http://www.asyura2.com/11/senkyo114/msg/669.html
Tweet |
日刊ゲンダイ 平成23年6月7日発行
大連立では東電は救済され、原発事故はウヤムヤにされる
金子勝(慶大教授)の天下の逆襲
ついに政治も壊れてしまった。
自民党の安倍元首相や福田元首相といった2世議員は、簡単に政権を放り出した。ところが、市井の出のはずの管首相は、逆に権力にしがみつく。しかし、居座れば居座るほどかえって評判を落とす。そこで辞任表明したが、最後になっても、これだけはやりたいという政策目標を明確に語らない。
退陣の時期を明確にし、与野党に協力を呼びかけ、花道を飾ろうとするのが政治の常道だろう。
どうも管首相は、団塊の世代の体質を代表しているように見えてならない。ただただ、数に任せて権力闘争をする気質だ。ドイツのベビーブーマーたちが、緑の党をつくり、脱原発を進めてきたのとは対照的だ。団塊の世代のリーダーを見ると、みな「社長 島耕作」に見えてしまう。
いま、政治に求められているのは、被災地を復旧復興させるために何を最優先させるのか、具体的な政策として提示することだ。不信任案を提出した自民党も何もない。
たとえば、ガレキ処理をどうするのかもいま現地で具体的に起きているのは、ガレキを処理しようにも、所有者不明の私有物が多いうえ、放射能汚染だけでなく、PCBやアスベストといった有害物質の危険もあり、簡単に片付けられないという現実だ。しかも、ガレキはとてつもない量だ。処理しようにも処分場もない。
国がカネを出せば済む問題でもない。被災した自治体は庁舎が流され、職員も亡くなっている。
驚くのは、大手メディアが「被災地のために大連立を」などと主張していることだ。なぜ、連立もたら被災地の復旧復興が進むのか。自民党が無駄に法案を通そうとしないだけのことだ。むしろ、原発を推進してきた自民党が参加する連立政権が誕生したら、東電は救済され、原発事故の責任も電力改革もウヤムヤにされるだけだ。それが自公両党の狙いだろう。
民主党に改めて呼びかけたい。いま民主党が考えるべきことは、@エネルギーの転換 A被災地を軸にした農林水産業の再生 B社会保障の再建の道筋──この3点について、マニフェストに照らし合わせて、なにをどこまで出来るのか、国民に明らかにすることだ。そのうえで、新たな錦の御旗を立てて大同団結すべきだ。
(隔週火曜掲載)
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK114掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。