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セシウムに汚染された福島県産の牛が、42頭市場に流通していた。
理解不能である。
悲しい事だが、そもそも福島県は既にほとんど汚染されている。
事実を、事実として認めようでは無いか。
政府が公表しないからと言って、汚染されていない訳が無かろう。
3月13日以来、原発からの放射能は、毎日飛散し続けている。
日にちが経てば解決する、という物では無い。
破壊されている原発を、完全に防護素材で封印してしまわない限り、放射能は出続けている事を、直視しなければならない。
「風評被害」等といい加減な言い訳を言い続けて、事実から顔を背けていても、何も解決しないのだ。
「風評に負ける事無く、福島産農作物を購入しよう」という発想は、福島県の農業を救うどころか、共倒れになるだけなのだ。
汚染されている地域の農作物は、流通させるべきでは無い。
汚染されている地域で、農業を続けるべきでは無い。
今後、農業を営む事が出来なくなった分を、しっかり補償して、農業を止めて頂くしか無い。
汚染作物は、産地を表示せずに流通させたり、他の産地の物と混ぜ合わせて販売したり、産地表示の義務の無い「加工食品用」にしたり、と言うやり方を続ける「姑息な」やり方を続ける事は、行政の国民に対する重大な反逆行為である。
犯罪である。
▶汚染わら食べた牛どこに?出荷先の自治体、流通経路解明急ぐ(mns見出し)
>福島県浅川町の肉用牛農家が餌として与えた稲わらから高濃度の放射性セシウムが検出され、汚染された可能性がある42頭の食肉が流通した問題で、出荷先となった自治体は15日、流通経路の解明調査を続けた。
>福島県によると、出荷先は仙台市、千葉県、東京都、横浜市。10頭が出荷された仙台市によると、1頭分は食肉加工後に東京都の業者に、別の1頭分は山形県酒田市や岩手県花巻市、仙台市の業者に販売された。ほか8頭の流通経路は不明。5頭が出荷された千葉県では、解体された牛は都内の施設を通じて流通しているという。
>福島県によると、わらからは1キログラム当たり最大で9万7千ベクレルのセシウムが検出された。同県白河市の稲作農家は計4農家に問題のわらを売ったが、4農家のうち、実際に牛を出荷したのは浅川町の1農家だけという。
【msn産経ニュース/7月15日 08時10分配信】
藁を酪農家に売る事も非常識。
買った酪農家が、藁を屋外に保存していた事も、非常識。
その藁を、牛に与える事も非常識。
しかし、この事で農家を責める事は出来ない。
そのように汚染されて行くことが、想像すら出来なかったのだろう。
汚染の実態を公表しない、『当局』に総ての責任がある。
狂牛病の蔓延いらい、酪農業は世界的に厳しい基準が決められて、誕生からと殺まで、総ての経歴が辿って行ける様にする事が、義務づけられている。
生まれると直ぐ、バーコードのついたタグを、耳にとめる。
生産者の氏名、生年月日、与えられた餌、その他総ての情報が、読み取られる様になっている。
『トレーサビリティー』と言う。
最近あるツイートで、福島県産牛に関しては、それらの情報がアクセス出来なくなっていると発信されていた。
世界基準から言って、異常である。
「事実を知らしめて、いたずらに住民の恐怖心を煽るのは良く無い」
お為ごかしに、目先の責任逃れでこのような事を言いつつ、事実を隠蔽して、結果としてより大きな、より広範囲の、より取り返しのつかない、重大極まりない結果を後々に引き起こす事に、面と向かって立ち向かおうとしない。
原発事故全体の対処について、同じ事が言える。
住民を避難させない。
子供を疎開させない。
作物の生産を続けさせる。
汚染作物を市場に流通させる。
汚染作物で、給食を食べさせ続ける。
汚染されている状況で、戸外での運動会を行う。
汚染されている状況で、プールで水泳の授業を行う。
「直ちに健康への影響は無い」
この言葉に、総てが現れている。
▶東日本大震災:セシウム汚染牛 「風評が一番怖い」 「福島産」値崩れ深刻(毎日見出し)
>福島県浅川町の畜産農家が放射性セシウムに汚染された稲わらを肉牛に与えていた問題で、県産牛への風評被害への懸念が高まっている。冷静に対応するスーパーがある一方で、市場の値崩れは深刻化している。
>「一番怖いのは風評被害。疑心暗鬼になった消費者が豚肉や鶏肉も信用しなくなるのではないか」と不安を募らせる。
【毎日新聞/2011年7月15日 東京夕刊】
「一番怖いのは風評被害」
違う!
