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東西冷戦の終了時、わが国は外交や防衛戦略の変更が何もできなかった。官僚に全てを丸投げする自民党政権の元では当然の結果である。官僚機構は変化に対応できない、何故なら過去の踏襲が正しいというバカげた理論で責任回避するからである。新しい出来事にこれほど対応できない国家は世界中でも日本だけだろう。
現在の中国などの新興国の経済的な成功による世界の激変にはどうなのか。案の定この国は依然として米国一極主義から何も抜け出られていない。普天間問題を始めとした米軍基地問題も竹島や北方領土の問題も何も進展できていない。米国議会でさえ普天間の移転問題の見直しが出ているのに、この国はもとの自民党時代の結論に戻しただけの過去の踏襲しかできていない。何のための政権交代だったのか、民主党議員たちの程度の低さには辟易する。外交とは国益を追求する国と国との究極の思想的なぶつかり合いである。わが国にバックグラウンドとなる思想はあるのであろうか、議論さえ聞いたことが無い。経済的な事だけで外交は出来ない。
世界が変わりつつあるのは発展途上国などの経済的な重要性が増している事である。情報技術などの飛躍的な発展と、先進各国が安い人件費をもとめて多大な投資をしてきた結果、各国は飛躍的な発展を遂げ、その成功に刺激された中東諸国までもが独裁体制に国民が反対し、国の形を自分たちの利益の獲得ができる体制に変えようとしている。世界はますます経済的な発展のために自然破壊が進み、それに反比例する意味で発展途上国といわれている国々の国民の物質的な欲望は満たされていくはずである。まさに我が国の戦後の経済成長の時期を見るような事態が至る所で出現しているのだ。過去の日本の状態を見れば発展途上国でこれから起こる事はある程度予測できるだろう。すでに中国では自然破壊が進み、深刻な災害や公害問題が頻発している。自国の利益追求のために他国の領土などへの干渉も露骨に行われ始めている。いずれ東南アジアでも中国と各国の利害が大きくぶつかる事は必定と予測できる。このような事態の裏で米欧は武器輸出などを画策しているだろうし、経済的な利権確保にも躍起になっている事が見て取れる。しかしながら各国の国民はそのような方向を望むであろうか。そこに平和憲法を持つ我が国が独自でできる外交があるはずである。しかしながら実態は米国と共同開発するミサイル防衛システムの販売許可などという全く逆の方向に進もうとしている事に驚かされる。ここにも変わる事が出来ない官僚主導の外交、安全保障の無策が現れている。
すでに官僚思考では外交も安全保障問題も何も解決できない事は証明されている。それを過去のまま踏襲しようとしている政治家たちは無能といわずして何と言えばいいのであろうか。経済的な問題や自分たちの利権などしか考えない者たちばかりが国会議員になっていては国は決して良くならない。戦後から続く心の教育の欠如はこんな所でもその弊害を増している。何の思想もない政策や外交にはどの国もわが国を信用しないどころか、新興国からも冷笑をもって見られるだけだろう。わが国にあった過去の素晴らしい道徳的なバックグラウンドになっていた思想を見直さない限りこの国に未来はない。
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