★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK116 > 866.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
首相辞任政局を党内政局に利用する姑息な幹事長 (植草一秀の『知られざる真実』)
http://www.asyura2.com/11/senkyo116/msg/866.html
投稿者 祈り 日時 2011 年 7 月 22 日 10:00:03: HSKePa2Cm.aPs
 

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-e11d.html
2011年7月22日 (金)
首相辞任政局を党内政局に利用する姑息な幹事長


 チキンゲームというのは、別々の車に乗った2人のプレイヤーが互いの車に向かって一直線に走行するゲームのことをいう。激突を避けるために先にハンドルを切ったプレイヤーはチキン(臆病者)と称され、屈辱を味わうことになる。
 
 日米で、このチキンゲームが繰り広げられている。
 
 日本では菅直人氏が首相退陣条件に、財確法を掲げた。財源確保のための特例法のことである。この特例法が成立しないと特例国債=赤字国債を発行することができない。国家財政の約半分を国債発行による収入で賄っている。赤字国債を発行できなければ、予算執行のための財源は枯渇し、公務員給与が払えなくなるなど、政府機能はマヒする。
 
 必ず、どこかの時点でこの法律を成立させなければならないことははっきりしている。法律が成立せずに、政府機能マヒの状況に陥れば、大混乱に至ることは明白である。それを知りながら、菅直人氏と与野党がチキンゲームを展開している。
 
 米国では政府債務上限を定めた法律がある。政府債務の増加に歯止めをかけるために、債務上限を法律で定めている。8月2日までに政府債務上限を引き上げなければ、新規の国債発行ができなくなり、やはり、政府機能がマヒすることになる。
 
 現在、米国では民主党が上院過半数を握っているが、下院では共和党が過半数を占めている。下院共和党はオバマ政権に対して強硬な姿勢を示しており、増税をせずに財政赤字を大幅に削減するとの共和党の主張を大統領が呑まない限り、債務上限引き上げに応じないとの姿勢を示している。
 
 債務上限引上げ法案が成立しなければ、格付け機関は米国国債の格付けを大幅に引き下げることを示唆しており、米国発で世界の金融市場に激震が走ることは明らかだ。米国でもこの問題の破裂に向けて、チキンゲームが展開されている。

 日本では、菅直人氏が辞任三条件を提示した。@第2次補正予算、A財確法、B再生可能エネルギー特措法、の三つが成立したら、「一定のめど」がついたことになると発言した。常識で考えれば、この三条件が整えば首相を辞めるということになる。
 
 しかし、この菅直人氏はウソつきで、ペテン師であるから、慎重に交渉を進めなければならない。ペテン師でウソつきの首相が存在することは日本の恥であり、国民の最大不幸だが、愚かな民主党議員が菅直人氏を代表に選出してしまった以上、これが現実である。
 
 過去2回の代表選で菅直人氏に投票し、いま、菅直人氏退陣を求める民主党議員はおのれの不明を恥じるべきである。
 
 三つの条件のうち、補正予算はすでに衆議院を通過した。予算には衆議院の優越があるから、これで一段落である。
 
 エネルギー法案については、問題が多くある。それでも、これを盾に菅直人氏がごねるようであるなら、とりあえず、どのような形でも法律を成立させてしまえばよい。菅氏が辞任した後で、しかるべく法律を修正すればよいと思われる。
 
 鍵を握るのは財確法である。これが通らなければ、大混乱が生じることは明白である。菅直人氏が辞めることを確約しないために、この法律が成立しないということになれば、批判は確実に菅直人氏に向かう。菅直人氏が日本全体を大混乱に陥れて、その批判の矛先をすべて自分が引き受けながら、なおかつ総理の椅子にしがみつくというのであれば別だが、さすがにその選択は菅直人氏にもできないはずだ。
 
 そのようなことをすれば、菅直人氏が暗殺されるなど、菅直人氏の生命の危険も浮上しかねない。

 つまり、この財確法成立と菅直人氏辞任を確実に取引すべきなのだ。菅直人氏の居座りが日本の国政全体の停滞、遅滞、混迷の原因になっている。国政は事実上の機能マヒの状況に陥っている。
 
