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2011年06月23日
◆ 大阪の熱中症死亡(警告)
大阪府知事は「節電のためにエアコン停止」という方針を示している。これでは大量の死者が出るだろう。ホメオパシーよりもはるかに危険なトンデモだ。
私は警告するが、医学界も警告するべきだ。
──
本項の話の核心は、前項 の後半で述べたとおりだ。次の趣旨。
「節電のためにエアコン停止、という大阪府知事の方針があるが、もしこの方針を取ると、どうなるか? 最も暑い日にエアコンを停止するので、大量の死者が出る。数百人が死ぬだろう」(それを阻止するべきだ。)
この意味では、橋下府知事の方針は、「放射線」をはるかに上回る危険度だ。そのトンデモな主張は、「ホメオパシー」の業者に似ているが、もたらされる死者数が圧倒的に多いという点で、ホメオパシーをはるかにしのぐ。さすがのホメオパシーだって、数百人を殺すことはなかった。しかし橋下府知事は、そのくらいの人間を殺そうとしている。
( ※ 何もしなくても、百人近くは死ぬだろうが、橋下府知事のせいで、さらに数百人が上乗せされる。一人の人間の故意による死者発生数としては、史上最悪の殺人行為となりそうだ。……もし本当にエアコンを停止すれば、という条件でだが。)
( ※ なお昨年、大阪府で熱中症で死んだのは、139人。 → Yahooニュース )
──
このような大量の死者発生は、決して杞憂ではない。すでに欧州では現実化した。この話は、先に「太陽光発電の将来と地域」で紹介したが、改めてリンク先の文章を転載しよう。
一般にヨーロッパは日本よりは夏も涼しいと思われていますが、ここ10年くらいは数年毎に猛暑にやられています。
記憶に新しいのは、2003年の猛暑でしょう。ヨーロッパ、特にフランスでお年寄りが14,000人も熱中症で亡くなった猛暑です。フランスほどは猛暑が続かなかったとはいえドイツでも7,000人が亡くなっています。ひと夏でこの数字は驚くべきことですが、これは「水分補給を個人で心がける」というレベルではなく、もっと構造的な問題だということで、それは実際に住んでみて体感しました。
フツーの家庭にはエアコンがない
ことが唯一にして最大の原因だと思います。ドイツ滞在3年の間、色々なお宅にお邪魔する機会がありましたが、「エアコンがある家」というのは一軒もありませんでした。
( → エアコンの無い世界、ドイツ」 )
よく聞く話だが、太陽光発電の崇拝者は、「ドイツにできることは日本にもできるはずだ」と主張するものだ。だが、そのドイツでは、電力価格が高いこともあって、エアコンがない。そして、エアコンがないところに猛暑が来ると、大量の人間が死ぬ。フランスで 14,000人。ドイツでは 7,000人。いずれも大量の死者が出た。
実際の気温を見ると、これらの国の気温は 35度を超えることも多かったので、特別に猛暑だったと言える。今夏の日本はそれほどにはなるまい。しかし日本には「湿度」という大敵がある。そのせいで体感温度は(欧州の場合と比べて)ずっと高くなる。
いずれにせよ、日本では毎年、熱中症で死亡する人が大量に発生する。それも、エアコンをつけるのが可能であっても、だ。
エアコンがあっても、あえて使わないで死ぬ老人も多い。通常ならば、「馬鹿なことを」と批評するだけで済む。だが、そういう馬鹿な死に方を、今夏は府知事があえて推進するのだ。真面目なお年寄りほど、府知事の発言を真に受けて、「それじゃエアコンを消しましょう」と思うだろう。最も気温が高くなったときに限って。つまり、最も死ぬ危険が高いときに限って。
これはもはや、トンデモによる被害そのものだ。それも「死亡」という最悪の形で。
──
だからこそ、私は、医学界に要望する。
「橋下府知事のトンデモ発言を糾弾せよ」
と。
今は細かなことで騒いでいるときじゃない。橋下府知事の大量殺戮行為を阻止するべきときなのだ。大阪の医者がどれほど老人の命を救っても、その救われた命が府知事の発言のせいで殺されてしまう。府知事に殺されるために患者を治療しているようなものだ。あまりにも虚しくなるだろう。
だからこそ、医学界は声を上げるべきだ。
「府知事がエアコン停止を要望したときは、最も暑いときなので、決してエアコンを消してはいけません」
と。これが医学的には最も正しい方針だ。
医学界には、是非、要望したい。豚インフルエンザで死んだ人は、そのシーズンで合計 200人に満たなかった。(日本全体で。)それほどの疾病にさえ、国中で大騒ぎした。
