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本日は、人は過度のストレスを受け続けると、過剰適応からなのか、ときとして奇妙に倒錯した心理に陥ってしまうというお話です。
よく言われる例として、虐待を受けた児童や家庭内暴力を振るわれ続けた妻がすべて自分が悪いと思いこむとか、誘拐・監禁の被害者が犯人を味方だと信じ込むとかありますね。まあ、「何とかして状況を把握、理解、納得したい」という人間の心理が、極限状況にあって、間違った結論でも何でもいいから一つの解答を求めるのかなと、そういう気がします。
いったい何でこんなことを言い出したかというと、昨日の自民党のグループ「のぞみ」の会合で、山本有二会長が逆説なのか何なのか、次のようにあいさつしたことを知ったからです。
「特に私が感心をするのは、菅直人首相の粘り腰、権力の座に執着するがごときその強さ、私は一定の政治家として高い水準の力を持っていると逆に思っている」
これは、どうなのでしょうね。山本氏の本心なのか、あるいは痛烈な皮肉なのか、私は直接その場にいて確かめたわけではないので分かりません。
ただ、この例に限らず、辞意をちらつかせて内閣不信任決議案を否決に持ち込み、否決されるとただちに手のひらを返した菅首相の恥も外聞もなく、身も蓋もない国民不在の居座り戦術について、「したたか」であるとか「タフ」だとか、一定の評価をする声があるのは事実のようです。
政治家の「しぶとさ」「生命力」を、実態以上に高く買い、称賛する声がけっこうありますが、私は度を超した保身・延命力を評価するのは、切っても切っても再生するプラナリアや、摂氏150度以上の高温下でも、マイナス150度以下の低温下でも生存可能なクマムシの類を尊敬し、崇拝するようなものだと思うのです。
まして、菅首相の場合は、本当に強いと言うより、人の心を持たない無神経と鈍感さゆえに、ことの重大性も何も分からず、ただ無為徒食の日々を過ごしているだけですから。菅政権の1年間を振り返る各紙の総括記事の見出しをみると、
産経「失政、居直り、不毛な功績=v
朝日「菅政権 乏しい実績」
日経「菅内閣 成果乏しく」
毎日「言いっ放し 菅政権」
読売「有言不実行*Rしい成果」
と見事に足並みがそろいました。誰がどうひいき目に見ても、居座って偉そうな口をたたいていただけで、仕事らしい仕事はしておらず、何の結果も残していないからでしょう。こんなのが、ただ、しぶといだけで評価されていい道理はありません。むしろ、日本にとって必要な政策も進まず、法案も通らない現状は、菅首相による人災そのものです。この現実は直視しなければなりません。
本日の参院予算委員会で、菅首相の実際について、自民党の義家弘介氏がうまい指摘をしていたので、紹介します。
「菅首相の辞める辞めないのドタバタの中で、鳩山由紀夫前首相が『ペテン師』『詐欺師』と、ルーピーがライヤーを叱ったわけですけれども、まさに、古典的詐欺のパターンだと思えてなりません。よくある古典的詐欺で、消火器の詐欺ですけれども『消防署の方から来た者ですけれども、消火器買っていただけませんか』と。問題になったら、『いやいや、私は消防署の人間だと言った覚えはない。消防署の方角から来たといって買ってもらったんだ』という言い訳をしているに等しい」
…菅首相のやり方、政治手法を実に上手に言い表しています。本当に子供の教育に悪い政権です。
ただ、私は最近つくづく思うのです。これは新聞紙面やこのブログを通じた不特定多数のみなさんとのコミュニケーションでも日常の知人との会話でも同じなのですが、極端すぎるもの、あまりにひどすぎる事実は、なかなか相手に伝わららないものですね。
「まさかそれほどではないだろう」「常識的にそれはない」「誇張じゃないか」と思われるのも無理はないのでしょう。菅首相のように、ふつうの人の想像を絶するような無能、無見識、心のなさは、ありのままを描いても伝わらないものだと感じています。情報の受け手の良識が、かえって「それはちょっと違うだろう」と判断してストップをかけてしまうのでしょうね。
そして、それに助けられて、菅首相のような人モドキがのうのうと生き延びると。やはり、私は原生動物の類の生命力をうらやましいとも思いませんし、それを評価したり、ほめたたえたりしようという気にはなれません。
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