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(JANJAN 2011年 7月 17日 17:13 )成瀬裕史
「菅降ろし」に焦る民主党執行部と「小沢裁判」
■「菅降ろし」の陰で報道されない「大きな出来事」
7月11日、民主党・岡田幹事長は安住国対委員長らと会談した際、「菅総理の後継を選ぶ代表選挙を早ければ来月上旬にも実施したい」との考えを示し、党内で波紋を呼んだ。
また、14日、岡田幹事長や仙谷代表代行ら民主党執行部のメンバーが集まった際、「来月中旬までに菅氏に党代表を辞任してもらい、新代表のもとで与野党協議を行って9月以降の政権の枠組みに道筋をつけたうえで、総理を辞任してもらう」という菅首相の「2段階退陣論」も浮上したという。
「菅氏が首相に居座っても構わないから、党代表だけは早く替えたい」という、民主党執行部の「なりふり構わぬ」焦りが見え隠れする。
何故か?
昨今のメディアが「原発問題」と「菅降ろし」で染まる中、かつての“メディアスクラム”のメインターゲットであった小沢一郎氏の「政治とカネ」問題で、その根本を覆すような、大きな二つの「出来事」があった。
主要メディアではほとんど触れられていないのだが…。
■根底から覆された「被疑者・小沢一郎」の「公訴事実」
主要メディアは12日、小沢氏の元秘書3人が政治資金規正法違反で起訴された「陸山会事件」で、東京地裁が検察側の異議申立を棄却し、多くの検察調書の「不採用」が確定したことを、ひっそり(?)と伝えている。
東京地裁は6月30日、検察側が証拠請求した38通の調書のうち12通を却下し、他にも多くの調書を部分的に却下し、東京地検特捜部の取り調べを「威迫と利益誘導を織り交ぜていた」と批判し、調書の任意性を否定した。
石川知裕元秘書が逮捕後、「小沢元代表に虚偽記載を報告して、了承を受けた」と認めた調書は、「これぐらいなら書いても小沢さんは起訴にならないから」との検察官の説得で作成されたと指摘。
後任の池田光智元秘書が小沢氏との共謀を認めた調書についても「長時間に及んだ厳しい取り調べの結果」とし、検察側に問題があったと“断定”している。
これにより、東京第5検察審査会から2回目の「起訴相当」の議決を受け、指定弁護士から「強制起訴」を受けている「被疑者」小沢一郎氏の「公訴事実」である“秘書との共謀”が、「根底から覆された」のである。
(そもそも、3秘書が訴えられている収支報告書の「虚偽記載」についても、「土地の取得時期」と「個人資金の融通」に対する“見解の相違”に過ぎないのであるが…。)
■「成立要件」が疑われる検察審査会の「議決」
民主党の森ゆうこ参議院議員は自身のブログで、「東京第5検察審査会の起訴議決は無効だ!」と題し、「起訴議決」に関わった「検察審査員」に係る“調査報告”を掲載している。
http://my-dream.air-nifty.com/moriyuuko/2011/06/5-22bd.html
これによると、起訴議決がされたとする昨年9月14日の審査会では、正規の審査員8名と審査補充員3名の計11名で「起訴議決」がされた。
しかし、議決書が未作成のため署名せずに散会した(これ自体、通常では「あり得ない」ことではあるが…)ことから、10月4日の審査会で、9月14日の11名と「同一」の11名により署名した、と最高裁は報告しているという。
一方で、検察審査会法第25条には、「検察審査会は、検察審査員全員の出席がなければ、会議を開き議決することができない」とあり、
また同条第2項には、「検察審査員が会議期日に出頭しないとき、又は第34条の規定により除斥の議決があつたときは、検察審査会長は、補充員の中からくじで臨時に検察審査員の職務を行う者を選定しなければならない」とある。
このため、10月4日の審査会で、9月14日の「同一」の11名が審査員になるためには、「偶然」にも9月14日と「同一」の3名の審査員が欠席し、これまた「偶然」にも9月14日と「同一」の3名の補充員が「くじ」で選定されるという、「奇跡的出来事」が発生しなければならない。
さらに、9月14日に早退した3人目の「欠席」審査員は10月4日には出席しているという。
この「正規」審査員が出席している以上、3人目の「補充員」はこの日の「審査員」になることはできないのである。
それにも拘わらず、10月4日の審査会で9月14日と「同一」の11名の審査員で署名したとすると、そのうちの1名には審査員となる資格がなく、検察審査会法第25条の「検察審査員全員の出席がなければ、会議を開き議決することができない」の条文に「抵触」することとなり、「起訴議決そのものが無効」ということになってしまう。
■不自然な「9/14起訴議決の10月報道」の理由は?
