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「原発撤退なら月211円増。現状維持は372円増」と今朝(7/3)の読売新聞は日本学術会議の分化会が試算をまとめたと一面に大見出しで報じている。分科会が検討した内容に関して、日本学術会議のホームページから貼りつけると以下の通り。
<記> 調査検討の対象としている選択肢
A 速やかに原子力発電を停止し、当面は火力で代替しつつ、順次再生可能エネルギーによる発電に移行する。
B 5年程度かけて、電力の 30%を再生可能エネルギー及び省エネルギーで賄い、原子力発電を代替する。この間、原子力発電のより高い安全性を追求する。
C 20 年程度かけて、電力の 30%を再生可能エネルギーで賄い、原子力発電を代替する。この間、原子力発電のより高い安全性を追求する。
D 今後 30 年の間に寿命に達した原子炉より順次停止する。その間に電力の 30%を再生可能エネルギーで賄い、原子力による電力を代替する。この間、原子力発電のより高い安全性を追求する。
E より高い安全性を追求しつつ、寿命に達した原子炉は設備更新し、現状の原子力による発電の規模を維持し、同時に再生可能エネルギーの導入拡大を図る。
F より高い安全性を追求しつつ、原子力発電を将来における中心的な低炭素エネルギーに位置付ける。 以上6条件で検討を加えた、としている。
いかにも日本学術会議が学術的に様々な状況に検討を加えて達した結論であるかのようだ。しかし、その前提のさらに前提に関しては何も書かれていない。つまり原発の「放射能事故」による東電の損害賠償費用を原発原価に加算したのか、放射性廃棄物最終処分費用までも試算して加算してあるのか、そして火力発電に関して化石燃料調達費用を現在の言い値による購入ではなく入札などによる「競争原理」を働かしたものを採用したのか、さらには送・発電分離による発電自由化にして競争原理を導入した試算を行ったのか、等々だ。
そうした考察も何もなく、東電など電力事業会社の提供した資料だけを基礎にして「試算」したのならそのことも明記しなければならない。そして、その基礎資料もネットにアップしなければ日本学術会議の分化会が何を以て公正・公平な観点から試算したのか、試算する必要性とは何だったのか真意を知ることはできない。その結果を金科玉条のように新聞一面に掲載した読売新聞は「原発継続」に賛成なのか、きちんと立場を表明しなければならない。
世界各国の電気料金と比較して異常ともいえる高値の日本の電気料金をさらに値上げしなければならない、というのは客観的合理性を持たない。世界の原発を持たない、火力発電に大きく依存している国々と比較しても、日本の電気料金は高いといわざるを得ないのだ。確かに電気は輸入できないが、比較検討することはできる。日本学術会議分科会はそうした世界との比較検討もした上で結論を出したのだろうか。
単に電力会社から頂戴した資料を捏ね繰り回して結論を得たのなら、なにも日本学術会議がやるまでもない。電力会社の下部機関が電卓をはじけば良いだけだ。権威付けだけのために内閣府下部組織の「日本学術会議」なのか。
読売新聞もいい加減為にするプロパガンダ垂れ流しの記事を掲載するのは止めて頂きたい。自分の頭で物事を考える習慣に乏しい日本国民は「小沢氏の政治とカネ・プロパガンダ」と同様に頭から信じてしまいかねない。何処までこの国の世論を誤った方向へ導けば気が済むのだ。
http://km2295.iza.ne.jp/blog/entry/2344095/
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