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迷走の果てに進退極まった菅首相は、とうとう究極の発言を口にした。
それは、原発事故処理を含めた新しい原発政策を国民合意で形成する事
は今後数十年を要する歴史的大業だと国民に向かって捨てゼリフを吐いた
ことである。
つくづく思う。菅直人という男は最後まで卑怯な男であった、と。
自分ではどうにもならない原発事故処理であったが、単純にその非を認
めて首相を辞める訳には行かない。
だからその後につづく誰にもこの問題は解決できない、何十年もかかって
国民が決める事だと最後っ屁をかましたのだ。
菅首相では原発事故処理はできなかった。自ら口にしたストレステストで
原発再稼動は不可能になった。
当然ながら日本中が混乱する。
左翼的な反原発論者たちと、この国を支配してきた原発推進論者の間で
日本が分裂するだけではない。
多くの善良な国民がどちらに軸足を置けばいいのかわからないままに分裂
させられていく。
その責任をとって辞めざるを得ないかわりに、原発問題は誰がやっても数
十年はかかると言って、その責任を後に続く指導者と国民に押し付けたのだ。
あたかも今の日本が直面しているのは自分のせいではない、その大部分は
自民党政権のつけだと気色ばんで言った、あの国会発言と同じだ。
政権を預かる一国の首相がそれを言ったらお終いだ。
しかし菅首相が放り投げたのは原発問題だけではない。
ここが私がこのメルマガで強調したい事である。
もっと深刻な問題がある。菅首相は自分ではどうしようもない問題がある
ことを知っている。
それは日米同盟をどうするかである。
首相であり続けたいばかりに対米従属に終始した菅首相は、沖縄住民を
はじめこの国の平和を愛する国民を裏切った。
その一方で菅首相が軸足を置くのは社民党や市民団体である。
護憲や平和は訴えても日米同盟には反対しない。正しい日米関係を構築
する能力はない。
菅首相が放り投げたのはまさしく自らの対米従属政策の行き詰まりで
あった。
もっと言おう。
彼が親の脱原発論者であれば、なによりも反核論者でなくてはならない。
米国の核抑止力から決別し、憲法9条を信ずる平和外交を唱えなければ
ウソだ。
今の菅首相にそれができるのか。広島、長崎の平和式典に臨んで自らの
立場を国民に向かってどう語るつもりか。
原発反対だけで平和記念式典の演説を終わらせるのか。
日米同盟に対する自らのスタンスを明らかにしない限り原発解散など出来る
はずはない。
彼は暗にこう言ったのだ。
これからの日本のあり方は日米関係をどうするか、日本の自主防衛政策を
どうするか、護憲、左翼政党が果たせなかったこの大事業を原発政策とともに
66年前に戻って考え直す、これこそが数十年かかる国家的大事業なのだ。
まさか菅首相は数十年かかって、原発政策や日米関係の再構築を自らの手で
行なおうと言うつもりではあるまい。
良くぞ言ってくれた。
だれもが言おうとして言えなかった事を、苦し紛れで口にした。
その瞬間に彼の役割は終わったのだ。
これからは誰が政権を担っても避けて通れない。
原発政策とともに日米同盟をどうするかが日本の将来を決定付ける。
菅首相の退場とともに民主党は変わり、日本の政治は総保守化するだろう。
誰が原発政策と日米同盟の正しい政策を指導していくのか。
それは決して菅首相ではない。左翼政党ではない。
保守政党の中から脱原発、脱日米同盟の平和外交を唱えるものが出てこなくて
は国民を引っ張っていくことはできない。
果たしてそのような政治が実現するのだろうか。
これからの私の関心はその一点に集中することになる。
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