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***「革命抜きの民主主義はあり得ないと思うんです。民主主義があれば、革命という付帯条件は必ずついているはずなんだ。これ以上侵害されたら革命を起すというのが民主主義でしょう。日本では革命は、共産主義だけに縁がある。民主主義とは縁がないと思っている。」久野収、鶴見俊輔、藤田昭三共著『戦後日本の思想』より、鶴見氏の発言***
19日に行われたクウェートとのサッカー五輪予選の日本代表の出来は素晴らしかった。その前日、浦和レッズの不甲斐ない試合を見たばかりだったので、胸がスカっとしたものである。ところで、この試合が行われたのは名古屋の豊田スタジアムだった。そこで私はふと思ったのだが、これが国立競技場だったら相手のチームは来日しただろうか。
ま、現状であれば来日はしたかもしれない。しかし、福島第一原発の破局事故は、依然としてまったく収束の兆しがなく、それどころかどんどん悪化している。メルトスルーしている1-3号機にプラスしてさらに4号機の状態も非常に悪いという。ここには使用済み核燃料が大量にあるため、この4号機の状況がさらに悪化すると、日本はいよいよもってカタルシスを迎えることになる。
そういう状況にあって、今後、海外からのアスリートや芸術家、ミュージシャンなどの来日がキャンセルになる可能性は十分にあると思う。少し先の話で、一般の人にはあまり知られていないが、2019年には日本でラグビーのワールドカップが開催される予定だ。今から8年後である。では、その時、福島第一原発はどのような状況になっているのだろうか。
まず事態が完全に収束していることはないだろう。それどころか、放射能汚染の範囲がより広がっている可能性が高い。今はまだ福島とその周辺に止まっている高濃度の汚染が、東京を中心とした首都圏にまで広がっているかもしれない。こうなると、もはやラグビーどころではないし、国際的にも日本でのラグビーワールドカップ開催を危ぶむ声、あるいは開催地の変更要請が出てくるだろう。つまり、もはやことは日本国内の問題ではない。
しかも、すでに放射能は風に乗って軽々と国境を越えて他国にも降り注いでいるのだ。にもかかわらず、依然として東京電力は自社の生き残りと直接的な責任を逃れることを最優先に、ウソと隠蔽を繰り返している。ところが、政府は安全が確認された原発を稼働するのだそうだ。
地震の巣窟である日本列島においては、どんな場所であろうと原発にとって安全という場所はない。もし、次なる事故が起きた時、菅直人にしろ海江田万里にしろは、責任を取れるのか。いや、たとえ責任を取って首をくくったとしても、そんなものはなんの足しにもならない。それでも原発を動かしたいというのは、単に政府の意思ではなく、この国に巣食う霞が関を中心とした既得権益者全体の意思である。
今回の原発破局事故で明らかになったのは、日本が民主主義とは程遠い体制だったことだ(これは以前から私が主張してきたことだが)。なぜそうなってしまったかというと、突きつめれば現在の体制は国民自らの手で勝ち取ったものではないからだ。冒頭で鶴見俊輔氏の言葉を引用したが、民主主義とは自らの手で勝ち取るものであって、革命を経ずしては成立しないのである。
では、現代における革命とは何か。それは東京電力を倒すことだ。この国のシステムの隅々にまではびこっている原発利権の総元締めを潰すことこそが、日本に本当の意味での民主主義をもたらす第一歩であると私は思う。それができるかできないのか――。いま、日本はその重大な岐路に立っている。
http://fusenmei.cocolog-nifty.com/top/2011/06/post-d6f6.html
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