なのに今回は、大阪だけで、数百人を死なせることになる。(もし本当にエアコンを停止すれば、という条件で。) つまり、豚インフルエンザをはるかに上回る被害が発生する。豚インフルエンザのウイルスよりもはるかに危険なのが、橋下徹という病原体 or 毒物だ。さっさとこいつを駆除しないと、大阪で大量死が発生する。
医学界に善処を望む。
( ※ 放射線やホメオパシーなんかに騒いでいるときじゃない。死者数からして全然違う。)
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[ 付記 ]
最も暑い日には、エアコンを止めるべきではない。
しかし、エアコンを止めなければ、大規模停電が起こるだろう。(現状のままでは。)
では、どうすればいいか? 論理的に考えれば、すぐに結論は出る。
・ エアコンは消せない。(猛暑のときは)
・ 全体の電力消費を落とす必要がある。(猛暑のときは)
ここから得られる結論は、論理的にただ一つ。こうだ。
・ エアコン以外の電力消費を落とす。(猛暑のときは)
こんなことは、中学校で学ぶ「補集合」の概念で、簡単にわかるはずだ。……実は、「集合」という概念を使わなくても、小学生でもわかる。当り前のことなので。
しかるに橋下府知事には、その発想がない。電力消費を「家庭の節電」という考えでしか理解できないから、「電力消費の半分を占める生産部門での節電」という概念がない。
独裁者が自分のまわりを追従者で固めると、正しい情報を提供してくれる人がいなくなる。たとえいても、独裁者はそういう声を遠ざける。ゆえに、独裁者は必然的に暴走して、大量死を招く。
[ 余談 ]
真夏の怪談。
・ 西の恐怖 …… 橋下知事による大量死
・ 東の恐怖 …… 石原知事による核武装・徴兵制 ( → 出典 )
こういうのを聞くと、ぞっとして、寒気がする。これでエアコンの節電?
どちらの府知事も、スリラーによって、節電に協力しているのかな? (^^);
《 怪談 》
地下鉄の四谷駅のそばに橋があり、その橋の下には、石の原がある。そこを通った人はみんな次々と死んでいく。そこにいるお化けは、「いちまーい、にまーい」と何かを数えている。
何かと思ったら、殺されたがっている人の寄越した紙だ。白い四角い紙。それは、彼のもらった、投票用紙。
お化けは、彼を支持してくれた人に、お礼として、死をプレゼントするのだそうだ。「冥土は涼しいですよ。どうぞいらっしゃい」と。
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【 追記 】
橋下府知事は「産業界の電力を止める必要はない」と述べた。
これはどうしてかというと、彼の頭には、「家庭の電力を止めるか、産業界の電力を止めるか」という二者択一しかないせいだろう。「どちらを止めるかと言えば、産業界の電力は止められない。とても重要なので」という発想なのだろう。
要するに、彼の頭には「ピーク日だけ機械を止める」という発想がないようだ。エアコンについては「ピーク日だけエアコンを止める」という発想があるのに、産業界の機械については「ピーク日だけ機械を止める」という発想がない。「毎日ずっと機械を止め続ける」と思い込んでいるのだろう。
こう考えてみると、彼はまんざら、馬鹿ではないのかもしれない。まともな発想を持つ人から見れば馬鹿そのものだが、実際には「ピーク日だけ節電しろ」と述べているのは、私ぐらいしかいないからだ。マスコミでも政府でも、「毎日なるべく節電しろ」という話ばかりだ。「ピーク日のピーク時間帯だけ、極端に節電しろ」と述べるのは私ぐらいだ。
となると、橋下府知事は、特別に馬鹿だというよりは、世間の馬鹿さを端的に現しているだけかもしれない。まずはマスコミに、真実を教えるべきなのかもしれない。次の真実を。
「ピーク日のピーク時間帯だけ、極端に節電しろ」
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【 関連項目 】
→ 関電の電力 15%削減要請
橋下府知事が 15%節電 に大反対している、という件。
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【 関連サイト 】
関連する情報
→ 熱中症 搬送すでに680人超
→ 大阪の熱中症指数 - 日本気象協会
posted by 管理人 at 22:58 | Comment(5) | 安全 ・災害
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