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やっぱり「宰相不幸社会」 両院議員総会を逃げ出した菅首相と、それを見逃す民主党議員のだらしなさ
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/10954
2011年07月04日(月) 田崎 史郎「ニュースの深層」:現代ビジネス
「とんでもない人を総理大臣にしてしまった」「たしかに歴代最悪の総理だ」−。民主党議員はこう言って頭を抱える。しかし、首相・菅直人が「エネルギー政策は次期国政選挙の最大の争点」と語り「脱原発解散」をちらつかせると、「菅だったらやりかねない」と恐れおののき、遠巻きして菅批判を繰り返すだけになってしまった。「解散をやれるならやってみろ!」と怒鳴り返し、菅に立ち向かう腹のすわった民主党議員はいないのか。
◇
「百害あって一利なし 仙谷由人」
「感動した 菅どうした 安住淳」
「宰相不幸社会 読み人知らず」
国会内の民主党国対役員室に、習字の半紙に墨痕鮮やかに書かれたこんな書が一時張り出された。
6月27日に行われた菅内閣の人事で、それまで抑えに抑えていた不満がついに爆発した。今国会の会期延長をめぐって、菅は忠臣の民主党幹事長・岡田克也、官房長官・枝野幸男の信頼さえ失った。菅を支えているのは民主党内では防衛相・北沢俊美、副代表兼選対委員長・石井一、党外では連立を組む国民新党代表・亀井静香(首相補佐官)の3人だけと言っても過言ではない。
この人事で最も批判を浴びたのは、参院議員・浜田和幸を自民党から引き抜き、総務政務官にすえたことだ。
浜田を引き抜いたからといって、参院での過半数回復にほど遠い。自民党の強い反発が容易に想像できたうえに、浜田の選挙区は自民党の政策責任者である政調会長・石破茂の地元。約1年前の参院選で浜田が初当選できたのは、石破が自分の選挙以上に熱心に運動したからだ。
これから赤字国債発行特例法案や再生可能エネルギー法案などの修正協議を始めなければならないこの時期に、自民党、とくに石破の怒りを買うのは愚の骨頂だ。民主党代表代行・仙谷由人(官房副長官)、国対委員長・安住淳が痛烈な批判の書を掲示したのは当たり前のことだ。
この人事を菅が考え抜いた末であったなら、まだ救いがある。ところが、真剣に考えた形跡がなく、27日夜の記者会見で起用の理由を次のように語った。
「浜田議員が今のこの大震災を経験する中で、是非とも復旧・復興に自らの力を、是非そういう場面で自分の力を発揮して、そういった復旧や復興に貢献したいという、そういう思いを強く持っておられて、そういう中でそういった役割を担うということの思いの中で判断をされ、そのことが私のところにも伝わってきましたので、そういう趣旨であれば是非一緒に復旧・復興に携わっていただきたいということで、そういった位置付けをさせていただいた」
この発言の中で「そういう」、「そういった」という言葉を7回も使い、かつ「そのことが伝わってきた」と語り、自分自身が浜田の意思を確認したわけではないことを認めた。28日の民主党両院議員総会で質問が出たのに、菅は答えなかった。
いや、答えられなかったのだろう。亀井の案にゴーサインを出しただけで、自分で考え抜いた人事ではなかったのだから。
◇
両院議員総会も、全体を見ていると伝えられているほど緊迫した様子はなかった。4、5人が質問した後に、岡田や安住が答え、菅は最後に答えて、「公務」を理由に退席した。「逃げるな!」というヤジが飛んだが、菅はちょっと見ただけで、午後5時56分にサッと会場を抜け出した。
この公務はなにやら怪しい。公務とは午後6時33分から48分まで、韓国民主党代表の表敬を受けただけだ。日本の首相が外国の国会議員と会うのだから、日時の設定は首相側が決めることができる。実は表敬はこの日の午前中にセットされていたのに、前日になって午後6時半に変更された。
つまり、両院議員総会を抜ける理由をつくるために、わざわざこの「公務」を設定したとみられる。しかも、この日午前10時から午後2時まで、菅の日程は空白だ。この4時間に韓国国会議員と会っていれば、菅はもっと長く出席できたはずだ。
こんな日程も知らずに、かつ、何の作戦も立てずに、漫然として両院議員総会に臨んでバラバラに意見を言う。これでは、菅に逃げられるのは当たり前ではないか。
民主党議員の多くは「野党が法案を成立させてくれれば、早く辞めさせられる」と言って自民、公明両党に責任転嫁する。だが、民主党議員はその前に己の力量を省みた方がいい。
(敬称略)
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