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民主執行部“役立たず”「菅降ろし」実力行使は西岡だけ
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110620/plt1106201238001-n1.htm
2011.06.20 夕刊フジ
民主党出身の西岡武夫参院議長(75)が、「菅降ろし」の新たな一手を打ってきた。菅内閣が国会に提出した法案のひとつを「審議拒否」すると宣言したのだ。言葉だけでなく行動が伴う西岡氏。菅直人首相にとって、煮え切らない民主党執行部よりも怖い存在といえそうだ。
西岡氏が審議拒否の対象としているのは、震災復興財源の確保を目的に、国家公務員の給与を2014年3月末まで平均7・8%削減する臨時特例法案。菅内閣が3日に閣議決定、衆院に提出したが、審議入りしていない。
公務員給与を削減する場合、通常は人事院の勧告を経るが、菅内閣はこの手続きを飛ばしたため、西岡氏は問題視。6日の記者会見で「人事院の了解がないまま出すのは反対だ。了解がない限り、議案を(委員会に)付託する考えはない」と明言し、16日の記者会見でも「仕組みを無視して内閣が勝手に法案を出すほうがおかしい」としていた。
西岡氏はこれまで、尖閣事件で内閣が中国人船長釈放の責任を那覇地検に丸投げしたことや、中部電力浜岡原発の停止が「命令」ではなく「要請」だったことを「責任放棄」と断罪。「菅首相は震災復興のために何もしていない。急流で馬を乗り替えるな、というが菅首相のままのほうが危険だ」と退陣を迫っている。今回も、菅内閣のあまりの体たらくに、実力行使に打って出ることにしたようだ。
次の一手も想定される。参院で首相の問責決議案が可決された場合だ。西岡氏は昨年末に当時の仙谷由人官房長官が問責決議を受けた際も強く辞任を求めていただけに、首相問責ともなれば、本会議の開会ベルを押さずにすべての法案審議をストップさせることも考えられる。
参院議長は参院選が行われる3年ごとに交代するのが慣例で、不信任案が出される気配もない。菅首相の当面の最大の敵は西岡氏となりそうだ。
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