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内閣不信任案提出直前 小沢氏が総理候補にあげた2人の名前
2011.06.06 07:00
大新聞・テレビは、菅内閣の不信任決議案をめぐる今回の政変を「被災地無視の政治抗争」と報じたが、では、菅政権のままなら被災地は救われるのか。
本誌がこれまで報じてきたように、政府は原発事故の情報を隠匿することで「安全デマ」をバラ撒き、多くの住民に無用の被曝をさせてきた。農作物や漁業被害の補償金の支払いも遅れて農家や漁師は生活苦に直面している。
菅直人首相が「5月までに3万戸を建てる」と約束した仮設住宅は、まだできていない。
それなのに菅首相は、政権を延命させるために復興予算(第2次補正)の編成を先送りしようとした。この政権が続いても、将来に希望が見いだせないことは被災者こそが痛切に感じている。
小沢100+ 件一郎・元民主党代表は、5月27日、米紙『ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)』のインタビューで、菅政権をこう厳しく断罪した。
「福島だけではない。このままでは、汚染はどんどん広がるだろう。だから、不安、不満がどんどん高まってきている。もうそこには住めないのだから。日本の領土はあの分減ってしまった」
国民がそこに住めなくなったことは領土が失われたに等しい――とは、いかにも保守政治家らしい表現だが、さらにこう続けた。
「危機の時だから、それにふさわしい人を選び、ふさわしい政権を作るのだ」
では、小沢氏は「ふさわしい人」を誰と想定しているのだろうか。同氏と長く行動を共にしてきた平野貞夫・元参院議員はこう読む。
「不信任案が可決されていれば、提出した野党第一党の谷垣総裁を首班として、不信任案に賛成した民主党議員が新党をつくり、公明党など各党派とともに連立を組むのが憲政の常道だった。
だが、菅首相の辞任が決まったために、民主党は代表選を行ない、次の総理を決めることになる。それでも迅速な復興と原発事故対応を進めるために、小沢100+ 件氏は自民党との連立の約束は守るだろう」
その展開も倒閣を目指して5月中旬に開かれた小沢氏と森喜朗・元首相の秘密会談では折り込み済みだったようだ。森氏の側近議員は、こんなやりとりがあったと明かす。
「小沢氏は、『首相は谷垣さんでいくのが常道』と申し出たが、森さんは『こだわらない』と答えている。連立を安定させるためには、衆院で300議席以上持つ民主党の多数が協力する態勢が必要になる。そのためなら、民主党から新首相を出す選択も考えられるという判断だ」
1993年、小沢氏はいち早く日本新党代表だった細川護熙氏と面会し、「あなたが総理をやればいい」と“首班指名”した。
今回、小沢100+ 件氏は信頼する側近との会話で、こんな言葉を漏らしたという。
「どんな手を使っても、どれだけカネがかかっても真っ先に原発問題を収束させることが、今の政治に求められる最大のリーダーシップだ。それをしっかりやる覚悟さえあれば、今は経験や経歴はどうでもいい。例えば若い原口君でも総理をやれる」
名前があがった原口一博氏は、不信任案が提出される前日の6月1日、議員約80人の勉強会「日本維新の会」を満を持して立ち上げ、民主党代議士会後には、「求められれば逃げない」と、事実上の代表選出馬を宣言した。
実は、勉強会旗揚げの日に、森元首相に近い伊吹文明・元自民党幹事長と密かに会談していたことを本誌は掴んだ。
同席した元自民党参院議員会長の村上正邦氏が明かす。
「伊吹さんが原口さんに会いたいというからセットした。基本的に伊吹さんが政局の質問をして、原口さんが自分の考えを語っていた。『党を割るのか』という質問には、『政権交代したのに、一朝にして自民党に政権を渡すことは望まない』といっていた」
自民党側も独自に、民自連立の「総理候補」の値踏みをしていたのか。
※週刊ポスト2011年6月17日号
http://www.news-postseven.com/archives/20110606_22367.html
私は小沢さんの掲げる政策は嫌いなものがいっぱいある。子供手当を初めとするバラマキ政策、外国人参政権等等。
それでも、あまりにひどい菅さん、仙谷さんの人間性、人材登用の稚拙さ、そして震災後の枝野さん、岡田さんの完全防御服での福島訪問を見て、心底現政権が嫌になった。 そして相次ぐ情報隠蔽の発覚。 SPEEDIの情報公開をすぐにしてくれれば、私の被ばく量だって少なかったろう。
そして、誰がましか?と考えたときに、民主党の中では小沢さんになった。 原発事故以前から、「原子力は過渡的エネルギーに過ぎない」と言っていたことを知り、小沢さんの力で岩手の復興や仙台空港の復旧が進んでいることを知ったから。 地元選出の政治家はひどすぎる。 プルサーマルを導入した現知事、「原発で国民ますます元気」と言ったという渡部さん。
そして今また、「どんな手を使っても、どれだけカネがかかっても真っ先に原発問題を収束させることが、今の政治に求められる最大のリーダーシップだ。それをしっかりやる覚悟さえあれば、今は経験や経歴はどうでもいい。自民の谷垣さんでも、原口さんでもいい。」と言ったという小沢さん。
ああ、私達の思いをわかってくれていると、政治家に対して初めて思った。 権力欲ありきの菅さんとは大違い。 こんにゃくゼリー問題でやっきになっていた仙谷さんとも大違いだ。
傾いていく共同体を建て直すには、「選択と集中」が不可欠であることを私は痛感している。 勤めていた会社が、度はずれた円高で、急速に経営が悪化し、経営者が右往左往した挙句につぶれた。 最大の不採算部門の切捨てと、収益源の事業への資金と人材の集中が、短期間で決断できなかったことが原因であることは、キャッシュフローの悪化を見ているとあきらかだったのに。 危機に直面し、雑音が多い中でのリーダーの決断は難しいことなのだろう。
原発問題は、乾坤一擲で集中して解決しなければ、国家が駄目になることは多くの人がわかっている。 でも、それを実行に移す気概と見識を持つ政治家は他に誰?
ちなみに、昨年の民主党代表戦での小沢さんの主張に、「円高が続くなら、海外の資源に投資すれば良い」というものがあったことを最近知った。 円高で働き先を失った私には、この主張も、とってもまぶしい。 大局での国家戦略眼というのは、こういうものをいうのだろう、と思った。
客がいなく、ガラーンとしたホテルでの仕事は、案外忙しい。 リストラでたくさんクビにしちゃったから。 午後は、ホテルの周りの側溝の掃除、雑草の除去をやる予定。仕事中に放射性物質の塵を吸い込まないように毎日、マスクを支給される。 放射性物質汚染土の大規模な除去をいったい、いつ国や県は決断してくれるのだろう?それまでに、私はどれだけ被ばくするのだろう?
谷垣さんや原口さんがどれほどの力量があるか、私にはわからない。 でも、原発問題の収束が戦略の根幹にある小沢さんに、救いの希望をかすかに抱いている。
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