 菅直人氏の早期辞任の必要性については、与野党が一致するところとなっているわけで、そうであるなら、この財確法の成立と引き換えに首相を辞任する確約を取るべきである。
 
 ただし、口約束では不十分である。公正証書を作成し、公証人にその証書を提出しておく必要がある。菅直人氏の書名、捺印をした契約書を交わすべきである。
 
 ところが、この政局を政局に利用しようとしている勢力がいる。民主党が昨年9月の総選挙で提示したマニフェストを撤回しない限り、財確法の成立に同意しないと発言する勢力である。
 
 自公両党がこの主張を示すのは、自公両党の党利党略としては理解できる。こうした危機に乗じて、自己の政党の利益増進を図ることは、感心できることではないが、日本の政党の常だからだ。
 
 問題は、民主党執行部がこの政局を党内政局に利用していることだ。自公両党の主張をてこに、党内政局にこれを利用しようとの思惑が透けて見える。
 
 民主党内部には、本来の民主党公約を重視する勢力とこれを否定しようとする二つの勢力がせめぎ合っている。現在の執行部は本来の民主党公約を否定しようとしている勢力である。私は前者を「民主党正統」、後者を「民主党悪党」と呼んでいるが、岡田克也氏などを中心とする民主党悪党は、この政局を利用して、民主党の本来の公約をせん滅しようと画策しているのだ。
 
 これは、許されない行為である。民主党が2009年8月総選挙での政権公約を根本から変更するには、大がかりな党内論議が必要である。いま、この危急の局面で、そのような作業を実行する余裕はない。
 
 自公両党が、菅直人氏が財確法が成立すれば辞任することを明確にしながら、なおかつ、民主党マニフェストを変更しない限り、財確法成立に協力しないと主張するなら、その主張を放置すればよいだけである。
 
 この場合に、財確法が成立せずに大混乱が生じる場合、批判の矛先は自公両党に向かうことになる。民主党は財確法が成立しない理由を明確に国民に説明する必要がある。

 私たちが目を凝らして真実を見極めなければならないのは、この政局混乱を、岡田克也氏を中心とする民主党の現執行部が党内政局に利用しようとしていることである。このような自己中心主義行動、民主党を支持してきた主権者国民に対する背信行為を許してはならない。
 
 民主党執行部は菅直人氏と交渉し、財確法成立は菅直人氏の辞任確約との交換条件になることを明確にするべきである。このことを明確にしたうえで、自公両党に対して、財確法成立を交渉するべきである。
 
 菅直人氏辞任の確約を得ながら、なおかつ自公両党がマニフェスト変更などとごねるなら、そのような自公両党は放置すればよい。財確法が成立しない責任は自公両党の過剰な自己主張によることが明白になるからだ。
 
 私たちが監視しなければならない対象は、政局を党内政局に利用しようとしている岡田克也氏を中心とする民主党現執行部である。この点を間違えないようにしなければならない。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2011年7月22日 12:02:08: cfvxSJPQy2
ここで言いたい事の一つとして、{こころ}に障害を持った子供から、若者です。DV・による障害・・。この方達に、セイフティーネットを与える事が、重大な課題です。施設から、18歳で出される・・と聞き及んでます。過去、零点先生だっただろうか・・忘れましたが、あのような特殊な例はともかく、ほとんどの青年は、グレル・・と思うんです。その様な例は、見て来ました。言いたくはありませんが、世間の目とは厳しいものです。公務員の子供もいる筈です。身近で感じる事です。参考まで・・。又、月刊「湧」270号・より一部抜粋します。以下「それでも、耳を澄ましてこの数ヶ月間人々の発言を聞いていると、党派所属を問わず、走りすぎた欲望第一の文明の限界を直視する人が確実に増えている。{中略}この国の先祖は、わずか百五十年前までは自然のサイクルを守り、慎ましく生きてきた民族である。」以上・。

02. 2011年7月22日 13:19:21: 6mp0wtFJYz
先日、菅が個人的見解として脱原発を叫び、ひともめした訳だが、今度は岡田が個人的見解としてマニフェストの撤回を叫ぶ。


何だろう?本当にこの政権はバカばっかりだ。


03. 2011年7月22日 14:46:23: eJcwQUA9aU
民主党の崩壊ドラマは面白い.
管を代表に選んだ側近たちが今や管を引きづり降ろそうとしている.
その筆頭が渡部肛門、岡田幹事長、仙谷副総理.枝野官房長官は辞職もしないで耐えている.8月になれば、これらの謀反人の誰が管首相の首に鈴を付けることができるか、知恵比べが面白い.

