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新聞紙上などに「永田町の常識は世間の非常識」と書かれている。例えば「ペテンにかけるよりも、かかる方が悪い」というのが永田町の常識なのだそうだ。永田町とは国会議事堂の所在地で、そこの最高権力者は首相である。その首相が7日の閣僚懇談会で、自身の進退について「一定のめど、ということがいろいろと取りざたされているが、自分としては常識的に判断したい」と述べたそうだ。(毎日7日夕刊)
同じ7日、民主・自民・公明3党は、東日本大震災の復興基本法案の修正で合意。早ければ、10日に衆院、17日に参院でそれぞれ可決、成立する。この合意の後、谷垣自民党総裁は「法案が成立したら、菅首相は直ちに辞職することが国益にかなう」と述べた。これは法案の成立後は、菅内閣には協力しないから辞任しなさい。さもなければ、問責決議すると言っていると解釈するのが、世間の常識である。
法律上は問責決議されても、菅は辞めなくてもいい。だが、国会は機能しなくなる。いずれ、両院議員総会で代表辞任を迫られる。菅内閣は実質的に不信任されたのと同じ状態なのだ。そして、菅が辞めれば、現閣僚や幹事長も責任を負わねばならない。これが世間の常識だ。処が、この連帯責任を負う野田、枝野などを、次期総裁候補などとマスコミが囃したてる。これが永田町に連なるマスコミの常識なのだろう。
今一つおかしいのが、岡田幹事長が自民党と大連立について語ることだ。幹事長は選挙で選ばれたのではなく、代表から任命されたのである。つまり幹事長の権限は、党代表から委任された権限である。辞めることが決まった代表に任命された幹事長が、その後の体制について語る権限も資格もない。そう考えるのが、世間の常識である。
この岡田の言動を批判するマスコミはない。それも永田町の常識なのか。だが、矢張り永田町にも、世間と同じ常識を持つ人がいる。西岡参院議長が、岡田や枝野らが首相の退陣時期や退陣後の自民党との大連立をめぐって発言しているのを指して、「政府高官、与党幹事長の皆さんは、ひとごとのように勝手な発言をされているが、実は、皆さんは菅首相と【共同正犯】であることをくれぐれもお忘れないように!」と発言したそうだ。しかし、これを伝えるマスコミは少ないようだ。
また、先の国会で内閣不信任決議案に賛成票を投じ、民主党を除籍された松木謙公議員は「民主、自民両党の大連立構想について、前向きな発言をしている民主党幹部には、福田首相(当時)が民主党代表だった小沢さんに連立協議を打診した時、苛烈に批判した人がいる。『よく口にできるな』とあきれかえっています」と語っている。当に同感である。これが世間の常識だろう。
先の内閣不信任決議案騒動。永田町の常識では、菅のペテンにかかった鳩山氏が悪いということになる。おそらく、今、大連立を言う岡田や枝野は、総選挙でマニフェストに並べた政策を【反故】にしても、騙された国民が悪いと考えているのだろう。だから、国民の負託を裏切って、自民党の政策に摺り寄っての大連立を語っている。
そもそも、303(元は308)議席を有す政権与党である菅内閣が、なぜ実質的に不信任とされたのか。それは「衆参ねじれ」になっており、しかも、その原因である昨年の参院選での敗北の責任を取るべき枝野、安住、岡田などが、閣僚や党執行部に居座っている。そして大震災と原発事故で、菅と彼らの無能無策が明らかになった。だから「辞めてくれ」になった。これが世間の常識的な見方である。
永田町の常識にどっぷりと漬かったマスコミが流す情報。それしか知ることの出来なかった時代なら、クビが決まっている岡田や枝野が、次の政権構想を語ることも、菅が言う「自分としては常識的に判断したい」との発言も、多くの国民は真に受けただろう。だが、今は違う。ネットを通して、多くの国民はマスコミの報道が必ずしも真実ではないことに気付いた。また、菅の発言を素直には受けとめなくなったと思う。
1年前にマスコミが流す「ころころ代えるな」に惑わされ、菅を首相に選んだ。そして、菅は国民の負託を大きく裏切った。国民はそれに失望し怒っている。だが、その国民にも責任がある。マスコミの流す「百術」に誑かされ「一誠」を見逃したのは、ほかならぬその国民自身なのである。同じ誤りを繰り返すことはしたくないものだ。そのためには、マスコミが流す「永田町の常識」に騙されないことだ。
http://www.olivenews.net/news_30/newsdisp.php?n=109899
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