この事を実現できる人物を首相にすべきなのである。
菅は浜岡原発を停止させたり送電分離を打ち出したりして脱原発に向かいつつあったのだ。
例えそれが自らの延命の為だったとしても。
それを阻止する動きが菅降ろしだったのだ。
次の首相には誰がいいか？という議論も無く「菅さえ降ろせばいい。」という調子になってしまったのだ。
こんな動きに乗るのはバカ者だ。

小沢は自分が事故の収束や脱原発をやる上で菅がジャマだから降ろそうとしたのか？
ハッキりしないではないか。
原発推進の自民党が出してきた不信任案に乗っかって菅降ろしをしてどうして脱原発ができるのか？

判断材料を与えず各人がいい方向で誤解して支持するのを狙ったようなやり方ではないか。
原発推進の民自大連立などができちまったら菅政権の方がマシだったって事になるじゃないか。
小沢が本当に脱原発なら地下原発を言い始めた鳩山や亀井を何故批判しない？
小沢よりも菅の方がまだ脱原発かも知れないと思う。
日本の政治はこのレベルなのだ。

３月１１日以降、私も菅の対応に腹を立てていた。
あまりにも後手後手に回って無能さをさらけ出した。
だから菅をやめさせてもっとマシな人間に交代させた方がいいと思い菅批判を行ってきた。
しかし、浜岡原発停止の頃から菅は少なくとも表面上は変わり始めたように思う。
脱原発側からの菅批判に菅は応じたのだ。
せめて浜岡だけでも止めてくれという声に。
菅は盛り上がる脱原発運動を味方につけて政権基盤を強化しようとしたのだろう。
この事を原発推進側は苦々しく思っていたに違いない。
脱原発勢力が菅を引っ張ったのだ。
そして５月１４日の孫との会談と５月１８日の送電分離発言だ。
もう、こうなっては一刻も早く菅を引きずり降ろさなければならないと原発推進派は決意しただろう。
そこで５月２１日に地下原発議連を作り菅降ろしをそのメンバーで始めたのだ。
鳩山と亀井もそのメンバーだ。
その鳩山の「ペテン師」という菅批判は一体何の為になされているのか？

事故当初菅は東京電力の意向に一定従っていた。
しかし、事故対応のマズさを国民から批判され東京電力批判に転じ（これ自体責任逃れではあるが）賠償の免責を求める東電に対して拒否し続けた。
事故対応はどうしていいか分からなかったが責任に関しては東京電力に求めていくという姿勢を守ったのだ。
これは国民感情に合致していただろう。
送電分離に至っては明確に東京電力いや全ての電力会社との対決に入ったのだ。
菅の動きは行き当たりばったりであるしその行動の動機の中心は保身だっただろう。
にも関わらず菅は客観的に脱原発の方向に動いたのだ。

よく考えてみよう。
この極めて困難な原発事故の収束という事に関して情報の開示が不充分だったという問題があるにせよ小出氏ですらどうしていいか分からないという状況だったのだ。
収束方法について一体誰が菅に提案したと言うのだ。
提案せずに「アンタが責任者なんだから何とかセイ。」としか言わなかったのではないか？
もちろん、菅政府は３月１１日以降多くのミスを犯したがそういうミスを犯さないように適切なアドバイスを誰がしたというのか？

菅以上にうまくやれる事が確実な人物に引き継げるという確信があってこそ菅降ろしに意味があるのだ。そういう人物が誰なのか明確でない状況で「菅さえやめさせればうまくいく。」と思うのは愚の骨頂だ。

状況は変化している。
菅批判が菅を脱原発に向かわせ小沢の方がむしろ言葉とは裏腹に原発推進側に客観的に加担したのである。
この菅ＶＳ小沢という対立図式自体八百長である可能性を排除しないが、にも関わらず悲しいから我々はこの構図の中で脱原発派の力を示す以外に次の突破口は開けて来ないように思われるのである。
遊ばれているにしか過ぎないかも知れないがだとしてもこの遊びに勝利しなければならないのだ。

福島原発はもはや収集がつかなくなった可能性大であり、その時にこのような政治ごっこをやっている我々は夢遊病者の集団に過ぎないのかも知れないし、ひょっとしたら原発の現実から目をそらして逃避したいが為に政治に夢中になっているのかも知れないが、我々の主観がこのような現状である以上、そこからも出発し「福島原発を収束させ放射能汚染に立ち向かい原発を止められるのは誰か？」という問いを発していかなければならないのではないか？ 　

