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(日刊ゲンダイ2011/6/23)
「日々担々」資料ブログ 2011-06-23(23:41)
退陣拒否は初めから分かっていた すべては小沢一郎追放から始まった
彼は一度も辞めるとはいってないし、辞める気なんかサラサラない。そのうえ悪妻がケツを押している。
国会は8月31日まで70日間の会期延長を決めた。この間に、特例公債法案や2次補正予算案、さらには再生エネルギー特措法が成立すれば、菅首相はお払い箱となる、はずだ。首相の“余命”も70日。いよいよ秋にはお遍路再開だが、そんな気配は全然ないのだ。
きのう(22日)はグループの会合に参加したあと、赤坂の日本料理店で秘書官らと会食。通りかかった人に声を掛けられると、笑顔で握手するほど浮かれていた。
一度は民自公で合意した「50日延長」は「なんでそんなに短くなるのか!」と机をたたいて突き返し、合意文書に「新しい首相のもとで」と明記されていた3次補正予算案の編成も、「新たな体制のもとで」に書き換えさせた。本紙が指摘してきた通り、おとなしくポストを明け渡す考えはゼロである。政治評論家の有馬晴海氏が言う。
「菅さんが退陣を拒否するのは、初めから分かっていました。誰かにバトンタッチするつもりなんかサラサラありませんよ。この人は、首相を続けたくて仕方がないのです。70日間で法案が次々と成立していけば、世論の風向きだって変わるかもしれません。退陣を求める方がおかしいとなり、菅降ろしもトーンダウンする可能性がある。それでも退陣を求められるようなら、会期末の8月31日までに衆院を解散し、総選挙に打って出るでしょう。8月25日には、震災で延期されていた岩手県知事選が告示されます。その後も地方選が次々と投票日を迎える。“衆院選はダメ”という状況ではなくなるのです。黙って身を引くことは、まずありません」
伸子夫人も、そんなダンナのケツを押している。毎日新聞9日朝刊のインタビューでも、〈これまで首相がいともあっさり、簡単に辞めちゃった方が不思議ですよ。日本は、男の引き際だとか、男の美学だとかってすごく好きでしょ。江戸時代の切腹がそう。よくない〉と吹いていた。「家庭内野党」を自任するが、夫のピンチには必ず助太刀。与党の中の与党に寝返るのである。
◆原発売った張本人が「脱原発解散」狙うお笑い
民主党の執行部も、どこまでやる気なのか。なんやかやと言いながら、菅の居座りを許している。本気で引きずり降ろす覚悟があるのか怪しいものだ。
ポスト菅で名前が挙がる連中にロクなのはいない。野田財務相は財務官僚の言いなりで、前原前外相は何かとムキになる幼稚な性格。偽メールにものめり込み、ドツボにハマった。ある民主党関係者は「菅が辞めてもねじれは同じ。本気で次を狙っているのがどれだけいるか」とため息だ。
民主党には次を任せられる人がいない。だから、菅に退陣を迫りながら、一方でしがみつくしかなく、アホみたいな延命を許している。そんな共謀関係が成り立っているようにも見えるのだ。
「菅さんは“脱原発”のワンイシューで選挙をやるつもりでしょう。世論がついてくれば、民主党議員もこれに乗る。“菅じゃダメだ”“解散している場合か”と言いながら、勝てそうな雰囲気になれば反対しません。結局、みんな自分のことしか考えていないのです。本当に菅さんはラッキー。崖っぷちに追い込まれると、必ず何かが降ってくる。脱原発が争点になるなんて、こんな好機は二度とありませんよ」(有馬晴海氏=前出)
ベトナムに原発2基を売りつけて自慢していた張本人が「脱原発」とは恐れ入るしかないが、このままペテン師のペースなら、延々とデタラメ政権が続いてしまう。
◆民主党の先頭で革命的な改革を訴えた小沢
いまの民主党政権は、国民の期待に応えていない。有権者の多くは「こんなはずじゃなかった」とガックリしている。
政権交代をテーマにした2年前、民主党は革命的な改革を主張した。子ども手当や戸別所得補償で直接国民に渡せば、税金で潤っていた天下りの巣窟の業界団体はいらなくなる。明治維新以来の統治システムの変革も訴えた。100人以上の与党議員を政府に送り込み政治主導を実現。事務次官会議を廃止して、財務省がやっていた予算編成は「国家戦略局」が担当するとした。
それが2年後、どうなったのか。子ども手当など民主党の理念を具体化した政策は、後退に後退を重ねている。自民党型の団体へのバラマキは、選挙で否定されたのだ。それなのに、自民党に目玉政策を「バラマキ4K」と批判されると、シュンとなって引っ込めようとするのだから情けない。
廃止したはずの次官会議だって名前を変えて復活しているし、国家戦略局を設ける「政治主導確立法案」は今国会で取り下げた。
「民主党の先頭に立って革命的な改革を訴えていたのは小沢元代表です。その姿を見て、国民の多くも〈剛腕の小沢なら旧体制をぶち壊し、日本を変えられる〉と期待した。それなのに菅首相は、小沢元代表を排除し追い出しにかかった。このときから民主党はデタラメな政党になり、変革の機運はしぼんだ。せっかく日本が良くなっていく気配があったのに、菅政権が逆戻りさせてしまったのです」(政治評論家・本澤二郎氏)
民主党の裏切りは、小沢追放から始まったのだ。
◆みんなを守る怪獣を「醜い」と殺した国民
強い相手に挑むチャレンジャーは注目される。菅の小沢叩きも同じだ。今年1月、BS11の番組で小沢は「首相は、僕のことなんかどうでもいいんで、国民のために何を一生懸命やるかが問題」と指摘した。本当にその通りだが、それでも菅は小沢叩きをやめなかった。政治家として一段も二段も上にいる小沢を叩くことで、自らを大きく見せようと必死になったのだ。その結果、日本は生まれ変わるチャンスを失った。評論家の塩田潮氏はこんな見方をする。
「伸子夫人のインタビューは私も読んでみたが、驚きました。ダンナのことをホメるのに、“政治とカネ”のことをやったでしょと言っていた。総理を辞めるかどうかのときに、小沢さんの問題を強調する。ああ、この夫婦には小沢切りのことしかないんだなと、改めて驚いたのです。国のこと、国民生活のことでなく、小沢さんとの戦いしか誇れないというのは悲しいことですよ。それだからこそ、小沢さんは菅さんが総理になった直後から、引き降ろしにかかった。菅首相では自分たちの目指した政治は実現できないと思った。それで、本当は出たくなかった9月の代表選にも出た。自分のことを考えず、菅降ろしの一点だけを考えてきたのです」
そんな小沢を大マスコミも目の色を変えて叩いた。カネに汚い古い政治家というレッテルを貼り、小沢がメスを入れようとした政官財の癒着構造を温存したのである。で、目的が達成された今になって、「菅辞めろ」の大合唱だ。菅と同じ場当たり主義の大マスコミに、「延命学の大家」(みんなの党・渡辺代表)を批判する資格はない。民主党の内紛を煽り、菅の増長を許した結果、国民の8割が退陣を要求する政権が、延々と続くことになるのだ。
みんなを守る怪獣を「醜い」と騒いで倒したのは、マスコミに踊らされた国民自身である。
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