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仙谷イニシアチブで進む「野田財務相擁立」と「大連立」
枝野官房長官は続投、蓮舫官房副長官説も飛び出し
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/8245
2011年06月11日(土) 歳川 隆「ニュースの深層」 :現代ビジネス
『朝日新聞』(6月9日付朝刊)の一面トップ記事「野田財務相が軸---民主党代表選、党幹部ら調整」には驚かされた。野田佳彦財務相の名前が出るのは早すぎる、というのが率直な感想だった。これまでの民主党代表・自民党総裁を巡る権力闘争であれば、最初に名前が挙がった候補者は概ね後に潰されていた。
がしかし、当日の他紙夕刊は、「野田財務相擁立を検討---鹿野農水相推す声も」(『読売新聞』)、「野田氏ら擁立論浮上---民主代表選巡り動き活発」(『日経新聞』)など、『朝日』を後追いした。つまり、野田有力という流れが出来つつあることを意味する。従来型の自民党的権力闘争とは違って、民主党の代表選は"先行逃げ切り"に変わったのかもしれない。
今回の「菅後継政局」で不動のキーマン・ポジションを確立した仙谷由人官房副長官(党代表代行)は、筆者に以前から「次は野田だ」と語っていた。その「以前」とはもちろん、3・11大震災発生以前のことである。そしてまた、菅直人首相の「早期退陣」不可避の判断が民主党執行部のコンセンサスとなった先週末の6月4日頃から、仙谷氏が水面下で野田擁立に動き始めていたことを承知していた。だからこそ、早すぎると思ったのだ。
枝野幸男官房長官は4日午前、テレビ東京の番組で「首相はそんなに長く居座る気持ちはないと思う」と発言した。さらに同日午後、民主党の安住淳国対委員長も記者団に「首相は夏頃をメドに重大な決断をされると考えている」と述べた。
岡田克也幹事長共々、菅首相を最後まで支えてきた枝野、安住両氏の発言が、結果として菅氏に引導を渡したことになる。両氏の発言は事前に擦り合わせをしたうえでのことであり、その日の午後に仙谷氏が都内のANAインターコンチネンタルホテルの一室で自民党の大島理森副総裁と会談したことと連動するものであったことは疑いの余地がない。
要は、仙谷イニシアチブで野田擁立の動きが密かに進行していたということだ。
週が明けてからの仙谷氏の民主党の新体制移行と自民党との大連立実現に向けての"公然活動"には目を見張るものがあった。6日午前、議員会館の仙谷事務所で石井一副代表と会ったのを皮切りに、同日昼食を永田町のキャピトル東急ホテル中国料理「星が岡」で樽床伸二元国対委員長と、午後にはBS11の「INsideOUT」の収録取り、議員会館の輿石事務所を訪れ輿石東参院議員会長と会談。さらに夕食は赤坂の料亭「外松」で国民新党の亀井静香代表と一緒だった。
翌7日は、午前に国会内で菅首相、枝野官房長官、玄葉光一郎政調会長・国家戦略相、平野達男内閣府副大臣と会談。8日も午前から夕方にかけて松本剛明外相(仙谷事務所)、岡田幹事長と安住国対委員長(国会内)、石井副代表(仙谷事務所)らと相次いで会談している。同夜は、マスコミ7社の政治部長と赤坂の料亭で懇親会を催している。
こうした精力的な仙谷氏の動きは、「ポスト菅」選出・新体制移行の過程での党内求心力を得て、その勢いで自民党との大連立に向けての交渉のイニシアチブを確立したいとするものだ。現時点で、その思惑は奏功している。
野田財務相は10日の閣議後の会見で、「誰か(小沢一郎元代表)からの脱却と言うのは不毛なことだ」と述べた。この野田発言の裏には、手負いの獅子・小沢氏を「党除籍」などこれ以上追い詰めるのは得策ではないという、仙谷氏の判断があったと思われる。鹿野道彦農水相擁立の構えを見せる小沢支持グループへの牽制であり、生き残りに焦りを増す小沢氏へ"救命ブイ"を差し出すことにもなるのだ。
この日の午前、前原氏は米ブルームバーグ・ニュースのインタビューで「デフレ脱却と震災復興のために日銀は10兆円規模の国債を引き受けるべきだ」と語っている。これまた「野田政権」を前提とした財務相狙いの市場へのメッセージではないか。
枝野官房長官続投・蓮舫官房副長官説が早くも取り沙汰されている。そしてその場合、キーマン・仙谷氏の民主党幹事長は確定的である。
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