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連合赤軍か!“粛清&籠城”菅のウラかく…亀井補佐官志願のワケ
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110629/plt1106291627004-n1.htm
2011.06.29 夕刊フジ
★鈴木哲夫の永田町核心リポート
国民新党の亀井静香代表が、菅直人首相の懐に潜り込んだ。唯我独尊、被災地を無視して、政権延命だけに邁進する菅首相の特別補佐官には志願して就任したというのだ。狡猾な内閣人事と、絶妙な亀井氏の距離感。39年前のあさま山荘事件をほうふつさせる官邸籠城に、当時、事件解決にあたった元警察官僚が鎮圧作戦に乗り出すのか。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が知られざる核心に迫った。
「蓮舫さん? 外すつもり。行政刷新相は誰かに兼務だな。松本(龍)さんのやっていた環境相はどうするか。江田(五月法相)さんでいいか。法相と兼務は難しいかな。それなら、(中野)寛成さんでもいいか」
何とも軽々しいこの会話は、菅首相が内閣人事直前、親しい議員と交したものだ。
蓮舫氏が務めていた行政刷新相は、事業仕分けなどを担当する、民主党の看板だったはず。環境相も世界に向けてCO2削減など示す重要なポストだ。だが、菅首相にとっては、この程度の認識なのである。
「これでは理念のない人事になってしまうと、思わず言いそうになった」(首相と話した議員)
その通り。今回の人事に理念などはない。あるのは、政権延命のためにどういった人事をやるか、その1点だったのではないか。
「今回の人事は復旧・復興。そして、原発対応がその目的に尽きる」
菅首相は27日夜の記者会見でこう話した。
松本龍復興担当相と細野豪志原発事故収束・再発防止担当相の新任。しかし、この2人はすでに防災担当相と首相補佐官として、その仕事に当たってきた。法的権限などの限界はあったが、それも、菅首相が「すべてを任せる。責任は俺がとる」と言えば、現行法や現行内閣でやれたことだ。何も、復興基本法の成立・施行に合わせてやる人事だろうか。
これまで、被災地復興や原発対応は、明らかに後手後手に回ってきた。その強烈な反省とともに、この機会に担当相や復興組織を一新するはずではなかったのか。
「菅首相は辞める気はまったくない。今回の人選を見れば分かる。大物は起用せず、扱いやすい人を置いて、『全部自分がやる』ということなんだ」(官邸スタッフ)
したたかな人事である。
27日の本リポートで指摘したように、復興担当相になる可能性のあった2人について、菅首相は「自らを追い落とそうとする敵」として排除した。
まず、「いずれはぜひ復興をやってほしい」と官邸に呼び戻した仙谷由人官房副長官には、一転「あなたを担当相にする気はない」と切り離した。もう1人、大胆な内閣改造を勧め、「思い切って仕事をやれ」と進言してきた亀井氏に対しては、閣内に入れたら寝首をかかれると警戒し、これも復興相にはしなかった。
ところが、その亀井氏に対し、菅首相は27日になって、突然、副総理兼郵政担当相への就任を打診したのだ。
菅首相周辺は「当面は数少ない応援団だから協力してもらおうということだろう」と解釈した。
だが違う。
菅首相は、亀井氏が就任要請を断ることを分かっていて打診した可能性が高い。お得意の確信犯なのである。
27日午後2時過ぎ、菅首相と亀井氏は官邸で向き合った。
「副総理兼郵政担当相をお願いできませんか?」
「お断りする。自見(庄三郎郵政担当相)さんが私の代わりに入閣している。その仕事を、親分が入っていって奪うなんてできますか」
菅首相の思うつぼだった。「そうですか、それは残念です」で終わるはずだった。自民党の谷垣禎一総裁にいきなり電話を入れて、入閣要請したときと同じ手法である。
断られることを見越して申し入れ、当然のごとく断ったら、「ああ、そうですか」と引き取り、「谷垣さんは、入ってくれなかった」という顛末に仕立てる。悪者は断ったほうだ。事実、世論は谷垣氏を批判した。
ところが、亀井氏は一枚上だった。
「では、せっかく総理のお気持ちですから、閣僚の外側で、補佐官としてお手伝いしましょう」
菅首相は面食らった。たったいま、副総理までお願いしたのに、補佐官の申し出を断るわけにはいかない。菅首相は飲まざるを得なかった。
こうして、亀井氏の大物補佐官が決まったのだ。この決着が含む意味は限りなく大きい。今回の人事を外野から見ていた、亀井氏に近い自民党ベテラン議員が言う。
「補佐官は権限も何もない。ただの助言者だ。一方、副総理であろうと閣内に入れば、その立場は首相の下になり、どこまで行っても支えざるを得ない。一蓮托生になる。補佐官なら、官邸に自由に入っていくパスポートを手にしたことになる。権限はないが自由に発言できる。亀井さんは限られた政策ではなく、政務全般で助言できるというから、どんどん発言することができる」
亀井氏は、消費税10%にも反対、TPPにも反対だ。このほか、原発や震災復興、国会対策や人事でも官邸に押し掛けては菅首相が困惑するような進言をすることができるわけだ。
最後には、大連立などを仕掛けながら、声高に退陣を迫るかもしれない。
「菅さんは、官邸に厄介な存在を抱えてしまったことになる。今回の人事では、菅さんが策に溺れて、ついに亀井さんに差し込まれてしまった」(同ベテラン)
28日の両院議員総会。民主党議員の厳しい追及に対し、菅首相は退陣時期を示さず、公務を理由に1時間足らずで会場をあとにするなど、強気の姿勢を崩さなかった。
しかし、懐に抱え込んだ策士・亀井氏は命取りになる危険性をはらむ。
「いまの官邸を『総括』と称する粛清を繰り返した連合赤軍が立てこもったあさま山荘に当てはめればいい。まさに当時、亀井さんは警察庁警備局の担当官として、事件解決のために現場に乗り込んでいった。それと似た構図じゃないか」(同ベテラン)
【すずき・てつお】 1958年、福岡県生まれ。早大卒。テレビ西日本報道部、フジテレビ政治部、東京MXテレビ編集長などを経て、現在、日本BS放送報道局長。著書に「政党が操る選挙報道」(集英社新書)、「汚れ役」(講談社)など多数。
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