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虚偽自白は政治家秘書の習性
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投稿者 smac 日時 2011 年 7 月 29 日 07:29:50: dVqzW59EefGnc
 

 東京地裁によって証拠排除された、石川知裕被告の「自白調書」に関し、東京で開催の対談イベント「壇公善vs三井環」に於いて、三井氏が面白い発言をしていました。

 「秘書なら完全黙秘を貫くべきだ。根性が座ってない!」

 三井氏は元・法曹界の人ですから「検察取り調べ」への対応策については、プロ中のプロです。
 しかし、政治家秘書の使命についての認識は、やっぱりアマチュアだなぁ…と、私は感じました。

 先に逮捕された大久保隆規被告の時もそうでしたが、逮捕された秘書が真っ先に考えることは「政治家本人に捜査が及ぶことを阻止する」です。
 そのためには、たとえ冤罪であろうと早急に罪を認め「全部、自分だけの判断でやりました」と自白するのが、「秘書のつとめ」なのです。

 これは一般的に、不正を働いた腹黒い政治家による「とかげの尻尾切り」だと揶揄されていますが、逆に無実だった場合でも、謀略渦巻く権力闘争では、法的な正義より、現実の生き残りが優先されます。

 秘書が自分に身の覚えがない罪で逮捕、起訴された場合、その秘書には政治家本人が本当に不正を働いていたのかどうか、判断がつきません。
 正直に「私は全く知りません」と供述すれば、捜査は政治家本人に向かうでしょう。
 そこで不正がなかったと証明されれば「めでたし、めでたし」ですが、政治家本人に少しでも後ろめたいところがあった場合、政治生命の終焉につながってしまいます。
 また、無実であったとしても、それが証明されるまでには、膨大な時間の浪費があり、そのことによるダメージも計り知れません。

 そうした事態を避けるために、秘書は自分の身を盾にして冤罪を引き受けるのです。
 政治家本人が不正を働いていた場合は「身代わり」として、
 政治家本人が潔白であった場合は「冤罪謀略からの防衛」として。
 秘書が、事を自分だけの範囲で小さく収めるために「虚偽の自白」をすることは、法的な正義から見れば遺憾ですが、政治家秘書の行動としては、それが正義であり「見事、あっぱれ」な行為と賞賛されます。

 西松事件および陸山会事件で、大久保、石川、池田、各被告は全員が「自白調書」を取られています(大久保氏の自白調書は証拠未提出)。
 ここでは冤罪であっても、政治家案件の場合、ごく自然なことだ…という冷めた認識というか、達観のようなものが、事件の全体図を把握する上で重要だと思うのです。

 東京地検特捜部は、小沢氏への告発に対して「不起訴」の決定を出しましたが、これは石川氏らの「虚偽自白」と引き換えに約束された「司法取引」です。
 しかし、検察審査会の起訴議決によって、小沢氏への「検審起訴」が決まった段階で、この取引は無効になりました。
 石川氏らは、小沢氏に捜査の手が延びることを阻止するミッションに失敗したため「虚偽自白」を撤回し、正面から「無罪」を勝ち取る戦略に変更したのです。

 結果的にはこれが「吉」と出ました。
 東京地裁は、自白調書の任意性に疑義があると認定し、違法収集証拠として、証拠不採用の決定を出したのですから。

 三井氏は「石川氏らが最初から否認していれば、小沢氏も検審起訴にならなかっただろう」と推測しましたが、検審起訴は検察にとって「奥の手」です。
 その「奥の手」を出さなければならないところにまで追い込んだ「好手」が、捜査段階での虚偽の自白だったと考えれば、これは「悪手変じて好手となる」の典型的な事例と言って良いでしょう。
 どのみち特捜部は、敗訴覚悟で強引に小沢氏を起訴する予定だったのです。
 そうなっていれば、事態は今より悪くなっていた可能性があります。
 地検特捜部による起訴ということになれば、小沢氏は議員辞職に追い込まれていたかも知れません。

 「虚偽自白は政治家秘書の習性」…このことの良否は別にして、目まぐるしく移り変わる事件のさまざまな局面で、その時々に応じて「最善の一手」を模索する政治家秘書の強かさが、今回の件で垣間みられたような気がします。

 それはさておき、裁判はいよいよ佳境に入りました。
 対談で壇氏もおっしゃっていたように、まだまだ楽観はできません。
 期ズレ記載を事務的なミスと認定し、微罪で有罪の判決を出される可能性はまだ残っています。
 その場合「共謀」は否定されますので、小沢氏にとっては、どのみち「有利」に変わりないのですが、ここまで来たなら「完全無罪」を勝ち取ることこそが「法的正義」でしょう。
 「生き残り」に成功しただけで満足するのではなく、反転攻勢して「司法制度の抜本的改革」まで踏み込む…
 そのためには、私たち市民一人ひとりが声をあげなければなりません。

 私たちは明日午後1時、大阪梅田で街頭に立ち「完全無罪」アピールの演説を敢行します。
 見物歓迎、飛び入り演説も歓迎。
 今こそ「なにわのド根性(←壇氏評)」を示すときです。  

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コメント
 
01. 2011年7月29日 11:56:02: cEjBtWbilA
> 東京地裁は、自白調書の任意性に疑義があると認定し、違法収集証拠として、証拠不採用の決定を出したのですから。

逮捕前の任意調書は証拠採用されましたよ。

この中身と石川被告の裁判での主張は食い違っています。
つまり石川被告は少なくともどちらかでウソをついているわけです。

裁判での主張はウソつきの証言は信頼性に欠けます。
その辺りを裁判官がどう判断するかですね。


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