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[西松・陸山会捜査を指揮] 哀れ…佐久間元特捜部長左遷された
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2011/7/29 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
暴走捜査の行き着く先は露骨な降格人事
哀れなモノだ。暴走捜査の落とし前は「左遷」で償うハメになった。8月1日付の法務・検察人事で佐久間達哉・大津地検検事正(54)が東京都府中市にある「国連アジア極東犯罪防止研修所」(アジ研)の所長に異動する。
佐久間氏は東京地検特捜部長時代に民主党の小沢一郎元代表を狙い撃ちにして、西松建設事件と陸山会事件の捜査指揮にあたった人物だ。東大法学部卒で、法務省経験の長い“赤レンガ派”のエリートとして順調に出世街道を歩んできた。
昨年7月に大津地検検事正に就任した際には「地方検察の中でも大津の検事正は出世コース。小沢捜査の“論功行賞”で同期の中でも一番早い出世だ。栄転だ」と、検察内部でもてはやされたものだ。それが1年で外されたのである。
「アジ研なんて検察内部でもあまり知られていない組織です。あからさまな左遷人事で、佐久間氏は検察の主流から追放されたも同然。特捜部長経験者は最低でも主要都市の高検検事長ポストまで昇格するのが慣例ですが、その道も断たれたのではないか」(元大阪高検公安部長の三井環氏)
過去20年のアジ研の所長の前職を調べると、佐久間氏のように地検トップの検事正まで任された幹部が就任したケースはゼロ。
露骨で異例の降格人事の背景に、供述調書の大量却下を招いた「小沢捜査の失敗」があることは言うまでもない。
「検察トップの笠間治雄・検事総長は小沢捜査に最初から反対だったといわれています。いわゆる『現場派』のエースの笠間氏の慎重意見を振り切って捜査にゴーサインを出したのが、『赤レンガ派』の強硬派だった佐久間氏であり、後見役の樋渡利秋・元検事総長でした。笠間総長は現在、小沢捜査のほか、郵便不正事件の村木裁判や証拠改ざん事件など、前任の樋渡体制で起きた数々の不祥事の尻拭いをやらされています。当然、面白いわけがない。
赤レンガ派に対する『一罰百戒』の意味を込めて、佐久間氏を徹底的に干し上げるつもりです」(検察事情通)
検察は当時の現場責任者を左遷させた以上、小沢捜査の失敗を自ら認めたのと同じだ。ますます無用な裁判を続ける理由はない。
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