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「ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報」から2011年 06月 10日
「シリウス星人の逆襲:田中派政治への怨念が原動力」を転載投稿します。
関連写真は上記URLで。
=転載開始=
(シリウスのマーク)
アルルの男・ヒロシです。
今の政局を見ていると日本の政治はある一つの勢力によって支配されていると気づく。
その勢力の名前は「シリウス」。この政策集団は一般には「社民連」という名前で知られている。設立したのは江田五月・現法務大臣。江田五月は父である社会党国会議員の江田三郎の言葉にちなみ、自民党一党独裁の打破を目指してこの「シリウス」を設立している。江田は自分のウェブサイトに当時のニューズレターを掲載している。そこには以下のように書かれている。
(引用開始)
「星の数ほど」とは数多いことのたとえだが、その中で最も明るく輝くのが、おおいぬ座の「シリウス」である。8.7光年の先から、厳寒の夜空に光を届ける。ペテルギウス、リゲルとともに、船の位置を確かめ方位を定める天体観測の基となる。私事で恐縮だが、私の父・江田三郎のことを記したい。昭和一四、五年ごろ、父は、農民運動や反戦運動のかどで入獄した。大阪の椿繁夫さんの資料整理を手伝い、岡山に帰ったところを、自分の方は整理をしないうちに逮捕されたという。
二年八か月のほとんどが未決だというから、作業も日課もなく、房の窓際に芽を出した雑草や、鳥の声や星の輝きで無柳を慰めたのだろう。文学書も読み漁ったようだ。母は、行商で糊口をしのぎ、父の日用品を差し入れた。冬になり、面会に来た母に、父が「シリウスはまだ見えぬか」と尋ねた。日中戦争の真只中、日米開戦前夜の暗黒の時代である。
http://www.eda-jp.com/books/sirius/sirius1.html#eda
(引用終わり)
江田三郎は日本の革新系政治家の中で群を抜いた国民的人気を誇っており、田中角栄は江田をもっとも恐れていたといわれる。江田五月がシリウスを結集するのが92年のこと。シリウスの母体になったのが先にも述べたように社民連(社会民主連合)であり、これは社会党の分派である。その創業メンバーが菅直人首相である。イタリアの構造改革路線による社会主義をモデルにしていた。要するに日本共産党排除による「革新・中道連合政権」構想である。ただし、1994年5月に社会民主連合は解散した。江田五月は日本新党を経て新進党に参加。菅直人は新党さきがけを経て旧民主党に参加している。
シリウスは「私たちは、冷戦時代の固定観念から完全に脱却し、新しい展望を模索して徹底的に創造型、未来思考型の議論をしたい。いかなる行動や政策についてもオルタナティブを示したい」との掛け声のもと、1992年11月3日の文化の日に結成された政策集団である。
以下がシリウスの主要メンバーである。
衆議院議員
池田 元久(神奈川4区・社会党)
伊東 秀子(北海道1区・社会党)
江田 五月(岡山1区・社民連)
小川 信 (山口1区・社会党)
川島 實 (愛知4区・社会党)
菅 直人(東京7区・社民連)
貴志 八郎(和歌山1区・社会党)
渋谷 修 (東京9区・社会党)
鈴木喜久子(東京1区・社会党)
仙谷 由人(徳島全県・社会党)
筒井 信隆(新潟4区・社会党)
土肥 隆一(兵庫1区・社会党)
はせゆり子(東京11区・社会党)
細川 律夫(埼玉4区・社会党)
堀込 征雄(長野2区・社会党)
松原 脩雄(奈良全県・社会党)
参議院議員
粟森 喬 (石川・連合参議院)
乾 晴美(徳島・連合参議院)
井上 哲夫(三重・連合参議院)
北村 哲男(比例代表・社会党)
小林 正 (神奈川・社会党)
高井 和伸(岐阜・連合参議院)
