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【原発労働者は被爆の恐怖の中で命代わりの高賃金につられ原発を渡り歩き、「被ばく者」となって吐き出される棄民 (岡留安則の「東京ー沖縄ーアジア」幻視行日記)】
2011.06.13
■6月某日 沖縄はすでに梅雨明け宣言した。51年以来の早い梅雨明けなのだという。観測史上初だという報道もあった。確かに今年は台風1号、2号ともに沖縄本島を通過したし、これも異例だった。今年は大津波を誘発した東日本大地震もあったし、異常気象か地球環境の激変の影響なのかもしれない。どちらにしても、これから暑くて長い沖縄の夏が始まることだけは確かである。日中の気温は連日30度はあるが、東京の暑さとは違う。沖縄は海に囲まれた地形だから、風が島の上空を吹き抜けるせいかもしれない。
しかし、まったく先が見えない福島第一原発で防護服と防護マスクを身に着けて高濃度汚染地域で事故処理に当たる現場作業員にとっては梅雨明けの夏場は地獄の苦しみだろう。高温多湿の原子炉内での重装備作業は吹き出す汗で目も見えない劣悪な環境で行われているのだ。
最近、79年に出版された堀江邦夫氏の『原発ジプシー』(現代書館)を読み返す機会があった。堀江氏は7か月にわたり、美浜原発、福島第一原発、敦賀原発で日雇い労働に従事。その体験を一冊の本にまとめ上げたルポライターである。この堀江氏が70年代中期に福島第一原発で働いた体験談は特に興味深い。
その時代から原発労働者の実態はほとんど変わっていないのだ。放射能漏れ事故も当時から頻発していたこともわかる。東電や関電の原発安全神話の徹底したPR作戦の裏で、原発労働者は被爆の恐怖の中で命代わりの高賃金につられて各地の原発を渡り歩くさまがドキュメントタッチで書かれた本だ。本の帯には<私がそこで体験したものは放射能に蝕まれ「被ばく者」となって吐き出される棄民労働のすべてだった>とある。
連日のようにメディア向けの記者会見に出てきて、他人事のように淡々と語る危機感なき東電の広報マンに殺意すら憶える原発ジプシーも多いのではないか。むろん、共謀共同正犯である保安院のカツラ広報担当も同様である。
メディアは協力企業などと呼んでいるが、下請けに雇われた現場作業員は山谷や釜ヶ崎あたりからかき集めた使い捨ての「特攻要員」。最もリスクをともなう危険な作業は、東電のエリートでも電力労連加盟の社員でもない。いつの時代でも国家は最下層の弱者を利用し「国策」とやらを推進するのだ。
朝日新聞が「復刊して欲しい雑誌」という記事を掲載していた。ランキング20位までリストアップされており、一位は「朝日ジャーナル」、五位に「平凡パンチ」,七位が「FOCUS」、八位が「月刊プレイボーイ」、そして十位が「噂の真相」となっていた。
記事によると、<(時の流れの中で役割を終えた雑誌が多い中で)例外が『噂の真相』である。休刊時も公称20万部を誇り,創刊時からの編集長、岡留安則さんは「赤字でやめるのではない。一人の編集長でやるのは25年くらいが限界」と語った。亀和田(武)さんも「原子力村のスキャンダルを暴くようなことに対してはめっぽう強かった。個人的には今最も復刊して欲しい雑誌です>とあった。手前ミソではないが、原発事故に関しては莫大な広告・宣伝費で牙を抜かれた東電の広報役しかやらない新聞やテレビでは真相は絶対にわからない。週刊誌の方がはるかに真実を伝えている。ましてや、・・・(笑)。
民主党執行部は黒幕・仙谷官房副長官の主導でポスト・菅に野田財務大臣を担ぐ方向性で動き始めている。それもかなり露骨にやっている。しかし、菅本人は第二次補正や特例公債法案に加えてエネルギー政策の方向付けまでやる腹づもりのようだ。
確かに、仙谷主導では反小沢の大連立、政権交代時の公約の撤回、消費税アップ、原発推進と碌な政策しか出てこないだろう。ならば、浜岡原発だけではなく全原発の停止と新エネルギー政策への転換に道筋をつけるにはまだスッカラ菅の方がましかもしれない。ま、それをやれば、菅本人もご満悦だろうし、一応、歴史には名前が残るだろうし。
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