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菅首相は辞める気がないなら、いっそ「脱原発解散」をして国民に信を問いなさい
電力改革を本気でするためには古賀氏を抜擢せよ
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/11211
2011年07月06日(水) 渡辺 喜美レポート :現代ビジネス
松本龍復興担当大臣が辞めた。菅総理と違って諦めは早かった。もともとあまり気乗りがしなかったのかもしれない。被災地のみなさんは暑苦しい中で、ため息がでるばかりであろう。
松本氏のエラソーな“上から目線発言”は、政権交代後の民主党議員のホンネがこもっている。「俺は政権党の大臣閣下だ。知事は出迎えるのが当たり前だろ」という感じ。「漁協と話しつけてこいよ」とのたもうたことに及んでは、昔の自民党とどこが違うのか。
復興構想会議の提言も、前文は「湿度の高いポエム」(小田嶋隆さんの言葉)だが、中身のない本論は官僚の作文だった。特区も旧来型の“国が審査して認めてあげる”タイプのもの。イヤイヤ特区である。
権限・財源・人間の三ゲン委譲で一気呵成に元気の出る復興をやろうというDNAは微塵もない。そのクセ、増税シナリオだけは抜け目なく書いてある。
■津波を甘く見た張本人が事務次官の居座る
松本龍大臣辞任の報が流れる中、7月5日早朝、古賀茂明さんの話を聞く会を開いた。超党派で24名の国会議員が集った。(民主4名、自民10名、みんなの党12名)。
松永経産事務次官から退職勧奨を受けた古賀さんは、語り口こそ静かで淡々としているが、心に秘めた覚悟と信念は並外れたものがある。維新の志士を感じさせた。
古賀さんは、政策のイノベーションがないことこそ、日本の衰退の原因であるという。官僚制度の改革をやってこなかったツケが、菅内閣の惨状にもつながっている。「何をやるか」が選挙で指し示されていれば、勝った政党が、総理直属のコンテンツ・クリエーターとなる人材を使って国家戦略の企画立案をさせておけばよい。官邸に入ってからでは遅いのだ。
2年前に、自民党を離党した私が当時野党だった菅直人氏や鳩山由紀夫氏に説いたのも、このことだった。民主党政権は内閣人事局も国家戦略スタッフも作ろうとしてこなかった。「官僚を使いこなす前に官僚を選べ」という鉄則を守らなかったことが、民主党政権の政治主導を空回りさせた最大の要因である。
古賀さんに肩たたきをした松永次官は「君にふさわしいポストはない」と言ったそうだ。松永氏は原子力安全・保安院次長、院長の時に“津波5.7m”の甘い基準を作った張本人である。そういう人が責任も問われず、菅内閣の霞ヶ関幹部人事凍結方針によって、3年目の次官になろうとしている。
松永氏は官房長当時、私が公務員制度改革担当大臣の時だが、財務省と組んで天下り規制などの改革に抵抗した中心人物のひとりだ。経産省の係長クラスの若手を私の補佐官補に起用する人事も、甘利明大臣まで動員して(!!)妨害してきた。内閣府の特命担当大臣には人事権がなく、私は泣く泣く引き下がらざるを得なかった。
古賀さんの人事権は海江田大臣にあるはずだ。海江田氏は一度も古賀に会ったことはない、と言っている。人事を全部自分がやるわけではないとも言っている。でも、幹部くらいは1年も大臣やっていれば覚えるだろう。幹部の人事すら丸投げしているのか。
海江田大臣は松永次官の退職勧奨を事前に聞いていたのか、官邸に相談したのか。退職勧奨の理由は何なのか。「政権批判的な言動への微罰」なのか。「役所の暗黙の掟に反し、メディアでいろいろな発言をしたことへの意趣返し」なのか。「政府内で使い道がなく、不要な人材だから」なのか、国会で徹底追及していくつもりだ。
■それなら脱原発解散をやればいい
古賀さんは勉強会で、本サイト5月11日付の論文を配り、「東電破綻処理と日本の電力産業の再生」について述べた。
・福島第1原発事故の賠償は、東電・政府連携して支払義務を負うこと。
・東電は「払えない」と言うのだから破綻処理しかないこと。
・総括原価法という「利益を増大させるためにはコストを増大させる」浮世離れした料金認可制に大問題があること。
・政府の賠償法案では、東電を生かさず殺さず東電をゾンビ企業にして、ツケは料金値上げ国民に回されること。
・再生可能エネルギーで世界一の電力市場を作るには、電力自由化・発送電分離・スマートグリッド推進をやるべきこと、など正論を語った。
菅総理は、再生可能エネルギー買取り法案に最後の政治生命をかけていると称している。でも、法案には発電と配電も含む発送電部門の分離の片鱗すらない。
一方で、菅氏は発送分離にも言及しており、東電や経産省の解体も検討していると伝えられる。だったら、なぜ古賀茂明のような筋金入り官僚を使わないのか。この中途半端さ、いい加減さが菅内閣の底の浅さを物語る。
菅氏の最も強力なアドバイザーと言われる伸子夫人は、塩野七生氏が小泉純一郎総理に宛てた手紙がお好みらしい(毎日新聞6月9日夕刊)。「私があなたに求めることはただひとつ、刀折れ矢尽き、満身創痍になるまで責務を果たしつづけ、その後で初めて、今はまだ若造でしかない次の次の世代にバトンタッチして、政治家としての命を終えてくださることなのです。」
松本大臣辞任を受け、菅総理は被災地・岩手出身の平野達男副大臣を昇格させた。菅総理が伸子夫人の忠告通りに行動するのなら“刀折れ矢尽き”るまで辞めるつもりはサラサラないのであろう。
そうであれば、「脱原発解散」をやるべきだ。国民に信を問えばよい。菅政治がこのままダラダラ続くと、国民が満身創痍になってしまう。
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