種田 誠 (茨城・社会党)
堀 利和(比例代表・社会党)
前畑 幸子(愛知・社会党)
三石 久江(比例代表・社会党)
村田 誠醇(比例代表・社会党)
●発会以後、参議院議員の下記2名が「シリウス」に参画した。
峰崎 直樹(北海道・社会党)
川橋 幸子(比例代表・社会党)
菅直人が田中角栄の金脈事件に反発して政治家を志したという話はよく知られている。仙谷由人もこのシリウスの政策提言で「証券・金融・佐川スキャンダルの背景」という論文を発表している。
ひとことで言えば、田中角栄政治に対するアンチテーゼとして理想を掲げて登場したのが、シリウスであったといえるだろう。「金のかからない政治」を目指した。
(初当選した仙谷氏の写真)
だから、民主党の中で自民党田中派の系譜にある小沢一郎の自由党系とは激しく対立するのだろうと私は考えており、これがトロイカ(菅・鳩山・小沢)のきしみをもたらした原因だろう。結局、政治(選挙だけではない)にはカネがかかるということを現実として知ったけれども、それはなかなか認め難いというジレンマの中にある集団。自分たちの正しさを確かめるために党内権力闘争に邁進する内ゲバ集団ともいえようか。
シリウス星人だった土肥隆一は反小沢の筆頭格として党倫理委員長だったが、竹島領有権を巡る不適当な発言で民主党を離党している。
江田五月がいかに90年代初頭に理想を掲げて政界に躍進したとしても、今の江田の顔つきは紛れもない「権力者」のそれである。
(江田五月氏の写真)
彼の交友人脈には世界の金融界の総帥的地位に長らくあった、デイヴィッド・ロックフェラーまで含まれている。理想を掲げたもののなし崩しに現実と妥協してしまった感がある。反田中派政治のかませ犬としてアメリカやメディアにうまい具合に利用されている。
菅直人も結局、江田五月や仙谷由人らの「シリウス星人の最長老」たちの影響下にあるのである。トロイカがうまくいかず、崩壊したのは小沢・鳩山だけの責任ではない。
今、このシリウス星人たちは、次の総理大臣として野田佳彦・財務大臣を擁立しようとしている。また、次の次には仙谷由人の信望が厚い前原誠司の名前も挙がっている。国益の観念がなく、「平和、環境、人権、国際経済などで、世界の新しい秩序を模索する場合、主権国家を超えた国際機構を、世界全体や地域ごとに、目的に合わせ合理的に考えたい」と唱えるシリウスのような存在はアメリカのリベラルなグローバリストにとって非常にくみしやすい。
次の代表候補である野田・前原が仙谷由人のもとで動いているということは、アメリカが小沢一郎に代わって、仙谷を昨年の9月14日以降、指名したということである。その証拠に昨年の9月15日にアーミテージ元国務副長官は首相官邸に官房長官だった仙谷を訪問している。仙谷は松下政経塾にまで手を突っ込んで日本の政治家をコントロールしている。自民党の大島理森・副総裁でさえも仙谷を高く買っている。
(衆議院議場の席で菅、仙谷、野田、前原各氏が並ぶ写真)
今回の内閣不信任騒動は、まず鳩山が小沢を騙し、その鳩山を菅が騙し、そして仙谷が菅を騙すという三重構造になっている。その政治謀略の中核に居るのがシリウス星人たちだ。ただ、菅・仙谷・江田以外のシリウス星人たちにはそれほどの力はない。この3人が居なくなったあとには、松下政経塾の前原、原口といったグローバリスト系(保守・リベラルで区分けできるが)の民主党政治家が構えている。いずれにせよ今の政治家で期待できそうなのは一人もいない、というのが私の実感である。
=転載終了=
(投稿者:参照)「日本の政治抗争について ―菅不信任騒動以降を見て―」
http://www.asyura2.com/11/senkyo114/msg/713.html
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