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「菅降ろし」を潰した男‐海水注入中断は「幻」だった(AERA)
http://www.asyura2.com/11/senkyo115/msg/182.html
投稿者 虎丸花蜂 日時 2011 年 6 月 15 日 23:26:00: ZoHfPWCwONHuo
 

(回答先: ISEP飯田哲也「いま私は菅直人を支持する」 投稿者 虎丸花蜂 日時 2011 年 6 月 15 日 23:22:06)

『AERA』2011年6月13日号
「菅降ろし」を潰した男

菅首相の大失態とされた首相命令の海水注入中断は「幻」だった。
総理の失策をてこに政権転覆を狙う目論見を砕いたのは、意外にも現場の「英雄」だった。

 菅直人首相による福島第一原発1号機の海水注入停止命令は、その情報の出方に、はなから政争の臭いがした。この問題が明るみに出たのは5月20日、民放のニュースと安倍晋三元首相のメールマガジンでだった。「2週間前から情報を得ていた」と夕刊フジで語る安倍氏は、「菅総理の海水注入指示はでっち上げ」と題したメルマガで、「複数の関係者の証言によると、事実は次の通りです」と前置きしてこう記している。

 「(3月)12日19時04分に海水注入を開始。同時に官邸に報告したところ、菅総理が『俺は聞いていない!』と激怒。官邸から東電への電話で、19時25分海水注入を中断。実務者、識者の説得で20時20分注入再開(原文ママ)」

 安倍元首相は、菅首相の唯一の英断と言われてきた海水注入の指示を「でっち上げ」と指弾し、「菅総理は間違った判断と嘘について国民に謝罪し直ちに辞任すべきです」と攻撃した。

 読売新聞がそれに飛びつき、5月21日付朝刊の1面トップで「首相意向で海水注入中断」と報じた。以来、各紙が追随し、「イラ菅」というあだ名を持つ菅首相の奇矯な短気ぶりが、原発事故をさらに悪化させたという印象が、メディアを通じて植え付けられた。自民党の谷垣禎一総裁は5月23日の衆院東日本大震災復興特別委員会で、「海水注入中断の経緯を国会の中で徹底的に検証しなければならない」と追求し、政局は一気に緊迫化する。やがて不信任案提出へとなだれ込んでいった。

政権転覆が尻すぼみ

 東京電力は、安倍氏のメルマガや読売報道をほぼ追認した。当時官邸にいた東電元副社長の武黒一郎フェローが、菅氏の勘気の「空気」を感じ取って3月12日、東電本店の対策本部に対して「首相の了解が得られていない」と連絡し、同本部にいた清水正孝社長が19時25分ごろ、すでに始まって20分余経過していた海水注入の中断を現地に命じた、と裏付けたのだ。

 だが、中断はなかったのである。

 東電は5月26日、海水注入は所長判断で継続していた、と発表した。社長の命令をまったく無視して注入継続の判断をしたのは、福島第一原発の吉田昌郎所長(56)だった。

 「菅降ろし」の必殺兵器となるはずの首相命令の海水注入停止は「幻」となった。倒閣を狙った野党の自民党はもとより、菅氏に罵倒され続けてきた東電経営陣にとっても大いに落胆する真相だったろう。東電の実力者である勝俣恒久会長は「いままで言わないのは、とんでもない」と、命令を無視し、しかも、無視したことを報告さえしなかった吉田氏に「お怒り」である。

 そんな真相を知って、吉田氏と肝胆相照らす仲の東電元幹部は、痛快そうに笑って言った。「吉田らしいよ。官邸の空気とか、そんなことで中止するのを一番嫌う男ですよ、彼は」

 波風を立てない「大人の対応」を尊ぶ社風――それは事なかれ主義の小役人体質でもある――の東電にあって、吉田氏はそうした振る舞いを最も忌み嫌う男だった、そう元幹部は言う。上司の命令、それも総理大臣の意を受けた命令を黙殺するというのは、日本のサラリーマン社会にあって、かなりの勇気がいることである。〔以下略〕

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首相の意向で海水注入中断…震災翌日に55分間(2011年5月21日06時00分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110520-OYT1T01217.htm
菅首相が指示 福島第1原発1号機への海水注入55分中断(2011年5月21日06時02分 スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20110521-OHT1T00036.htm

安倍晋三が配信したメールマガジンの内容(2011年5月20日/22日/24日)
http://www.asyura2.com/11/senkyo113/msg/887.html

 

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コメント
 
01. 2011年6月16日 00:30:15: ptgLEnnnAQ
http://www.asyura2.com/11/genpatu12/msg/419.htmlより。
吉田氏が事故と戦っているのは事実だが、彼は東電の執行役員だ。これまで「原発はクリーンエネルギー」「原発は安全」と原子炉を稼働させ、今回の事態を招いた当事者のひとりである。原発を推進してきた自民党に個人献金もしている。まぎれもない原発村の一員だ。そんな人物を“正義の味方”と持ち上げていいものだろうか。
(略)
「東電が吉田氏の写真を出し、取材を受けさせるようにしたのは世間の関心をそちらに向けさせるためでしょう。東電は集中砲火を浴びるばかりで好材料といえば吉田氏の人気だけ。“東電にもこんな立派な人がいたのか”と思わせ、世間の怒りを和らげる作戦だと思います」

海水注入中断の件だけではない。
班目や山下を頼りに狂った安全広報を繰り返しながら脱原発を主張しても、
TV好きな大衆は早くも危機感を薄れさせ、原発事故はもう大丈夫、将来は廃止すべきだが
急いで止めるべきではない(それほど危険が差し迫っていない)と考えている。
福島に充分あったヨード剤配布を遅らせ無駄にしたこと、15日の首都圏被曝の罪もある。
御用学者がだめなことはこれでわかったはず。
次の首相はまず彼らを解任し、速やかな正しい情報開示をし、原発維持の危険性を国民に理解させ、
国会対策もしながら野党の協力を引き出し着実に脱原発を実現すべきだ。


02. 2011年6月16日 00:51:30: wMDrLMXln2
AERAがこういっているということは
反対に考えたほうがいいw

吉田所長が現場の英雄?
笑わせたらいかんよ
真の英雄は青山なんかのインタビューなんか受けんよ

内部告発でもしたら英雄にしてやるよ


03. 2011年6月16日 10:44:03: Kp48TreEGM
菅は11日夜には圧力容器がいつ爆発してもおかしくないという状況を認識していながら、
国民に炉は安定していると嘘をつき、
広範囲に避難指示を出さず、多くの住民を被爆させてしまった。

パニックになるなどという幻想は弁解にならず、
これ以上の国民への背信行為はない。


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