の取引で価格変動するのがエネルギー資源の相場である。それを自然エネルギーだけ全量を固定価格で買うというのは、無理がある。
特に民主党・菅政権の全量固定買い取り制度は、鳩山内閣の「温室効果ガスの90年比25%削減」を達成するための手段として、大震災の3月11日に閣議決定された。動機が極めて不純で、地球温暖化CO2原因説がねつ造されたものであるということが、まったく考慮されていない。
これは「クライメートゲート事件」といって、09年9月にイギリスの気候研究所の所長などのメール1000通以上がハッキングされて明らかになった。それによれば、1960年代以降、急速に温暖化しているというデータは、英科学誌『ネイチュアー』に掲載されたものがすでにねつ造後のもので、国際機関のIPCCもそれを無批判に採用した。
現実はどうかというと、地球はこれまで何度か温暖状態と低温状態を繰り返してきたが、温暖状態になると海水に含まれていたCO₂が放出されて大気中のCO₂が増す。低温状態になると海水のCO₂の濃度が上がって大気中のCO₂が減るということを繰り返してきた。
海水温と大気中のCO₂の変動をグラフに表すと、両者は連動しながらも、たえず海水温の上下動が先行して変化してきた。つまり、CO₂の増加は温暖化の結果であり、原因ではないのである(『隠される原子力 核の真実』京大助教・小出裕章著、草思社、P92〜97)。
それがなぜ、CO₂が地球温暖化の原因とされてきたかというと、原子力発電を進めたいためにCO2が温暖化の原因であると、逆転させてデータをねつ造した。CO2温暖化原因説が行き渡れば、CO2を出さない原発にシフトせざるを得なくなるという政策誘導である。
さらに問題なのは、CO2の削減率が、絶えず90年比で計算されることである。91年のソ連崩壊前を基準にすれば、EUは削減義務をほとんど負わないで済む。なぜならソ連崩壊で、かっての社会主義国や途上国がたくさん独立し、それらが順次、EUに加盟してきた。したがって90年比で見れば、EU全体としての平均的なCO2排出は、何の努力をしないでも、ほとんど増えていないのである。
90年比で比較した場合、国際的な排出権取引の買い手の80%を日本が占めるというのは、そうしたカラクリがある。つまりEUはぜひとも90年比にこだわりたいわけで、それが2005年比などでは困るのである〈2005年までに旧ソ連領のほとんどの国がEUに加盟した〉。
こういうと、「では、2010年にメキシコで開かれたCOP16の会議などで、京都議定書の延長を承認しない日本に対し、途上国の政府高官たちが『化石大賞』などのレッテルを貼り、日本を批判したのは何故なのか?」という疑問が湧く。
その理由は、原発推進でもうけたい多国籍企業や国際金融グループが、途上国の高官にワイロを渡し、日本たたきを依頼しているのだと考えられる。だから大排出国のアメリカや中国が参加していない京都議定書に固執して、日本たたきをするのである。
多国籍企業は、途上国の土着の農業をやめさせ、先進国向けのコーヒーやカカオをつくらせる時にも、その国の高官などにワイロを渡して政策誘導してきた。途上国の高官=弱者の代表=善人ではないのである。
つまり地球温暖化が問題なのではない。CO2を利用して原発を進め、同時に日本たたきをして排出権取引に大金を出させるのが目的なのである。もし本当に温暖化が問題なら2大排出国である米中の参加していない京都議定書に意味はなく、彼らを交えて公平に2005年比などでやれば良いのであるである。
「そんな馬鹿な!」と思う人もいるかも知れないが、日本人が冬季オリンピックのジャンプ競技で上位を独占すると、すぐにスキーの板の長さが、「身長を基準とする」ように改められた。
典型的な「日本いじめ」で、国際業務を営む銀行の自己資本比率8%以上という規制も同様である。これも日本の銀行が自己資本比率が低いことを狙われたもので、その証拠に07年のアメリカのサブ・プライム・ローン問題の時、銀行の自己資本比率の規制はまったく役に立たなかった。
アメリカの銀行は、預金を預かって貸し付ける商業銀行ではなく、資金を集めてローンを組み、それを証券化して他者に転売するという投資銀行の手法でサブプライム・ローンを増やしていた。銀行と証券の垣根を定めたグラス・スティーガル法を廃止してまで行ったわけで、銀行の自己資本比率の規制は「日本いじめ」のためだけに利用されたことになる。
このように、国際金融などの陰謀論を書くと、ネット上での私への嫌がらせが増える。中々執拗で、多分、お金をもらってやっているのだろうが、日本人の中にもそのような者が増えてきたのは嘆かわしい限りである。
話を戻すと、菅政権は残りがわずかだとしても、「エネルギーの全量固定価格での買い取り」などを通そうと思わずに、もっと地に足をつけた政策を考えた方が良い。浜岡原発を止めたことは評価するが、その他は、あまりにも科学的・論理的に充分、煮詰められていない政策が多すぎると感じているのは私だけではないだろう。
「コメント」
まだまだだし。危ない道へ進んでいるし、本当にこのまま神は日本を見捨てるかもしれないが。それが最悪だといつになったら分かるか
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