コメント
01. 2011年6月07日 00:13:42: NP73wt64gs ペテン氏が　原発止めたのでない 中部電力がとめたのだ　勘違いしないにしましょう
02. 2011年6月07日 01:06:49: g5aWTaXao2 結局小沢悪役のシナリオにはまっているね。 誰が見たって菅が辞めなければ法案が通らない、予算が通らない。 金が出なければ何一つ動かず、資金の尽きた避難民が汚染地域に戻っている。 菅のまま二次補正先送りで閉会すればよかったとでも言うのか？ 原発震災対応のための連立名目で被災地に受け入れさせ ＴＰＰ、増税を決めることが真の目的。 それも含めて考えないとだめ。 新自由主義の流れでは最悪。 小沢悪役シナリオは、最悪の流れを加速する。
03. 2011年6月07日 01:19:19: tCtVRXkpcA 菅が浜岡を止めたのは、米軍の指示だよ。 菅が自ら考えて止めたわけじゃない。 菅では、福島を収束できないのは、明らかだ。
04. 2011年6月07日 02:23:17: Vg52kYoVCU すべてが出来るのは、もちろんアメリカ政府しかないでしょう。 菅はサンフランシスコ条約を破棄して日本の統治をアメリカに戻すか、 またはアメリカに行って宣戦布告し、そのまま逮捕されて 日本を再び被占領国にして統治をお願いすれば地震や原子力のほうの問題は半ば解決。（経済問題はだめだろうが）
05. 2011年6月07日 06:36:01: yxstEvnWG6 ↓こういう見方もあり、一定の説得力を持っています。 ＝引用開始＝ ４．菅首相の模範・小泉元首相が脱原発論を吐く 　ところで、上記、菅首相が模範とする首相、すなわち、戦後最右翼の隷米（＝対・米国戦争屋隷属）首相であり、かつ、戦後、最悪の悪徳ペンタゴン日本人でもある小泉元首相が最近、マスコミに脱原発論を吐いているようです。つまり小泉氏は上記、地下式原発議連の面々とは相対立していることを意味します。 　小泉氏は原発推進の自民党所属だったにもかかわらず、脱原発を唱えるのは意外かもしれませんが、それは小泉氏が首相時代に行った原発技術自殺行為(注４、注５）から、ある程度、予想できます。彼は米国戦争屋の指令どおり、日本の原発技術潰しを行ってきた日本国(？)の首相でした。 ＝引用終了＝ ＝引用開始＝ ６．小泉クローンの菅首相は確かに、許せない首相であるとわかる 　小泉クローンそのものの菅首相も、小泉氏に倣って、米戦争屋のロボットと化しています。それは、原発事故対応の名目にて、官邸に米戦争屋関係者らしき米国人を常駐させている(注６)ことから明らかです。 　そして、菅首相の原発事故対応は、米戦争屋の意思どおりなわけです。それが、日本国の政策として実行されています、これでは、日本国の矜持は保たれません。 　上記、地下式原発議連の面々（対米自立を目指す愛国保守派）には、菅首相のこのような米戦争屋ベッタリのけじめのない軟弱姿勢に対し、反吐が出るほどの嫌悪感と軽蔑感をもようしているはずです。 　ここまで分析してみると、谷垣氏や鳩山氏など地下式原発議連の面々が、菅首相を異様に毛嫌いするワケがよく理解できます。 ＝引用終了＝ 引用元：　「谷垣・鳩山超党派の面々はなぜ、これほど菅首相辞任にこだわるのか」 　　http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/24913285.html
06. 2011年6月07日 07:13:57: tbKvo8TmkA 投稿者は　木や林は視えるが森を観ることができない極めて短絡的思考者 ハッキリ言おう浜岡の件は菅でなくても現在の状況では停止ぐらいは だれでもコメントぐらいはするでしょう廃炉にするとのメッセージとは意味が違う こんなパフォーマンスに感心しているようでは？。 何事を判断するにも一つの事柄で判断するのではなくトータルで判断すること 菅の去年からの言動をみればリーダー以前に人として最低最悪
07. 2011年6月07日 09:02:30: PPAJr6WqwQ 送電分離が、敵のアキレスけんであることが分かった。 これは菅さんの功績、怪我の功名だろう。 確かにこの件だけならもう少しやらせて、世間にこれが敵のアキレスけんですよともっとわからせることができればよかったかもしれない。 しかし、菅さんでは結局ここまでだ。次第に原発利権派に擦り寄っていく。 これまでのパターンだ。 だから消費税増税もある。汚染基準値緩和問題もある。 菅さんではこれが限界だ。 したがってこれらを争点とした政変が行われようとしている。 もちろん財務省と原発利権派が勝つかもしれない。 しかし、そうなっても元々である。 反原発、反消費税派が勝つチャンスも生まれたのだ。 敵のアキレスけんは送電分離であるのだからそれを主張している候補を応援すればよい。 送電線分離を常に政権選択の重要な要素とする必要がある。
08. 2011年6月07日 10:29:40: yxstEvnWG6 議論をする際に押さえるべき点は、送電分離が原発利権に替わる新たな政治的利権の温床とならぬようすることが望ましいこと。 やはり、官邸に米国の専門家集団を常駐させる政治勢力には無理でしょう。 ↓が妥当な方向性と思えます。 「送電網売却はほんとうに必要か？」 http://www.asyura2.com/11/hasan71/msg/819.html#c3 ＝引用開始＝ 送電網の売却が、原発に依る既存の電力発電分を火力、地熱等他の発電法に出来るだけ速やかに転換させる必要条件かは、既存の送電網所持者である発電会社の構造、体質を変革出来るかに言い換えられると思います。 　送電網の売却に依り一気に発電会社の構造、体質を変革出来るので踏み切って（そういう御意見でないのは承知してます）しまうのは避けるべきと考えます。 　根拠は「ネットワーク資産」を握ったものが覇権を握るというということである。送電網を狙っているのはおそらくは米欧系の外資である。（記事）』という観点です。 　電力を支配するものは産業を支配します。 　原発に依る既存の電力発電分を火力、地熱等他の発電法に出来るだけ速やかに転換させ、且つ東電に賠償の原資を作らせ外資の参入を防ぎ得る方策は、現実には急がば回れで記事で示す方向性に思われます。 　政治マターだと思います。これが出来る政治勢力があるなら――当然に国内の政治勢力ですが――その政治勢力を支持します。　 　少なくとも、発電会社に「業務上過失傷害、過失致死、あるいは原子力損害賠償法などに即して、経営者の刑事責任も行う（記事）」ことは絶対に必要です。 ＝引用終了＝

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