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2011年06月15日(水)
いまさらこの方につける薬はないと思うが、イタリア国民の「脱原発」に向かう動きを評して「集団ヒステリー」とは、言葉を安易に使う政治家の典型的病例というほかない。
朝日新聞の記事によると、イタリアの国民投票で原発反対派が多数だったことについて、自民党の石原伸晃幹事長はこう語ったという。
「あれだけ大きな事故があったので、集団ヒステリー状態になるのは、心情としては分かる」
それも言うなら「現実に起きた放射能災害の惨禍をメディアの報道で目の当たりにし、同じ地震国であるイタリアの人々が原発に大きな脅威を感じているのは、心情としてよく分かる」であろう。
そもそもこの人は「ヒステリー」とは何かについて、考えたことがあるのだろうか。
ひとことで表現するなら「感情過敏」。気が立ちやすく理性の抑制が薄弱な状態である。自己内省ができず、人の欠点ばかり見えて、自分の短所は気づかない。
集団的、社会的に、自己内省をせず、誰かを悪者にしていっせい攻撃するようなときに使うのが、集団ヒステリーであり、最近ではメディアを中心とした小沢バッシングにその典型をみることができる。
しからば、石原幹事長、あなたは「脱原発」投票をしたイタリア国民をして、何の根拠もなく原発を悪者にし感情過敏に陥った民だと本当に言えるのだろうか。
もしそうだとすれば、福島第一原子力発電所で現実に起こった史上最悪の原発災害の重大性を過小に評価し、矮小化して、原発推進政策の継続を企図しているとしか思えない。
かりに言葉の使い間違いに過ぎないのなら、石原氏の言語レベルの低さを露呈しただけのことだが、そもそも「集団ヒステリーを心情として分かる」という、その心情とはいかなるものであろうか。集団ヒステリーの心情が分かる人は、自らが自己内省のないヒステリー気質の人をおいてほかになかろう。
振り返ってみれば、自民党そのものが自己内省をせず政敵にネガティブキャンペーンを仕掛ける集団ヒステリークラブであったからこそ、時代の変化についてゆけず、政権の座から転がり落ちたのではなかったか。
いまや民主党も、菅政権のおかげで、自民党を凌駕するほどに、自己内省なき危険症状に陥りつつある。
政治集団やマスコミをこの病状から救うには、洗脳され続けてきた国民がより正確な情報によって覚醒し、イタリアのように明確な意思を示す大きな世論のうねりをつくってゆくしかないだろう。
新 恭 (ツイッターアカウント:aratakyo)
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