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権力慾の化身・菅直人の延命策 孫正義に抱きつき、名誉慾も我がものに
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2011年06月18日 | 日記 :世相を斬る あいば達也
昨日の拙コラム「菅の元気は小沢の許しが出たから 来週から『仙谷抜き』に着手?」では多くのコメントを頂いた。賛否あるが、9割の人々が少なくとも“仙谷排除”には賛同しているようだ。噂によると、「仙谷由人がトイレで意識不明に」等と云う怪情報が流れたが真偽不明。まぁ仮にそのような事が事実だとしても、胃癌で胃を摘出しているのだから、食後インシュリンが急激に増加し、急性の貧血になることはあり得るわけで、驚くに値しない。
直近の時事通信の世論調査によると、「震災の対応に一区切りついたら退陣」50.6%、「直ちに退陣」31.1%、と菅総理への逆風はとどまる処を知らない。しかし政権の先行きが細まった以上、菅も今さら世論を気にする気持はなくなっているだろう。此処まで来ると、マスメディアの世論操作も、菅にとって“屁の河童(木っ端の火)”に違いない。流石の菅も来年まで政権の座に座ろうとは思ってはいないと考えるのが妥当だ。 それゆえ逆に「震災の対応に一区切りついたら退陣」50.6%は大いに勇気を得る、マスメディアの世論調査だとも言えるのだ。
菅直人が元気を取り戻したのは何故か?は、昨日のコラムで危うい推論をしておいたが、311震災の直前に閣議決定した「再生可能エネルギー促進法」の成立を自身の退陣の花道にすると選択した直感力は、なかなかのものである。権力慾を充分に満喫した上に、名誉慾が手に入るかもしれないのだから、「再生可能エネルギー促進法」の成立は運命的出遭いであり、二度も三度も美味しい法案なのである。
IT事業の覇者であるソフトバンクの孫社長の提言に「これはいい」と膝を叩いて抱きつくことは容易に想像できる。菅夫婦の臭覚によれば、福島原発事故は原発利権を捨て去る時期を明示しているわけで、今さら原発に固執する事はあり得ないと云う常識程度は持っていたようだ。まぁ常識と云うより、損得で考えても原発依存から、自然エネルギー依存にシフトする方が余程御利益があると云うものなのだ。新たな利権構造が出来ることもあるわけだが、今までの闇の利権構造に比べれば、オープンにならざるを得ないので、官僚財界の思うようにはならないだろう。
孫氏が立ち上げた「自然エネルギー協議会」には、既に43都道府県中33都道府県が参加を表明しており、今や311災害以降のトレンドになっている。筆者の記憶では東京、青森、宮城、福島、新潟、石川などは参加を見合わせている。筆者が思うに、東京、青森、福島などは政治・社会背景から、動き辛いのだろうと忖度する。 このソフトバンク孫正義社長の脱原発、自然エネルギーシフトの構想「電田(でんでん)プロジェクト」は太陽光発電に対し「固定価格買取制度」の導入によって利益が生まれる仕組みだ。この流れで考えれば、風力、水力、地熱、バイオマスの固定価格買い取りも視野にあるだろう。
ただ、当面は利益が充分見込まれる太陽光ソーラ中心にして推進される構想だ。勿論、高額な電力買い取りを電力会社に長期に義務付けることは経営の圧迫に繋がり、最終的に消費者にしわ寄せが来るだろうが、発送電分離やソーラーパネルの急速な拡大により、設置単価が劇的に低減されるだろうから、心配には及ばないだろう。液晶テレビの価格と同様の現象が起きるのは必定だ。
ところで、ソフトバンクの商法には色々問題点も多く、マーケッティング重視であり、米国市場原理主義の臭いも強いのだが数日前の拙ブログ「東電救済スキームから見えてくるもの 菅の不条理・歪んだ隷米社会主義」でも語ったように、菅直人の歪んだ政策展開とは意を異にしているだろう。しかし、孫氏にとって政治的思惑は度外視してでも、自然エネルギーの発電事業は採算が合うと算盤を弾いたわけだ。菅総理・延命学の大家としては、政策と云うより延命上、名誉上好ましいプロジェクトで或る事が好ましかったのだろう。同床異夢だが、利益が合致したということだ。
いずれにせよ、菅直人が再生可能エネルギーの促進を目指す市民や超党派の議員らの集会(エネルギーシフト勉強会)で、今国会での「再生可能エネルギー促進法の成立」を自身の退陣の条件とする考えを示した。「顔が見たくないなら、この法案を通せ」と気炎を上げたのは、単なる遊びではないだろう。原子力発電で日本のエネルギー需要を賄う方向性は頓挫している、と流石の菅も思った可能性はある。
菅総理や孫社長に、政治的思惑や経営上の思惑が交錯している部分も多いのだろうが、それに敢えて目をつぶっても、二人のタッグはそれなりに国民に対してのメッセージ性を持つだろう。いっそのこと、菅総理が政治家として権力慾の締めくくりに、名誉が残るのも悪くないと考えるのは自然だし、それで良いのではないだろうか。思惑はどうであれ、政治は結果論だ。殆ど評価に値しない、否、否定的リーダーシップのあり様だったが、しかし自然エネルギー元年にシフトさせた首相だよ、と云う評価くらいは与えても良いだろう。(笑)
それにしても、この原発事故の東電処理問題や自然エネルギーシフトなど、「官から民」「中央から地方」の方向性を追えば追う程、自由主義の市場原理が色濃く浮かび上がり、反小泉の筆者としては複雑な心境でもある。この辺は、いずれ自ら総括しなければならないと思っている。
菅直人は、就任から今日に至るまで、裏切りと醜態の連続だった。歴史に名を残したいのなら、脱原発と自然エネルギー元年を築いた、原発マフィアに逆らった総理と云う武勇伝を残して、「国民の生活が第一」の欠片くらいは残すべきだろう。市民運動政治家と自ら名乗る以上、そのくらいは実績で残して欲しいものである。
まぁ来週22日に予定されている両院議員総会が一つの山だが、19日の国会延長与野党協議や20日の復興基本法案の成立、21日の復興担当相決定並びに内閣改造にまで踏み出すかがポイントになる。その辺の動きと連動して、開かれる議員総会の結末が決まるだろう。しかし、菅直人は代表解任動議が出され可決されても、総理を辞めないと思うべきだ。 *朝日新聞は≪民主党執行部は、退陣表明した菅直人首相に近く具体的な辞任時期を明らかにさせるため、岡田克也幹事長、仙谷由人代表代行、玄葉光一郎政調会長らが自らの辞任と引き換えに説得する調整に入った。赤字国債の発行を可能にする特例公債法案などについて野党の協力を得て成立させるには、首相の辞任時期の表明は不可欠と判断した。 岡田氏らは19日、首相と会談する予定。具体的な辞任時期を明示するよう求めるとみられる。≫と報じているが菅は受けつけないだろう。
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