http://www.asyura2.com/11/senkyo116/msg/320.html
Tweet |
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/14098
■世界のリーダーの演説を研究していた中曽根康弘氏
中曽根康弘氏は首相の当時、公用車で移動しがてら持ち込んだテープを聞いていた。
古今東西リーダーのスピーチである。
なぜそんなものを聞くのか。
問われた中曽根氏はこう答えた。「一国の宰相たる者、国民に向かって死地に赴けと言わねばならないときもある。総理の言葉とはそれだけ重い。日頃からの鍛錬が必要なのだ」と。
中曽根氏が危機の宰相となったときを心中に思い描き、そのための準備を心がけていたことだけは間違いがない。もしそんな総理を日本が持ち得ていたとしたら、「3.11」後の国柄はどれだけ違っただろうか。
■そこで1つ、こんなスピーチが「あり得たかもしれない」という意味の、幻の演説草稿を考えてみることにした。
情景設定は震災発生当日、3月11日の午後5時半過ぎ。総理官邸記者会見場である。
願望を込めてなした創作であるから、事実関係との不突合など細部は大目に見てほしい。
・・・スピーチ始まり。
本日我が国を襲った地震と津波、そして原発の事故について、わたくしから申し上げようと思います。
しばし瞼を閉じ、犠牲になった方々へ、祈りを捧げなくてはならないところかもしれません。
が、わたくしは、いま敢えて、それをしようとはしない。
なぜならば、直ちに現場へと急行した勇敢なる自衛隊の将卒諸君、全国から応援の手を差し伸べるのに寸時の猶予すら置かなかった、警察、消防、海上保安庁の諸君、
なによりも、まだその消息すら明らかではありませんが、巨大な津波に洗われた自治体の人々が、ただいま、まさしくこの時間、必死の救援作業を続けているからであります。
先ほどわたくしは、オーストラリア隊がシドニーをじき発つとの報に接しました。ニュージーランドからは、先のクライストチャーチ地震で日本から受けた恩義に報いたいとして、救援隊がすでに日本へ向かっています。
中国や韓国からも、同様の申し出をいただき、すべて、わたくしは頭を垂れ、お願いしたところです。これらの人々は、いましも日本へ向かって急行しようとしている。
それゆえいま、わたくしは、1人でも多く、何とかして1人でも多くの命が、救われることを祈ろうと思います。いま、わたくしは手を組んで、天にそのことを祈るものです。みなさんも、席から立ち上がり、よろしければわたくしにならってください。
(暫しの沈黙と祈り)
わたくしは、本日、希望を語りません。
未来が明るいとは、言おうと思いません。
その前に、原発の状況について、申し上げておかなくてはならないのであります。
福島第一原子力発電所は、いま、すべての電源を失いました。
原子炉は、ただ運転を停めただけではダメなのです。
水を注いで冷やし続けなければなりません。
その、手立てを失った。それが、いまの状況です
この事態を受けて、先ほど官房長官に、緊急事態を宣言させました。
原発の事故を想定し、我が国には特別の法律があります。
この法律にのっとって、わたくしは、緊急事態宣言が出るのと同時に、対策本部長に就任しました。
この先、わたくしは、わたくしのもとに、すべての権限を、くりかえします、ありとあらゆる権限を集め、速やかな対応を講じます。
福島原発を危機から救うため、わたくしは、わたくし自身の責任によって、ありとあらゆる手段を尽くします。
みなさまに、申し上げておきたい。
本件は、日本国総理大臣が、法の命じるとおり、すべての責任を負って、制圧に向かいます。このわたくしが、すべての責任を負うということであります。
事態は、一刻の猶予も許さない。楽観視できる要素は、ありません。
繰り返します。わたくしは、事態に楽観できる要素はないと見ている。
すでに、同盟国米国にはあらゆる助けを惜しまず提供してくれるよう、先ほどオバマ大統領へ電話し、要請したところです。
米国からは、米軍だけがもっている巨大な電源供給装置を直ちに提供すると返事をもらいました。
それは、原子力空母の電源です。
いま、最新鋭空母、ロナルド・レーガンが、最大戦力で太平洋を日本へ向かっている。
福島沖合に到達した時点で、空母から全長20キロメートルのケーブルを伸ばし、原発の電源を復旧させます。
わたくしはまた、東京電力に対し、午後5時をもって原子炉への海水注入に踏み切るよう、命をくだしました。
一分、一秒でも早く、まだ燃え残る原子炉の火を落とすには、海水を大量に注ぎ込むしかありません。
塩水を注ぎ込もうというのですから、おそらく福島第一原発は、もう使い物にならなくなるでしょう。
構いません。わたくしたちは、福島第一原発を救うために、国民の命と、地球の環境とを危険にさらすことなどできないのです。
総理官邸に、午後5時をもって、わたくしを本部長とする対策本部を発足させました。
最初の会議で、わたくしが指示をしたのは次の2つです。
第1に、すべての情報、あらゆる情報を、一切包み隠すことなく、リアルタイムで発表しろということです。
第2に、福島第一原発の現場にいる職員たちに、瞬時の対応が必要なことに関して、最大限の権限を与えろということです。無論、最終責任は、対策本部長でありますわたくしがとります。
この本部には、在日米軍の司令官とその副官、防衛省・自衛隊統合幕僚長とその副官に加え、オブザーバーとして米国、フランス、ロシアの原子力専門家に加わってもらいます。
各国には、既に専門家の派遣を要請しました。到着するまで、東京にいる各国大使館のしかるべき人々に、詰めてもらっています。
事態は、一刻の猶予を許さず、また、楽観視することを許しません
本日からの3日間、東京全域に、夜間外出禁止令を発します。
東京と周辺地域をつなぐあらゆる交通機関に、運行の停止を命じます。
非常用人員と、報道関係者の移動に限って、運行を許します。JR東日本とJR東海には、対策本部長権限をもって、既にそのことを命じました。
高速道路は、非常用ならびに報道用車両を除き、全面通行止めとなります。
この3日間が、我が国の命運を決めます。
わたくしはこの間、日本国が使えるすべての手段を用い、同盟国米国が提供してくれるすべての策によりながら、事態の鎮静に努めます。
再びわたくしは、青森、岩手、宮城、福島、茨城、千葉各県の警察、消防、自治体の皆さんに、一層の奮励を請いたい。
この日があることを期して、日頃の鍛錬を重ねてきた自衛隊の諸君、全国民の期待は、諸君の双肩にある。どうか頑張ってほしい。諸君の指揮を執るものとして、諸君が必ずや多くを成し遂げてくれるものと信じている。奮闘を願いたい。
最後に国民の皆さんに申し上げます。
国民の命運が、かくまでに重く、かつ多く、またかくまでに限定された人々の奮闘と、そして努力に、かかったことは今までになかった。
原発の現場で闘う人々と、救援作業を続ける人々、そして暖かい手を差し伸べようとしてくれている外国の友人たちに、皆さんの祈りを捧げてほしい。
日本という国を、どれだけ信じて疑わないか。
日本人の力を、どれほど信じて疑うことがなかったか。
わたくしはいま、わたくし自身の心を探り、そのことに気が付いて粛然とするものであります。
いま、わたくしどもの、その力が試されている。
それでは対策本部へと戻ります。
〆以下は・・終り三行のパロディーである
わたくし菅直人は、今、わたくし自身の心を探り、そのことに気が付いて粛然とするものであります。
いま、わたくしどもの政権はその力が試されている。
それでは、ヘリコプターで福島原発の視察に行ってきます。(勘)
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK116掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。