★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK116 > 280.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
2011.07.06 「菅付き」大連立か、「菅抜き」大連立か(リベラル21)
http://www.asyura2.com/11/senkyo116/msg/280.html
投稿者 gataro 日時 2011 年 7 月 06 日 19:45:07: KbIx4LOvH6Ccw
 

http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-1645.html

2011.07.06 「菅付き」大連立か、「菅抜き」大連立か
〜関西から(18)〜

広原盛明(都市計画・まちづくり研究者)

 与野党間で70日間の国会延長を決議したにもかかわらず、その直後から国会審議が10日間も空転するなど、依然として政治の空白状態が続いている。7月4日の週明けからようやく審議が再開されるというが、東日本大震災の発生からすでに4カ月近くも経過しているというのに、被災者の本格的救済や被災地の復旧復興がいっこうに進む気配がない。嘆かわしい限りだ。

 世上では菅首相の引き際の悪さや権力慾に批判が集中し、しかも支持率も地を這っているというのに、なぜかくもしぶとく菅首相がその地位にとどまれるのか。とにかくわからないことが多すぎる。政界では「内閣不信任決議以外に首相を辞めさせる方法がない」というが、それなら菅政権を支えている執行部や閣僚が総辞職すればいますぐにでも決着が付く話だ。なんとかかんとか言いながら、菅氏の居直りを許している点では彼らもまた同罪というべきだろう。

 この点、私は7月3日の「NHK日曜討論」を視て、現在の政治空白状況は、実は民主党と自民・公明両党の政治路線の対立によるものではなく、「菅付き」大連立か、「菅抜き」大連立かの政治選択によるものだと気付いた。そして全体状況は、いまや民主・自民両党は政策の上でも政治行動の上でもすでに実質的な大連立状態に移行しており、しかも「菅抜き」大連立に収束しつつあるように見受けられるのである。

 菅首相が就任以降、消費税問題や普天間基地移転問題等に関する民主党マニフェストを「個人プレー」によって悉く投げ捨て、「菅付き」大連立を目指してきたことは周知の事実だ。理由は明白だ。自民党から民主党への政権交代が国民の政治選択(政策選択)によって実現したにもかかわらず、鳩山前首相の行動がアメリカや財界によって許容されないと見るや、菅氏は後継政権を自民党との大連立によって確保する道を選んだのだ。

 だがどこの世界でも同じだが、政治の世界ではそれなりの「リーダーシップ」(戦略と統率力)を備えた人物でない限り政権を維持することができない。まして「大連立政権」ともなれば、政策の妥協や調整を担えるだけの「器」が要求される。これまでその時々の時流の読みと政界の駆け引きだけで生きてきた人物には、「宰相」など到底務まるはずがないのである。

このことを完膚なきまでに暴露したのが、東日本大震災に対する菅首相の危機管理能力の欠如だった。危機管理能力は、「リーダーシップの結晶」とも言うべき能力だ。情報が錯綜するなかでの的確な情勢判断力、利害対立する組織を超えた政策決定力、そして政策を実現する果断な行動力など、いずれもが「付け刃」ではない本物の資質と能力が求められる。だが、菅首相にはいずれの点においてもその片鱗も見られなかった。目立ったのは、原発事故当初の場当たり的行動にみられるポピュリズム的パフォーマンスだけだった。

菅首相に多くのことを望めないことは、もう全ての国民が知っている。それでも引退するまでに、せめて被災者の救済と被災地の復旧の目途ぐらいは付けてほしい(ほしかった)というのが率直な国民の気持ちだろう。しかし国会審議が再開すれば、程なくして菅首相の「お遍路への花道」が用意されるのは間違いない。それが7月中か、8月末までかといったことは些細なことだ。

