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菅首相は、10日の参院予算員会で自らの早期退任に否定的な発言をした。だが、彼の仲間は、次期首相の擁立に動いている。西岡参院議長からは「政権の中枢に関わった皆さん方が、『次をどうするか』ということを言う資格はまったくない」と指弾されたが、馬耳東風である。菅内閣への不信任は、執行部への不信任だとの認識が全くなく、次期政権でも主導権を握ろうとする動きは見苦しいとしか言いようがない。
その中でも、マスコミの尻馬に乗って自民党との大連立を画策した、岡田幹事長と仙谷副官房長官の動きは目に余った。だが僅か1週間も経たない内に、自民党からは梯子を外され、今は自らの力の無さを感じていることだろう。今一人は、先週の5日日曜のフジテレビ番組に早速出演し、次期首相に色気を示した前原前外相である。自らの過去の実績を省みれば、菅以上に首相の器でないことに気づかないのだろうか。
前原の勘違いの半分はマスコミの責任でもある。マスコミが次期首相候補と囃したてたのは事実だ。今一つマスコミのいい加減さを示すのが、枝野が次期首相候補第一との報道。原発事故でテレビ露出度が増え、国民に認知されたのは事実だが、参院選敗北の戦犯でありながら、責任も取らず官房長官に横滑りした菅の共犯者。誰も相手にする訳がない。その他にも野田、鹿野などと次々と名前を挙げている。
このように、マスコミが次期首相候補について一番はしゃいでいる。そのマスコミは一連の「菅降ろし」に際して、この国難とも言うべき非常時に、政治的空白が生じるとして「今は政局ではない」「政局はけしからん」と批判してきた。それならばマスコミは、非常事態の後に続く長い復興対策も含め、それに最も相応しい政治家を、次期首相候補に挙げるべきだろう。マスコミの言うことは矛盾している。
そもそも何故「菅降ろし」が起きたのか。それは震災発生後3ヶ月過ぎても、一向に復旧作業が進まない。そして時間の経過と共に、原発事故の初動対策の失敗、人命に係わるSPEEDIの情報隠蔽など、次々と菅内閣(官邸と政府官僚)の不手際とその責任転嫁体質が明らかになったからだ。そこで被災地を視察し、悲惨な現場の実情を知る議員を中心に、このままではダメだとの危機意識が持ち上がったのである。
復旧が進まない原因は、10日の参院予算委員会で自民党の林議員との質疑応答からも分る。林氏は、「なぜ、『俺が責任を取るからやれ』との一言が総理から出ないのか」と質した。また、「なぜ、部下や現地市町村長を信用しないのか」とも質した。即ち、震災対策でも原発事故対策でも、菅の口から「俺が責任を取る」との言はなく出てくるのが「責任逃れ・責任転嫁の弁」だけだから、辞めろと言うのである。
マスコミこそくだらん「政局報道」をするなと言いたい。マスコミが批判する「政治空白」とは、このような菅内閣の存在そのものなのだ。そして今の政治に求められるのは「世代交代」という形ではない。新党日本の田中康夫氏は、「洞察力と構築力、決断力と行動力を併せ持つ“覚悟と成熟の政治家”を国民は希求しています」と述べている。当にその通りである。菅の二番煎じのような軽佻浮薄の徒ではない。
また、田中氏は「増税で景気浮揚した国家は古今東西、何処にも存在せず」と喝破しているが、当にその通りである。今、増税を言う馬鹿に、この国難を任すことはできない。特に、海外に向かっては日本の財政は健全だと説明し、国内では財政危機を唱えてきた財務省官僚。その官僚に操られた菅という先例がある。増税を言うこのような政治家に、今の日本を任すことはできない。
国民が民主党に政権を負託したのは、「国民の生活が第一」の政治。それを実現するには、巨大な官僚機構を使う度量と、責任を負う覚悟がない政治家でないと無理だ。民主党の議員は、自らの保身と権益を守ろうとしてマスコミと結託した執行部に阿るのか、それとも政治家として国民との約束を守るのか。それが問われているのだ。マスコミの囃しに惑わされ、政治家としての矜持を失わないことだ。
また、既得権益を脅かされるからマスコミは決して言わないが、民主主義での国民主権と参政権は、単に選挙で投票するだけの権利ではない。国民主権とは、国民は「自分たちの生活を守ってくれないと思ったら、権力者を『ころころ変える』権利があるということである」(ジャーナリスト・田中良紹)。だから「菅降ろし」を国民に代わって行う議員こそ、主権者の真の代表なのである。
http://www.olive-x.com/news_30/newsdisp.php?n=109983
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