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いよいよ民主分裂!“菅殺し”の密室謀議をスッパ抜く
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110725/plt1107251624004-n1.htm
2011.07.25 夕刊フジ
菅直人首相が前代未聞の官邸居座りを続けているためか、内閣支持率だけでなく、民主党の支持率も急落している。加えて、菅首相や党執行部が2009年衆院選マニフェストを、事実上、放棄する姿勢を見せたため、党内の不満も鬱積している。こうしたなか、民主党分裂の動きが顕在化してきた。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が、政界大再編につながりそうな動きに迫った。
民主党の鳩山由紀夫前首相と、弟の鳩山邦夫元総務相(無所属)は7月上旬、向かい合っていた。キナ臭い政局話が主題ではなく、鳩山家の私用だった。しかし、居座りを続ける菅首相をどうすればいいのか、自然に話は及んだ。
邦夫氏が切り出した。
「菅さんは辞めるのか? 一体、どうなっているのか霧の中みたいだ」
邦夫氏は続けた。
「兄貴はどうするつもりなんだ?」
これに対し、由紀夫氏はハッキリ答えた。
「いよいよ、民主党への愛着がなくなってきたよ。若手議員らも、どんどん民主党への愛着がなくなってきてる」
もともと、民主党は鳩山兄弟に菅首相も加わってスタートした。新党立ち上げの資金も、由紀夫氏が8億円、邦夫氏が7億円を借金して用意した。このとき、菅首相は「300万円しか用意しなかった」(菅首相に近い党関係者)という。邦夫氏に言わせれば「ひさしを貸してナントカということだ」。
いずれにしても、由紀夫氏には強烈なオーナー意識がある。耐え忍んで政権交代を果たした以上、その民主党を壊すなど考えられない。「挙党一致」のために首相の座を譲ったり、菅首相と小沢一郎前代表の仲介役に徹してきた。
6月に、菅首相の「退陣偽装」にだまされたのも、「壊したくない」との思いがあったからで、その心の隙に「付けこまれた」(邦夫氏)。しかし、もはや愛着もなくなっているというのだ。
邦夫氏は「(菅首相に)母屋を取られたんだからもういい。母屋は(菅首相に)やればいい。新しい道(新党)しかないな、ということだろう」と、由紀夫氏の気持ちを代弁する。
鳩山グループの議員は、新しい道について「衆院で最低80人という数字がキーになる。その規模で新党ができれば状況は一変する。新党はいよいよ現実のものになりつつある」といい、こう続ける。
「80人が抜けると、衆院で民主党は単独過半数を割り込む。それは、次の首相指名で非民主党政権を誕生させることができる人数だ。キャスチングボートを握るに十分な数字なんだ」
昨年6月の就任以来、菅首相は政権交代時の民主党の理念や政策を、政権延命のために次々と変えてきた。先週には、マニフェスト(政権公約)見直しに言及した。「もはや民主党ではなくなった」(同)のである。
そこで、鳩山グループと小沢グループ、そこへ、邦夫氏のグループが合流しての新党が現実味を帯びてきた。
6月の内閣不信任決議案採決をめぐり、鳩山・小沢グループは迷走し、結束力も疑問視されている。だが、真相は違う。前出の3グループは、新党を立ち上げる最終段階に入っている。現状で、衆院80人が確保されたというのだ。
「新党の覚悟を持っている議員は、小沢グループで60人。鳩山グループは20人で民主党内で最低80人。そこに、邦夫氏が自民、民主両党、他会派から10人ほどを引き連れてくる。3グループ合わせて衆院で90人、参院も加えると100人超の新党になる」(小沢グループ議員)
実は、この3グループの接近は、菅首相が「小沢排除」を先鋭化させ、政策的にも失政を重ねていた昨年末から本格化していた。