それでは、「菅抜き」大連立政権への道筋はいったいどのようにして敷かれるのであろうか。その流れは、まず民主党マニフェストの徹底的な解体となって現われるだろう。民主党は、政権交代時の基本政策はもとより、その後の政権運営のなかで具体化できなかった(しようとしなかった)重要政策を、今後は自民・公明両党の要求にしたがってほぼ全面的に取り下げていくのではないか。「事業仕分け」の花型だった蓮舫氏も閣僚の座から降ろされた。


7月3日のNHK日曜討論において、石原自民党幹事長が「子ども手当を撤回することが国会審議の条件だ」と迫ったのに対して、岡田民主党幹事長は「すでに実質的にはそのようになっている」と弱々しく答える始末、舞台裏ではすでに与野党合意が成立していることを窺わせた。また菅首相による国会解散・総選挙についても「夏の夜の幽霊」と表現するなど、菅氏の個人プレーに依る総選挙を封じ、「菅抜き」大連立への準備を自公両党と足並みをそろえて進めていることを示唆した。

「菅抜き」大連立への流れは、東日本大震災復興と日米同盟深化の内外政策の両面で今後一層強化されるだろう。震災復興法は、自民・公明両党案を民主党が「丸呑み」して成立したものであるし、普天間基地移転問題も結局のところ自公政権時代の辺野古移転案への回帰で日米間が決着した。さらに懸案だった消費税増税も数年以内に10%幅で実施することが決定された。「菅抜き」大連立への道は、これですべて整ったことになる。

アメリカと財界にとっては、これで「万々歳」というところだろうが、しかしこれらの政策では、政権維持にとって不可欠の条件である安定した国民の支持は得られそうにもない。自民党政権時代には、不評となった政権は党内で首相の首のすげ替えに依って権力を維持してきた。だがこの方法は、安倍・福田・麻生と3代続いた史上最低の「世襲首相」の連打に依って底をついた。以降、自民党に愛想をつかした国民の支持は戻らない。

「ならば」ということで、新しく用意された自民党から民主党への政権交代という局面は、わずか鳩山・菅という「2枚カード」で終りになった。カード揃えが悪過ぎて、ゲームが成り立たなかったのだ。また、長年使い古されて汚れ切った「小沢カード」も、間もなく棄てられることになるだろう。

となると、残る局面は「大連立」以外に考えられない。「菅付き」大連立か、「菅抜き」大連立かという新しい局面に向かっての権力闘争は、次の段階に移行するための必要な「政局プロセス」であり、それが「政治空白」と言われる現象になって現われているだけのことだ。だが次の「菅抜き」大連立政権が登場しても、彼らの政策と国民要求との矛盾は解消できない。そのことが絶えざる政局不安を生じさせ、政治空白を常態化させることだろう。

しかし、世の政治評論家やマスメディアのいうように、この局面を「政治不在」とみることは誤りだ。表面ではそう見えるかもしれないが、これから続く政治空白は、国民の巨大な政治エネルギーの「蓄積期間」「懐妊期間」になることは間違いない。その主たるエネルギー蓄積の場が、東日本大震災の復旧復興政策をめぐる軋轢であり、脱原発政策をめぐる対立であり、沖縄のアメリカ軍事基地撤去をめぐる攻防だ。

東日本大震災の復旧復興政策の基本中の基本は、壊滅的な被害を受けた農林水産業など第1次産業を一から再建することにある。復興構想会議の提言にあるような民間資本による農漁業の集約化と再編など、東北地方全体にわたる地域経済を破壊し、地域衰退を加速化させるだけだ。このような提言が受け入れられる事はまず不可能だといえるし、強行すれば広範な農漁業者ひいては地域住民全体の離反と反発を招くことは避けられない。

一方、長引く原発事故の処理と放射能汚染・被曝問題の深刻化は、原発に依拠したエネルギー政策への国民の考え方をこれまでになく根本から変えつつある。すでにその動きは、各地での反原発運動の高まりと「節電」を通してのライフスタイルの変革という形で顕在化しており、国民が再び原発依存に戻ることはまずない。また安全対策を欠落させた(老朽化した)欠陥原発の運転再開が遅れれば、産業構造の省エネ化は不可避であり、自動車産業のように土日操業を平然と強行し(連合は何の抵抗もできなかった)、労働者の家庭生活や地域生活を破壊することもできなくなる。

