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国会漫録(2)ー小沢一郎の肉声
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2011/07/20 有田芳生の『酔醒漫録』
国会議員が特権に甘んじているエピソードを紹介しよう。参議院にはいろいろな店舗が入っている。議員会館地下には食堂、コンビニ、喫茶店、タリーズコーヒー、「てもみん」(マッサージ)、写真屋、理髪店などがある。議事堂に向かえば、本館中庭に五車堂書房があり、その隣に「一茶そば」がある。驚いたのはこの蕎麦屋での習慣である。暖簾をくぐると左側に自動販売機があり、注文したチケットを従業員の女性に渡す。そして奥にあるカウンターに並ぶ。ところが議員が来ると従業員は湯のみ茶わんを持って席を取る。議員はそこに座り、蕎麦が運ばれてくるのをじっと待っている。店のサービスなのだ。
私はそうした特別扱いがイヤなので、秘書や衛士など国会職員と同じように列に並んでいる。理屈以前の感性レベルで受付けないのだ。目撃したところ、民主党、自民党、公明党、共産党の議員が恩恵を受けていた。もちろん「すべて」の議員がどのような対応をしているかは不明だ。しかし与野党ともに「小さな特権」を享受していることは、ただ「小さな」問題ではなく、議員意識を象徴しているのではないだろうか。残念ながらこれが現実だ。「院車」という世間でいう「黒塗り」の車についても、あるドライバーから私に内部告発があった。こうしたエピソードに事欠かないのが国会である。
政治は「干物」ではなく「生もの」だ。菅内閣が小幅な内閣改造を行い、いま第二次補正予算などの国会審議が行われている。巷間ささやかれているように、菅首相が「脱原発」を争点に解散・総選挙に打って出る可能性も、少ないとはいえ否定できない。まさに「政界の一寸先は闇」なのである。こうしたときこそ大局に立った判断が必要だ。いずれ菅直人首相は退陣し、民主党代表選挙が行われ、次期総理が決まる。それは誰なのか。
小沢一郎元代表と懇談する機会が最近あった。朝日新聞は小沢グループが「ポスト菅」に野田佳彦財務相を推すと書いたが、本当なのだろうか。小沢元代表に聞いた。「野田さんが増税反対の立場になれば支持するとありましたが」「そんなことは言ってないんだ。野田さんが財務省推薦候補だとは言ったけどね」
小沢元代表にはメディアで報じられている次期総理候補について一人ひとり名前をあげて評価を伺った。結果は総じて否定だった。しかし小沢元代表の脳裏にはベテランかつ人格者の議員があるようだ。東日本大震災からの復興を課題にする日本政治の現状をいかに捉えるべきか。小沢元代表の眼にはどんな光景に映っているのだろうか。
「日本は大変なときにある。しかし政治の世界でいえば、いささかおかしな首相がいる以外は大した政局ではない。佐藤派から別れるときがいちばん苦労したよ」。小沢元代表はそれ以上を語らなかった。1972年に佐藤(栄作)派から田中(角栄)派が独立したときのことだ。97人いた佐藤派から81人が離れ、田中派が形成されたのである。派閥抗争は永田町界隈の嵐にすぎない。それでも日本政治史においては、ましてや当事者たちにとっては大きな出来事なのだ。当時に比べれば大した政局ではないという小沢一郎元代表の証言には重みがある。
「この時代に政治家でいることはやりがいがあるよ」。小沢元代表がそう言ったので「こうした政治状況のもとで読むべき本はありますか」と私は訊ねた。「歴史物を読む」という小沢さんが薦めてくれたのは、ケ小平の三女・毛毛が書いた伝記だった。『わが父 ケ小平 「文革」歳月』(中央公論新社)である。 実は小沢元代表は昨年12月6日に建設関連会社の忘年会でケ小平の伝記を読んでいると挨拶、こう語っている。「ケ小平は私と同じ六八歳のとき、文化大革命で 地方に飛ばされていた。それに比べれば今の自分はまだましだ。その後、ケ小平がどうなったかご存知ですよね」。
先夜は「3回失脚しても毛沢東はケ小平を殺さなかった。それだけの評価があったんだろう」とも語っていた。「ポスト菅」にはさまざまな政治家の名前が取りざたされている。10月ぐらいにはじまるといわれる裁判の帰趨と世論の流れによっては、「小沢待望論」が起きることは充分にありうる。小沢一郎と菅直人。私の眼が見た二人の政治家は対照的だ。(続く)
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