そもそも、汚染されていて当たり前の状況の中で、当然に起こって来る事実である。
<牛肉>が汚染されていれば、<豚肉>も<鶏肉>も。。。汚染されていて当然である。
その様に心配する事が「自然」な反応である。
そう言う心の動きを、「風評」とは言わない。
そろそろ、考え違いに気がつこう。
▶セシウム汚染牛流通、原発周辺出荷の全頭検査へ(讀賣見出し)
>一方、農林水産省と福島県は同日、この農家の稲ワラから規制値の約57倍に相当する同セシウムを検出したと発表。県は、原発周辺の緊急時避難準備区域と計画的避難区域の全牛農家約230戸の出荷した全頭を対象に、肉の放射性物質の検査を行う方針を決めた。
【讀賣新聞/7月12日03時07分】
繰り返すが、福島県の農産物を、消費目的で流通させるべきでは無い。
国が全量買い上げて、農家に保証し、作物は廃棄するのが、当然である。
▶セシウム汚染牛「やむを得ない嘘」が招いた影響(産経見出し)
>原発事故後、南相馬市は燃料不足や避難などで大混乱し、現地のあらゆる物流は停滞した。牧草や配合飼料も入らなくなり、汚染牛を出荷した農家は「震災後に配合飼料が不足し、やむなく(屋外にあった稲わらを)与えた」としている。
>「周囲が避難する中で、何とか頑張ろうとしていた」「福島の畜産業を立て直すために頑張っている仲間。責めることなんてできない」。汚染牛を出荷した農家に対し、周辺農家などは同情的だ。しかし、「やむを得ない嘘」が招いた影響は大きい。
>今回の問題を受け、政府は福島県の計画的避難区域などから出荷される肉用牛の「全頭検査」を検討しているが、自治体は「不眠不休で検査しても無理だ」と反発している。
>食の安全を守るためには、生産者が最低限のルールを守ることはもちろん、風評被害に苦しむ農家への適切な補償や不正を防ぐチェック体制の整備が求められる。
【産經新聞/07月12日 21時59分配信】
この酪農家の心理は、痛い程良く分る。
しかし。
生産者として、消費者に与える影響と言う物を、真剣に考える事が求められる。
汚染状況を始めとして、適切な情報提供が為されていなかった事は、理解する。
そのような状況で、このような汚染が引き起こされる等と言う事を、考えもしなかったに違いない。
その意味で、この酪農家を責める事は、誰にも出来ない。
責められるべきは、東電であり、原子力・安全保安院である。
そして、福島県の計画的避難区域などから出荷される肉用牛の「全頭検査」を<検討している>だけで、これまで全頭の検査をしていなかった福島県と政府とが、最も責められるべきである。
責められるべきは、枝野官房長官であり、菅直人首相である。
<食の安全を守るためには、生産者が最低限のルールを守ることはもちろん、風評被害に苦しむ農家への適切な補償や不正を防ぐチェック体制の整備が求められる>
生産地、行政当局、マスコミ、消費者、総てが『風評被害』と言う名の<免罪符>に頼る事を、止めなければならない。
そのためにも、放射能汚染地域での、農業を止める決断をするべきである。
その土地で、代々農業を営んで来た方々に取って、それを放棄すると言う事は、死ぬより辛い事であろう事は、想像出来る。
しかし、これは人知を越えた<運命>なのでは無かろうか。
勿論、東電から一方的に押し付けられた「運命」など、受け入れられないであろう。
しかし、現実としては、受け入れて頂くしか無い。
これ以上、国民の生命を危険に曝す訳にはいかない。
その、辛い選択を受け入れてもらう為にも、政府は「広く滞り無く」農家の保証をしなければならない。
勿論、直接の補償すべき者は、東電自体である。
しかし、待っていられない。
政府が、取り急ぎ肩代わりして、篤く補償し、その分は東電から確実に取り返す措置を講じるべきである。
挙げ句の果てに。
▶福島の全肉牛、出荷制限へ…セシウム汚染拡大で(讀賣見出し)
>福島県産肉用牛から相次いで国の暫定規制値(1キロ・グラム当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されている問題で、政府は15日、同県内のすべての肉用牛について原子力災害対策特別措置法に基づき出荷を制限する方針を固めた。
>厚生労働省と農林水産省は15日、放射性物質に汚染された肉用牛が福島県全域に広がっている恐れがあると判断。市場に流通させないために、出荷制限に踏み切ることを決めた。同県はすでに県内のすべての肉用牛農家約4000戸に対し18日まで出荷自粛を要請。両省は出荷自粛の期限後に、制限する方針だ。同県の昨年2月時点の肉用牛飼育頭数は約7万8000頭。
>菅首相が19日以降、福島県の佐藤雄平知事に指示する。
【讀賣新聞/7月16日(土)3時3分配信】
今頃になって、やっと「出荷を制限する方針を固めた」訳だ。
そして、「制限(=禁止)」はするが、『補償』はするつもりは無い。
そこに、被災者への<愛情>や<いたわり>等を、一切感じ取れない。
そのような、血の通った政治倫理など、彼等には完全に欠落しているのだ。
よりによって、このような人非人的輩が政権に有る時に、このような大災害が起こってしまった。
大災害を引き起こした「東電」。
原発導入を計った福島県知事。
その監督官庁である経産省。
安全・保安員。
首相。
神様は、存在しないのか。
それとも、今この時、神様は日本人に試練を与え賜うたのか。
一体、何の試練なのか。
なぜ、福島県民が、そんな試練を受けなければならなかったのか。
地震と津波による災害は、自然の力の成せる技であった。
原発事故は、人災である。
設計施工時の不完全さ。
日常の保守点検の際の各種の手落ち。
耐久性の限界。
それらの総合的結果が、地震のエネルギーに堪えられなかった。
その危険性は、予てより内部から指摘されていた。
それに対して、経営陣は一度として真剣に顧みようとしなかった。
経営側と、県と、経産省とが一体となって、耐久期限の限界を超えても、許可を更新し、稼働を続けてきた。
この「人間の驕り」が、「利益追求主義」を生み、「利権受益層」の暗躍の場を生み、その結果がもたらした今回の事故である以上、人災を越えて、明らかに犯罪である。
個人の犯罪は、司法の裁きを受け、処罰される。
政財官と言う「権力」が引き起こした犯罪は、処罰されない。
責任も、問われない。
いい加減で、世の中を変えよう。
取り敢えず、汚染状況を総て明らかにした上で、住民の生活環境、農業その他の産業の継続を、改めて考え直し、早急に根本から対処しなければならない。
これ以上、被曝を拡げ続けてはならない。
何の処置もしない政府は、糾弾されてしかるべきである。
責任を取れ。
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