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「uedam.com」の掲示板2011年 6月22日(水)「推薦図書=『日本中枢の崩壊』」から下記を転載投稿します。
=転載開始=
投稿者:ウエダ 投稿日:2011年 6月22日(水)19時19分11秒
こんばんは、皆さん、植田です。
といっても、きょうはまだこの時間でも明るいです。
19時12分前。
本年度の当ホームページの推薦図書を『日本中枢の崩壊』にすることにしました。
その理由をちょっと書いてみます。
私は、日本の政治は、官僚党と政治家党の対決という図式が基本にある、と考えています。これまでにも、選挙があるたびにこのように書いてきました。
自民党 VS 民主党 という対立図式は見せかけであり、この国の本当の政治対立は官僚と政治家の対立である、と。
で、古賀茂明氏が、まったく同じ見方をしています。
「官僚のトップである事務次官と政治家から選ばれた政務三役の2本立てになっているいまの制度は、双頭の蛇のようなもので、効率も悪いし、政治主導も円滑に進まない。民間企業にたとえれば、方針の異なる社長が2人いるようなものだ。」p.164
その通り。
たから、政治家による「脱官僚」というスローガンになるわけです。
その実践が、公務員改革です。
古賀氏によると、これは阿倍内閣からスタートしました。
「公務員制度改革の流れは、実は阿倍晋三内閣から始まっている。」p.46
これまた、当然です。
日本の政治の基本が 官僚党vs政治家党 であるならば、民主党政権であろうと、自民党政権であろうと、同じことです。
自民党議員の中で、本当に戦後の日本国憲法の精神・理念を体得している人であれば、当然、公務員改革に立ちあがるでしょう。
民主党は、いうまでもなく、党そのもののスローガンが「脱官僚」でした。
ところが、自民党の場合は、党の内部で分裂していました。官僚出身者と、官僚体験のない議員の分裂です。
民主党はどうか。といえば、オーナーは鳩山由紀夫氏であるとしても、組織票は労働組合に依存することから、公務員に嫌われる政策は推進できないと。だから、結果的に、自民党よりもはるかに深く霞が関依存になってしまった、と。
古賀氏の説明では、菅政権は、マニフェストを実現するためには財務官僚の助力が必要となり、その結果、財務官僚に頭が上がらなくなってしまった、ということです。仙石氏を見よ、と。
古賀氏の『日本中枢の崩壊』は、ご自分の官僚体験から、日本の政治がいかに「双頭の蛇体制」にむしばまれているかを告白しています。
ここをなんとかしないと、日本は、間違いなく崩壊する、と。
「私を駆り立てているもの、それを一言で表現すれば≪危機感≫である。私には、現在、日本は沈没するか否かの瀬戸際にあるという強い危機感がある。それは、東日本大震災があったからではない。・・」p.2
「現在の国家公務員制度の本質的問題は、官僚が国民のために働くシステムになっていないという点に尽きる。大半の官僚が内向きの論理とにとらわれ、外からは目をそむけ、省益誘導に血道をあげているというどうなるか。昨今の日本の凋落ぶりが、その答えだ。」p.4
で、私は、日本中枢の崩壊は、必ず起こる、と予想します。
避けられません。
なぜなら、日本国には、官僚の優秀さを上回るエリートが存在しないからです。
だから、必ず、崩壊します。
すると、どうなるか?
今、アルルのひろしさんが原稿を書いている最中のようですが、「アメリカによる再占領」です。
私は、むしろ、歓迎します。
同じ国籍であろうと、律令理性人に統治されるよりも、外国人であっても、自然理性人による統治のほうがずっといい、というのが私の立場です。
それだけ、理性の質/種類の問題は大きい、と。血よりも、意識である、と。「アマテラスの子孫であるか」、よりも、「我思う、ゆえに我あり」、です。
律令理性で統治されると、どうなるか?
目下、日本人は福島原発事故で体験中です。
放射能列島になった今でも、事故はなかったものとして生活を続けよ、と。
気がついた時は、1億総突然死です。
放射能汚染が牙をムキ、財政赤字で日本国が倒産する。
それでも自分の保身だけを最優先する霞が関官僚村。
日本社会の選抜エリートたち(公務員試験合格組)は、いつ、どこで、それほどの自分中心主義者に変貌してしまったのか?
私の考えでは、昭和天皇の「人間宣言」からであり、官僚の保身は、急性アノミーの症状です。
古賀氏がこのことの1990年代以降の具体的形態を暴いています。
というわけで、古賀氏の『日本中枢の崩壊』を今年の推薦図書にします。
よろしくお願いします。
ポイントは、日本の政治は双頭の蛇体制である、という点です。
ここをなんとかしない限り、誰が首相になっても、何も変わらない、と。
菅首相は、官僚にとっては実にやりやすい人でした。
だから、日本中枢の崩壊は確実に加速度がついています。
しかしここで疑問です、
日本の学校教育の勝ち抜き組であるのに、そこが見えない日本国の選抜エリートたちとは、いったい何者なのか?
ここを解読できるのが律令理性論です。
=転載終了=
(参考)「律令とは何か (今も日本の政治が官僚主導になる歴史的背景)」
http://www.asyura2.com/11/senkyo114/msg/429.html
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