「邦夫さんが、兄の由紀夫さんに『新党結成しかない』と説いた。それまでは『民主党を壊したくない』という思いが強かった由紀夫さんだったが、菅首相が挙党一致を持ちかける由紀夫さんを無視するまでに至り、むしろ由紀夫さんの方が新党に意欲を持つようになった」(邦夫氏側近)
このころから、兄弟は2日に一度は連絡を取り合うようになった。そして、小沢氏を批判していた邦夫氏に対し、由紀夫氏が「小沢さんはお前が思っているような感じじゃない。政界再編や新党というならいつでも会わせる」と盛んに勧めた。
昨年末、鳩山兄弟と小沢氏が初めて会合を持ったのも、こうした水面下の経緯があった。
鳩山グループは、不信任案採決でバラバラになった結束を、松野頼久元官房副長官らを中心に再構築。「離反者も戻ってきて、いま20人はいつでも飛び出す」(同幹部)まで立て直した。
邦夫氏は新党を視野に、自民党や民主党の中間派議員と積極的に会合を重ねている。新党結成を前提に、自民党との連立を探りながら下地を作るべく動いている。
一方、小沢氏も、不信任案採決後、毎晩のように議員と一対一の対話を重ねている。
「小沢さんが主導して積極的に会っているのは、グループ全員ではなく不信任前夜に集まった衆院の71人。新党の最終確認をしている。何人かはこぼれそうだが、60人は固まった」
新党の理念は、今年2月の小沢一郎政治塾での小沢氏の講演にある。小沢氏は「これからの政治は2つの共生がキーワードになる。1つは国家間・人間同士の共生、もう1つは自然との共生だ」と語った。
気づかない議員が多いが、前者は由紀夫氏の「友愛」、後者は邦夫氏の持論だ。「これは小沢さんの『一緒にやる』というメッセージだ」(小沢氏側近)という。共生を理念・政策に掲げた保守新党となる。
新党の顔は誰なのか?
「ズバリ、舛添(要一元厚労相)、新党改革代表」だと、鳩山グループ議員は話す。
「その日のために、邦夫さんが舛添さんをつないできた。舛添さんは、小沢さんには警戒心を抱いているが、それを払拭するために邦夫さんや由紀夫さんが説得している。党首に迎えられれば首相の可能性があるため、舛添さんも過去の恩讐は乗り越えるはず。舛添をシャッポにした、小鳩・鳩新党だ」
別の鳩山グループ幹部は「まず、両院議員総会を開き、規定がない代表の解任規定を設け、これを可決する。党内の大半が賛成するだろう。そこまでは筋を通す。しかし、代表をやめさせても首相は辞めさせられない。居座りを続ければ政局だ」と発言。
続けて、「次は不信任決議。自民党が会期内にもう一度、出せば賛成するし、次の臨時国会でというなら、やはり賛成する。菅首相は恐らく解散するだろう。万が一、総辞職しても、路線変更した、枝野(幸男官房長官)や野田(佳彦財務相)、岡田(克也幹事長)らとは一緒にやれない。『言うことをすべて聞きます』とひれ伏すなら別だが、あり得ない。いずれにしても新党の覚悟はできた」と語る。
そして、新党結成後のシナリオについては…。
「自民党といったん連立して、左に寄ったいまの民主党をブチ壊す。その後には、自民党と保守二大政党という形を目指す」(同幹部)
最近、鳩山兄弟はこんな会話も交わしたという。
「民主党を壊して新党を作る。兄さん、辛くないのか? オレは逃げちゃったけど、兄さんはオーナー。その民主党が壊れるんだから」
「いや。ハラを固めた」
「不信任決議案に賛成したら、もう民主党にはいれない。自民党と連立する道しかないが、それでもいいのか?」
「それを含めてね。ハラは固めたんだ」
■すずき・てつお 1958年、福岡県生まれ。早大卒。テレビ西日本報道部、フジテレビ政治部、東京MXテレビ編集長などを経て、現在、日本BS放送報道局長。著書に「政党が操る選挙報道」(集英社新書)、「汚れ役」(講談社)など多数。
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