これまで私は、小沢氏の「起訴議決」が報道されたのが、議決がなされた9月14日ではなく10月4日だったことを、「不自然」かつ「疑問」に思っていた。
しかし、森ゆうこ議員のブログでの報告を目にした今、「合点がいく」思いである。
「本当は、9月14日には“起訴議決”の事実はなく、当日行われた民主党代表選で小沢氏を敗退させるために菅陣営が仕掛けた“怪情報”を正当化するため、10月4日の審査会で初めて、9月14日と同一の11人の審査員・補充員による“起訴議決”を行ったのではないか?」
こう考えると、全ての“辻褄”が合ってくる…。
起訴議決の6日前の9月8日には、全国紙各紙が「補助員の弁護士が選ばれ審査が本格化、10月末までに結論がでる公算が大きい」と一斉に報じていたこと…。
検察審査会でこれまでの捜査内容を報告した検事が知人に話した「検察審査会に出向いた日」が、9月14日以降だったこと…。
当初の予定通り10月末までの結論を目指し、9月14日以降の検察審査会で検事が捜査内容を報告し、10月4日の検察審査会で「起訴議決」がなされたのではないか…。
しかし、こう考えたとしても一つだけ「疑問」は残る。
菅陣営は、なぜ、9月14日以降の検察審査会で小沢氏が「起訴議決」となる確証を持てたのだろうか? という「疑問」が…。
まさか、検察審査会のメンバーを「起訴議決」となるよう“恣意的”選ぶような、司法を捻じ曲げる「反社会的行為」を行う国会議員や司法関係者など、「居る訳がない」のだから…。
(もし、そんな行為を犯し、それが明らかになったとしたら、そんな国会議員や司法関係者は、政界や法曹界から“永久追放”となるだろうから…)
■「三権」の国会議員が検察審査会の「情報公開」を請願
今国会の参議院で、ある一つの「請願」がなされている。
「昨年9月14日の強制起訴議決が不当になされたのではないか」という疑念を明らかにするための、「小沢一郎議員強制起訴議決を行った東京第五検察審査会が秘匿する情報の公開を求めることに関する請願」である。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/seigan/177/yousi/yo1771069.htm
この「請願」には、森ゆうこ議員をはじめとする21名の議員が名を連ねているが、その中には徳永エリ議員など9月14日の代表選で「菅氏に投票した」とする議員も含まれている。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/seigan/177/futaku/fu17700651069.htm
この「請願」では、下記の5点について「情報公開」が求められている。
1 申立人と申立書について
(1)申立人の名前・住所(2)申立書(3)申立人が行った告発内容
2 審査員と審査員選出に関して
(1)2010年5月1日就任したとされる5人、8月1日に就任したとされる6人の生年月日が記載された一覧表
(2)上記11人の審査員選出に関して、選出に使用した二期、三期の選管選出名簿(200人データ、生年月日が記載のもの)、選出に立ち会った判事及び検事の名前及び立会いを証明するもの
3 審査会開催について
(1)日時(2)出席者(3)会議室名(4)会議議事録(5)会議録(6)審査員への日当支払簿と領収書(なければ振込票)
4 検察官の説明内容及び説明資料
5 審査補助員の説明内容及び説明資料
これらがきちんと「情報公開」されると、起訴議決が「署名」されたとする10月4日の審査会が、検察審査会法に基づき成立しているか否かが、明らかとされることになる。
(まさか、2や3により、「審査員が“恣意的”に選ばれていた」、「9月14日には起訴議決などされていない」などという“反社会的事実”が明らかになることなど、法治国家・日本では有り得ないと「信じたい」のではあるが…。)
■官邸に立篭る「市民活動家」を応援したくなる唯一の“瞬間”
「不自然」な感じが強い「起訴議決」と同日の昨年9月14日の代表選で、菅氏を担いだ岡田幹事長、仙石代表代行、枝野官房長官や安住国対委員長らの民主党執行部は今、「来月上旬の代表選」や「2段階退陣論」などを持ち出してまで、菅氏を一刻も早く「代表の座」から引きずり降ろしたいようである。
そして、自民党と大連立を組んでまでして「政権運営の主導権」を握ろうと、焦りに焦っててるように思えてしまう。
まさか、参院での「検察審査会が秘匿する情報の公開を求める請願」により、「不都合な真実」が明らかになることを恐れている訳でもあるまいし…。
今、世間では、「脱原発」を“盾”に総理官邸に立て篭もる「市民活動家」に、注目が集まっているが、どうせなら、小沢一郎氏への「強制起訴」が無効となり、「党員資格停止」が取り消されるその日まで、この“市民活動家”には「篭城作戦」による“闘争”を継続していただきたい。
間違っても「2段階退陣論」に乗せられて、「外堀を埋められ」ませんように…。
昨年6月に代表となって「小沢さんには暫く黙っていて欲しい」と言い放って以来、この“市民活動家”菅直人氏に対して私が初めて「期待」を寄せた唯一の“瞬間”が、今この時でなのである…。
成瀬裕史記者のプロフィール
1960年生まれ。北日本の一地方在住。一次産業を主とする“地方”の復興のため、明治維新から続く中央集権・官僚主導の国家体制の“CHANGE”を志す。
2011-07-17(19:06)
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