沖縄のアメリカ軍事基地の再編に至っては、政府が今後いかなる手段を弄しようとも「日米合意」が実行に移されることは不可能だ。それがわかっていながら政策転換できない大連立政権は、もはや国を統治する能力がないことを国内外に曝しているだけのことだ。

「菅付き」大連立か、「菅抜き」大連立かをめぐって、被災者と国民をそっちのけした権力闘争が当分は続くことだろう。だが、それによる政治空白は国会の空転現象としてあらわれていても、底流では国民の変革エネルギーを涵養する「蓄積期間「懐妊期間」に転化しているというのが、目下の私の見方である。
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2011年7月06日 20:20:14: Xhqq1mMGhg
>また、長年使い古されて汚れ切った「小沢カード」も、間もなく棄てられることになるだろう。

この輩はこれが言いたくてこんな長いデマカセを、、、ば〜〜〜か!


02. 2011年7月06日 20:46:12: BNIUzv9xZg
菅首相の民主党政権 VS 菅抜き民主自民連立政権

これを不毛の選択という。まともな選択肢なし。


03. 2011年7月07日 04:02:30: fQJUcfOlTk
投稿者 gataro が?低脳愚民を騙す悪党自民か?屑ゴミメディアの支持者だろう。いずれにしても こいつは金をもらってのです。

04. 2011年7月07日 04:17:10: FiZapJgf51
これは、共産党支持者の間で菅の「反原発」に惹かれて(または騙されて)
菅支持に回る、または共産党に菅支持を要求する人々が出たから、
共産党側から『菅支持も大連立だぞ』と脅して引き締めを図っている姿でしょう。

05. 2011年7月07日 09:34:48: FVhUL5LRg2
こりゃガラクタ記事だにゃあ。

06. 2011年7月07日 11:14:56: 6bHuTK0P2s
>「菅付き」大連立か、「菅抜き」大連立か

どちらも反対だ。
「大連立」ではなく、「中連立」すればいいんだよ。

そもそも、民主党がマニフェストを実現できない背景に衆参のねじれが存在することだ。
たとえ、小沢派の首相が誕生したとしても、衆参のねじれを解消しない限り、
野党の賛成がなければ、何一つ法案は通らない。

よって、次の首相は、衆参ねじれを解消することができる首相を選ばなければならない。

代表選で、「国民の生活が第一派」が首相を取り、
公明党やみんなの党などの中小政党と連立を組むのが上策。

それが総調和の会(国民の生活が第一派)の方針。

■「総調和の会」趣意書要旨
民主党の勉強会「総調和の会」設立の趣意書要旨は次の通り。
民主党は政権党の真価が問われた今回の統一地方選に惨敗した。
参院選の敗北に全てが始まり、一連の選挙に連戦連敗している。
菅内閣の原発事故への取り組みについては、国民の70%近くが評価していない。
率直に言って、菅政権が国民の支持を失っているのは明らかである。
これからは、(1)今後の原発事故の処理(2)災害からの復旧・復興(3)日本経済の再生−という極めて大きな問題に、
民主党政権の存立と命運を懸けて取り組んでいかなければならない。
参院で過半数割れしている以上、「野党の協力」を得ることが不可欠。
しかし、野党は菅体制である限り協力できないと明言している。
野党との調和・協力が可能な体制に、何としても民主党をつくり替え、
公明党との連携を軸とした「政策協定による」連立政権を構築していかなければならない。
この国難を乗り越えるために、今こそ党内の総調和を図って全員が一致協力し、
しかるべき野党との連立が構築できる「党内体制」を築いていかねばならない。(2011/04/25-23:00)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_date1&k=2011042500898


  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 重複コメントは全部削除と投稿禁止設定  ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK116掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK116掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