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2011/07/06 00:38
既得権益を損う人間は簡単に殺されるわけです。石井紘基議員が刺殺され9年目となりますが、いまだ氏の功績は周知されることがありません。石井氏の政治的課題とは官僚機構によるマネーロンダリング、つまり国民資産収奪の全貌を暴き、社会資本配分を公正・適正化することでした。実行犯である伊藤白水が依頼による殺人であったと獄中より声明を出していますが、再審請求は拒否されています。
国家システムのアルゴリズムとは、官僚機構の肥大化に他ならないわけです。繰り返しますが、国税、地方税は全て官僚の給与として消えます。給与総額は34兆円とされますが、独立行政法人、特殊法人、公益法人に属すみなし公務員の給与は別口となります。人事院勧告には一般公務員数の2倍にあたる約750万人が準拠しており、補助金12兆円を加算すれば、公務員に関る経費は年間70兆円規模に達すると推計されます。
国家運営は全額を借財、つまり国債発行に依拠します。本年度の国債発行は44兆円でしたが、これとは別途に償還費を調達するため115兆円規模の借換債が発行されています。毎年歳入の4倍を超える莫大な公債が発行され、国家債務が膨張しているわけです。累計の債務残高は財政投融資債、地方債等と合算し1400兆円規模に達する見込みであり、この額は国民の個人金融資産とほぼ拮抗しています。
公債の担保とは我々の資産と税金に他ならないわけです。医療、教育、社会保障、これらの補填原資も連動して償還に費やされます。ちなみに、数年後には公債がGDPの3倍相当、1500兆円規模に達しますが、歴史上GDP2倍超の債務を抱え存続できた国家はありません。
財政投融資(財投機関債)とは国民資産の不正流用です。郵貯、年金、簡保の積立金が複雑な会計処理を経て特別会計予算に編入され債権化します。石井議員の調査では、これにより300兆円規模の金が特殊法人や地方自治体へ流れ毀損、つまり不良債権化しているとのことでした。機構、公社、連盟、会館、協会などと称し、法人格もあいまいで、統一されたバランスシートもなく、財務内容も事業内容すらも不明瞭な団体が跋扈しています。
9年前に日本医師総研が年金積立金の調査を行ったところ、147兆円あるべき積立金が財政投融資により87兆円を毀損している実態が明らかとなりました。また、日本経団連のシンクタンクである日本経済調査協議会は特殊法人等の債務残高が400兆円に達するとの調査報告を行い、石井議員の主張を裏付けています。いずれにしろ特殊法人や地方自治体は生産活動を行っていないわけですから、最初から償還能力などありません。
日本国の本質とは官僚機構による社会資本の寡占であるわけです。過剰な公債発行と国民資産の流用により300兆円規模の特別会計を編成し、所轄業界と2万6千社の特殊法人、系列3000社のグループ企業へ還流させ、洗浄した社会資本を天下りにより合法的に収奪する、これが利権構造の概観です。国家予算の収支報告すら行われないわけですから、我々のイデオロギーとは旧ソビエトを凌ぐ官僚統制主義だということです。
「この国は官僚利権により滅びる」という石井議員の預言は成就しつあります。関東・東北地方はすでに高濃度の放射能汚染地域であり、今後さらに放射性物質は体積し、数百万人が癌や各種の疾患で苦しみ、異常児出産が多発することになるでしょう。首都圏の産業基盤も破壊され、1500兆円の借財とともに民族は急激に疲弊し没落します。
繰り返しますが、無軌道な原発行政は天下りを通じた官僚機構と業界団体の癒着による産物です。原発にかかわる40もの特殊・公益法人群がマネーロンダリングの中心的役割を果たし、さらに数千万人を被曝させるという大惨事を引き起こしたにもかかわらず、縮減や解体が俎上に上がることはありません。つまり、利権構造は温存されます。
プラトンの「国家」第七巻においては、リアル世界の実相を知らず集合幻想に生きる奴隷の姿が綴られていますが、その蒙昧さはこの社会のメタファーそのものであるかのようです。
http://alisonn.blog106.fc2.com/blog-entry-224.html
独りファシズム
「再生と覚醒」がテーマ......雑感をロックに綴ります
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