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(回答先: 米上院軍事委 グアム移転費認めず 投稿者 choir 日時 2011 年 6 月 18 日 11:07:16)
2011年6月16日 (木曜日)
余裕を失ったアメリカの課題
ゲーツ米国防長官は4日、シンガポールでのアジア安全保障会議での演説で、戦闘機や長距離爆撃機の開発投資は「同盟国と友好国の安全と主権を守るために必要であり、アジアにおける米軍の戦略上でも重要だ」と述べ、米海軍の派遣増強や友好国との訓練を通じて、東南アジアとインド洋における米軍のプレゼンス(存在)を強化すると主張した。ゲーツ長官のこうした主張は米国内でどのように受け止められたのか。
「敬意は払うが、大きな矛盾を抱えている」と異議を唱えたのは米著名経済専門家のクライド・プレストウィッツ氏(経済戦略研究所長)だ。「ゲーツ長官の言葉は米国民の耳に心地よく響くが、アジアの問題に気を取られている余裕はもはや米国にはない」と批判し、 米企業が次々と生産拠点を移したアジアの国々が目覚ましい経済成長を遂げる一方で、経済的に立ち居かなくなっている米国が他国防衛を唱える滑稽さを指摘する。
米国の2010年の輸入は輸出より1200億ドル多く、輸出から輸入を差し引いた純輸出はマイナスだ。つまり米国の巨大な対外赤字と貿易相手国が保有するドルと米国債が増加したということになる。プレストウィッツ氏は「東日本大震災で日本製部品の供給が困難になったため米製造業は操業停止の危機に瀕したが、 米国が被災しても世界は困らない。世界市場で競争力がある米国製品は皆無に近いからだ」と指摘し、産業の空洞化に歯止めをかける重要性を訴える。
製造業から金融へシフトし、バブル崩壊で実体経済が吹き飛ばされた米国は、経常赤字が維持不可能な水準にまで膨張。経済学者らは、1%の金利上昇で債務返済コストは400億ドル増加すると警告し、軍事費削減を含めた大胆な財政赤字削減策の実施をただちに実行する必要があると説く。
オバマ大統領に次期国防長官に指名されたパネッタ氏は、23年までに国防予算を4000億ドル(約32兆円)圧縮するという命を授かった。承認をめぐる上院軍事委公聴会で、同氏がアフガン撤退戦略などの重要政策と並んで在沖海兵隊のグアム移転計画の見直しを言明したのは大きな意味を持つ。
今から7年前、米国際政治学者チャルマーズ・ジョンソン氏は、軍事偏重の一国主義的傾向が続けば、米国は「絶え間ない戦争、民主主義の崩壊、真実の隠蔽、財政破綻」の4つの悲劇に見舞われるだろうと警告し、この4つを放置すれば、米国は崩壊への道を歩むだろうと予言した。 経済大国という余裕を失ったアメリカに、重くのしかかる課題なのではないだろうか。
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