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民主党政権下で私が官房付になるとは思わなかった
[現役幹部官僚が実名で証言!誰が日本を壊したのか?(古賀 茂明)]
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2011/7/25 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
1980年、経済産業省に入省した私は産業組織課長、産業再生機構執行役員、経済産業政策課長などを歴任した後、国家公務員制度改革推進本部事務局審議官に就任した。持ち株会社解禁やカネボウ・ダイエー処理に関わってきた。
私は役所のしきたりにとらわれないタイプだ。とはいえ、経済産業省は霞が関の中では比較的、改革派官僚が多いところとされ、私にも大きな仕事が任され、貴重な経験を積ませてもらった。
さて、今現在、私の肩書は「大臣官房付」である。役所では退官した次官がしばらく顧問として残ったりする。そうした人の部屋の横に私の部屋がある。ふつうは次のポストに行くまでの待機ポジションだ。スキャンダル、不祥事を起こした官僚がほとぼりを冷ますこともある。そういう人たちは登庁しないのか、姿を見かけたことはない。
いずれにしても、普通ならば、数カ月も待たずに次のポストが決まるのに、私は1年半以上も官房付のままで、ついには、退職勧奨までされるに至った。この間の“いきさつ”については、後述するとして、こうなった理由は私には全くわからない。私が現役官僚なのに、実名で公然と政府を批判したからだとマスコミは言うが、そんなことが本当にクビの理由になるのだろうか。
民主党政権の公務員制度改革の後退ぶりを追及し、東電の救済スキームを批判したのが決定打になったといわれるが、そうだとしたら、この国は救いようがない。まさに暗澹(あんたん)たる気持ちになってくる。
◆待ったなしの改革なのに重大背信
民主党政権とは、改革の政党ではなかったのか。そのマニフェストで堂々と脱官僚、政治主導を掲げ、官僚のやりたい放題にメスを入れるはずではなかったか。私が目指し、戦ってきた方向性と民主党政権のマニフェストは一致していたのである。
それなのに、民主党政権はいつの間にか、官僚に取り込まれ、公務員制度改革は骨抜きになり、私がそれを批判すると、言論弾圧のような“人事”をする、ということなのだろうが、期待が大きかった分、民主党に対する失望は言葉に表せない。
なぜ、公務員制度改革が必要なのか。
恐らく、この点が国民によく理解されていないのだと思う。日本には“お上任せ”の風潮があるからだ。
彼らは東大を出て、優秀ではないか。これまでだって、きちんとやってきてくれたではないか。多少の天下りくらい、いいではないか。
こうした意見を聞くたびに、私はつくづく、「日本は途上国型だな」と思う。多くの国民が自分たちの自由や権利は、“お上”が与えてくれるものと思っている。自分から権利を主張しようとせず、なければないで我慢する。だから、サービス残業もいとわず、労働基準法に触れるような環境でも黙って働く。
日本の繁栄というのは、こうした従順な国民と民間企業の努力によって、支えられてきたのである。
この間、官僚たちは何をやったのか。発展途上国の役人のごとく、大っぴらにワイロを受け取らなかっただけだ。その代わり、さまざまな知恵を弄(ろう)して、合法的に自分たちの私腹を肥やすようなシステムをつくり上げてきたのである。
◆古賀茂明(こが・しげあき)
1955年、長崎県生まれ。東大法卒。80年通産省入省。現在は経産省大臣官房付。著書「日本中枢の崩壊」(講談社)が36万部のベストセラー。ほかに「日本が融けてゆく」(飛鳥新社・共著)、「官僚の責任」(PHP新書)がある。
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