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【岡田浩明の永田町便り】
何気ない言動に隠された政治家の「今」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110718/stt11071818010001-n1.htm
2011.7.18 18:00 産経新聞
ちょっとした言動が政治家の「今」を探るヒントになることがある。
6月27日、東日本大震災の震災復興担当相に就任したものの、被災地の知事に「知恵を出さないやつは助けない」などと発言し、5日に復興担当相を辞任した松本龍氏。
その後、地元の病院に入院し、主治医は14日の記者会見で「軽度のそう状態」と明かした。辞任への引き金となった「助けない」発言などについても「軽度のそう状態では本意と違うことを口走ったり、普段しない行動をしたりすることが多い。松本氏の行動のいくつかは、精神状態と関連するものと判断される」との見方を示した。
振り返れば、その兆候はあった。先の閣僚人事で、復興担当相就任と同時に、兼務していた環境相を外れた。後任は江田五月法相が兼務することになったが、松本氏から引き継ぎを終えた江田氏は周囲にこう漏らしたという。
「あいつ、大丈夫か?」
引き継ぎの際、松本氏は妙にテンションの高かったという。確かに、就任会見で普段はつけないサングラスを着用、記者団への「謎かけ」…など、伏線はいくつもあった。1日も早い回復を祈るばかりだ。
次は海江田万里経済産業相。九州電力玄海原発(佐賀県)の再稼働問題をめぐる閣内不一致で「引責辞任」を口にしてから、菅直人首相への皮肉を連発する一方、“中間管理職”の悲哀を感じさせる場面があった。
14日の衆院東日本大震災復興特別委員会。東電福島第一原発事故で東電による賠償に関して、海江田氏は自民党の河野太郎氏から「なぜ経営陣の責任、株主責任、金融機関の債権カットをさせないで、国民に負担を求めるのか」と語気を強め、激しく追及された。
海江田氏は最初、丁寧に説明し、株主責任についても「長期にわたり配当は期待できなくなる。それなりの責任の取り方だ」と理解を求めた。だが、河野氏は追及の手を緩めなかった。
「いまの言い方だと株主に対し『しばらく無配だが、持っていてください。そのうち配当が戻る』ということではないか。その間、国民は電力料金値上げの形で負担を負う。それを許すのか!」
海江田氏の表情が曇り、こう声を震わせた。
「私は株主の責任の取り方について、できるだけ丁寧に分かりやすく話をしたつもりなんですよ…本当に耐えるに耐えてきていますんでね、声を荒らげられても私は動じませんから」
玄海原発再稼働問題で首相の意向を読み切れず、首相に怒鳴られる。一方、国会では連日、野党の集中砲火を浴びる−。やりきれない気持ちがにじみ、泣きが入った瞬間だった。
そんな海江田氏の苦悩をよそに、退陣表明しながらも居座り続ける首相はマイペース。少し前だが、なんともお気楽なやりとりがあった。
6月10日の参院予算委員会。首相は午後の審議が始まる直前、おもむろに質疑者席に歩み寄った。
「いつも厳しいご質問やご指導、ありがとうございます。一度、ゆっくり食事でも」
声をかけた相手は、首相の外国人献金問題を舌鋒鋭く追及してきた自民党の西田昌司参院議員。首相からすれば自分の顔なんてみたくない存在なはずなのに食事の誘いとは…。
西田氏はそう思いながら、怪訝な表情で「首相を辞めたらいつでもおつきあいします」と切り返したが、首相はにやけた表情でこう続けた。
「うちのカミさんに西田さんを会わせてみたい。家庭内野党と本物の野党を引き合わせると、どういう風になるか…」
天敵ともいえる相手の懐に切り込み、幻惑させる首相独特の「一本釣り」か、それとも、単なる脳天気な誘いなのか。首相の真意は定かではないが、いずれにしても、居座る首相を取り巻く政治的な環境は厳しさを増している。早期退陣を求める与野党内の「菅包囲網」は狭まりつつあり、内閣支持率は2割を下回る数字もあるのだ。
そんな菅政権の現状は、昭和51年の政界を揺るがすロッキード事件の徹底究明を約束した三木武夫首相(当時)に対する「三木おろし」を想起させるが、退陣圧力に発展した経緯は大きく異なる。「大衆を恐れよ」。三木氏が好んで口にした言葉は今も政治に警鐘を鳴らし続けているが、首相に謙虚な姿勢は微塵もみられない。
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