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【名言か迷言か】菅さん、あしたにでも、あなたが辞めればいいんです
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110625/plc11062518010012-n1.htm
2011.6.25 18:00 産経新聞
今国会の70日間延長を勝ち取った菅直人首相は意気軒高だ。
「70日間国会が延長された。東日本大震災対応が中心だが、7月中に少なくとも今、出ている課題は仕上げたい。私自身、この間に燃焼し尽くす」
首相は24日の閣僚懇談会で、再生エネルギー特別措置法案や平成23年度予算執行に必要な特例公債法案など重要法案を7月中に成立させる決意を示した。
これを聞いた閣僚は、「なーんだ、やっぱり、まだまだ首相はやる気満々なんだ」と思ったらしい。その裏で「早く燃え尽きてしまえ」と思ったかもしれない。
そんな首相の意欲とは裏腹に、現実はそんなに甘くはない。
この日午前、民主党の安住淳国対委員長は自民党の逢沢一郎国対委員長と会談し、首相ご執心の特措法案などの28日の衆院本会議での審議入りを求めたが、逢沢氏に拒否された。
野党のほとんどが原子力に代わる再生可能エネルギーの導入に異論はない。だったら、特措法に賛成すればいいはずだが、なんで審議にすら応じないのか。
簡単である。首相が信用できないからだ。
首相は2日、衆院での内閣不信任決議案採決の直前に鳩山由紀夫前首相と約束した退陣の合意をほごにした。鳩山氏がこれらを記した「確認書」に署名を求めると、「同じ党内の身内なんだから信用してくださいよ」と拒否もした。そして、居座りを決め込んだ。
今度は今国会の延長だ。首相は21日、必死の思いで自民、公明両党との間でまとめた「50日延長」の合意文書を前に民主党の岡田克也幹事長に怒声を浴びせた。「自公が裏切ったらどうなるのか。参院自民が本当に信用できるのか」。結局、自分のわがままを貫いて70日間の「延命」を手に入れた。
首相の処世術は平気でウソをつき、人を信用しないことだ。自民、公明両党や身内の岡田氏までも信用しないのは、自分が「ウソつき」であるからだろう。自分がウソつきだからこそ、人を信用できないのだろう。
人を信用しない人は信用されないし、ウソつきは、やはり信用されないのだ。 首相は、延長が決まった22日夕、民主党の輿石東参院議員会長と官邸で会談し、「いろいろとやりたいことがある」と述べたという。夜には記者団に、成し遂げたい課題について「(東日本大震災の)復旧・復興と、それから自然エネルギー」と語った。
でも、復旧の追加的対策を盛り込む平成23年度第2次補正予算案や再生エネルギー特措法の成立は建前で、本当は単純に首相のイスに座り続けたいだけなのではないか。「やりたいこと」というのは、権力にしがみつくだけのことなのではないか。
そんなウソが透けて見えるから、野党も国民も首相を信用しないのだ。首相の存在自体が、政治空白なのだ。本当に2次補正と再生エネルギー特措法案を成立させたいのなら、あしたにも辞めればいいのである。 (小島優)
■…先週の永田町語録…
(20日)
▽殿の首
亀井静香国民新党代表 いまの民主党は与党か野党か分からない。家老が殿の首を差し出して戦おうとしている。(菅直人首相の退陣時期をめぐる民主党内の混乱に関し、会合のあいさつで)
▽望むところ
山本一太自民党参院政審会長 衆院解散・総選挙はできないと思うが、もしやっていただけるなら望むところだ。ぶれ続け信念もない菅直人首相の下では郵政解散のようにはならない。(記者会見で)
(21日)
▽空き缶
江田五月法相 菅直人首相は若いころ、空き缶を圧縮してためる機械を造っていた。再生エネルギー特別措置法案に道筋を付けたいという思いは当然だ。(同法案成立に意欲を見せる首相の姿勢について、記者会見で)
▽顔を洗って
小池百合子自民党総務会長 22日の会期末で国会をいったん切って、顔を洗って出直してこいと言いたい。(首相退陣時期をめぐる民主党内の混乱について、記者会見で)
(22日)
▽小泉手法は見習え
亀井静香国民新党代表 小泉純一郎元首相がやったことは政策的には間違っているが、政治手法は見習えと菅直人首相に言っている。もう少しリーダーシップを発揮した方が良い。(記者会見で)
▽政争の道具に
市田忠義共産党書記局長 政治の中身抜きで国会の会期延長幅をもてあそぶことには反対だ。政争の道具にすることに憤りを感じる。(国会会期延長に関し、記者会見で)
(23日)
▽活路は開ける
安住淳民主党国対委員長 順番に一つずつ解決していけば、活路は開ける。衆院再可決は不可能ではないが、対決色の強い国会運営は決して良い結果を生まない。(延長国会の運営方針について記者団に)
▽誤った指導力
高村正彦元外相 菅直人首相は今回、頼まれもしないのに誤った指導力を発揮して「延長50日で3次補正は新首相」という公党間の合意をぶち壊した。(国会会期延長について派閥会合で)
(24日)
▽首相を信じたい
玄葉光一郎国家戦略担当相 今でも常識的なところで退陣すると考えている。地位に恋々とする方ではないと今でも信じているし、信じたい。(菅直人首相の退陣時期について、記者会見で)
▽くぎ刺しておく
逢沢一郎自民党国対委員長 菅直人首相の進退でまた混乱し第3次補正予算が遅れたら、責任は首相自身と首相をコントロールできない民主党にある。あらかじめくぎを刺しておく。(記者会見で)
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