04. 2011年7月22日 15:15:34: 05UhnFBHRM
民主党執行部は一日でも権力を保ちたい。それは管も一緒。権力を守りたい人間が管を本気で辞めさせるわけがない。だから国民は管内閣を見放した。
菅たちは自分さえよかったらそれでいい、国民のことなんて考えていない。

05. 2011年7月22日 15:32:21: osui4sqhCE
菅、岡田、仙谷、枝野、前原、野田らは、とにかく追いつめられている。

連中の最大の武器は「解散」だろうが、これをやると、せいぜいイオンのカネと組織票が見込める岡田ぐらいしか、確実に当選できる自信はない。

次の次の総選挙でも勝てないかもしれない。もう政界から引退だ。

かといって、民主党を壊して解散なしの連立も、今の自・公・みんなに、菅らが合流しても、衆院半数いける確信はない。また、仮に半数行っても、いよいよ菅らの実権はなくなり、いずれ「旧民主謀反人」として処分されるだけ。

だから、「時間稼ぎ」「体制奉仕の既成事実化」にやっきになっている。

なんだか、可哀想な嘘つきピノキオたちだ。


06. 2011年7月22日 23:16:23: LAUip4iIpM
植草さん、たとえ、三つの法案がたとえ通っても、管は総理をやめませんよ。
不信任案は民主党事態が選挙を避けたいので、通らない。
管の命がなくならない限り、あと2年総理として生き続けるでしょうね。
そんだけ、嫌われ者管は、ゴキブリのごとくしぶといのです。夫人もこみでね。

07. 2011年7月22日 23:16:58: Tr2MkBs6Hk
自民党は、国民よりも党利党略を優先させ、菅を辞めさせまいとしている。
もし、自民党が本気で菅を早期に辞めさせたければ、
植草氏がいうとおり、退陣3条件の実現に協力すればいいだけの話。

■菅首相辞任三条件法案を国会で直ちに成立させよ 
最優先課題は菅直人氏の退陣だ。@財確法の成立、A2次補正予算の成立、B新エネルギー特措法の成立、
の三条件が整ったら辞任すると言っているのだから、この法案を可決してしまえばよい。
 新エネルギー特措法は、自然エネルギー発電による電力を高水準固定価格で政府や
電力会社が買い取る義務を定めるものだが、価格メカニズムを活用しない制度は、必ず大きな歪みをもたらす。
原案のままでは問題が多すぎる。
修正を経て可決とのシナリオもあるようだが、大事なことは、いかなる内容のものであれ、成立させてしまうことだ。
問題があるなら、あとから改正すればよい。
いまは、菅直人氏に退いてもらうことが、何よりも優先されるべきだ。
 この三条件が整えば、菅直人氏は退かざるをえない。
それでも総理の椅子にしがみつくなら、与野党が一致結束して、すべての国会審議を拒否すればよい。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-3197.html

ところが、自民党は、菅首相辞任三条件法案成立を邪魔している。

それは、自民党は菅に続投させ、解散させようとしているからだ。

●自民に首相続投論 総選挙考えれば…
自民党内に菅直人首相を続投させた方が党にとって得策ではないかとの声が出ている。
首相を早期退陣に追い込むのが同党の基本戦略だが、
万一、衆院解散・総選挙の場合は、国民に人気のない菅首相を相手に戦った方が有利との見方だ。

こうした中、自民党は首相の退陣三条件のうち二〇一一年度第二次補正予算案、
再生エネルギー特別措置法案の早期成立には協力的な姿勢を見せる一方、
公債発行特例法案については慎重なままだ。
首相を衆院解散に誘導する「カード」として温存しているようにもみえなくはない。 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2011071902000037.html?ref=rank

●退陣表明済みの首相が居座り、政府・民主党内の混乱が続けば、
結果的に自民党に有利に働くことが期待できる。
ある自民党幹部は「首相に解散させればいい。『菅降ろし』は損だ」と言い切った。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011071300934

まさに、自民党議員の頭の中は、党利党略100%。
自民党は、国民のことなど微塵も考えていない。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 重複コメントは全部削除と投稿禁止設定  ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK116掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK116掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