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平成23年5月30日(月)発売
小学館 通知
サミットで「土下座」と「国賊手形」
水棺&汚染水処理で「仏アレバに40兆円献上」情報を追う
原発事故処理の過程で発生した大量の汚染水の処理を請け負ったのは、日本企業ではなくフランスの原子力大手「アレパ」だった。
本誌前号で、「処理受用は1トン=2億円。最終的に汚染水は20万トン近くになるので総額40兆円」という経産省内部の極秘情報をスッパ抜くと、政府・東電は大慌てになった。
*
5月25日、サミット出席のために渡欧した菅直人・首相はフランス大統領府に出向いて「貴国の援助に感謝を申し上げる」と手を差し出し、サルコジ仏大統領は満足げに握り返した。
それは3月末の首相官邸での光景をVTRで見ているようだった。サルコジ氏がアレバ社のアンヌ・ロベルジョンCEOを引き連れて来日すると菅首相は涙を流さんばかりに喜び、海江田万里・経産相はアンヌ女史の手を握って頭を下げた。
日仏間の巨額商談はその時に始まり、わずか1週間余りで成立した。
東京工業大学原子炉工学研究所所長の有冨正憲・教授から貴重な証言を得た。有冨教授は事故発生直後から汚染水問題が起きると想定して研究を進め、処理技術を東電に提案していた。
「私が東電に説明したのは4月11日でした。ところが、東電の幹部から『4月8日にアレバ社と契約が成立したので』と、あっさり却下されてしまったのです」
契約が決まった背景を政府関係者が明かす。
「表向きは企業同士の契約とはいえ、放射能汚染で袋叩きになっていた東電に決定権があるはず鴻なく、政府の指示でアレバとの契約が決まったも同然だった」
この話を裏付けるかのように、アンヌ女史は再来日した4月19日に東電との契約合意を発表した際、「日本政府がサポートするので、支払いは信用している」と説明している。
しかし、契約金額については依然として闇の中だ。
東電は記者会見でそのことを問われても、「プライベート企業の契約であり出せない」「公開とは違った形で費用を適正に見ていく」(5月20日)と、懸命に隠し通そうとしている。
(写真)日仏首脳の満面の笑みは何を意味するのか
(下はロベルジョンCEOと海江田氏)
経産省幹部は詳らかにできない理由をこう語った。「東電は決算で福島第一原発1〜4号機の廃炉費用を2070億円と計上したが、アレバから提示されている金額を加えると全然足りないので公表できない。また、両国の政権中枢によるトップセールスとなれば、契約の経緯が明るみに出るとまずいことが多々ある。だから『ポスト』が金額を暴露したことに慌てている」
アレバ社が提供するのは、汚染水中の放射性物質を薬品と結合して沈殿させる「凝集沈殿法」という技術だ。それは「1トン=2億円」もかかるのか。
アレパ社の日本法人は、「わが社が請け負うのは除去装置を提供して試運転させるまでで、その後の連用は東電が担当します。金額は公表できませんが、1トンいくら″という話ではありません」(広報担当)と説明し、東電広報部も判で捺したように同様の回答だった。
(写真)福島第一原発2号機の取水口脇ピットに溜まった汚染水
日本でやれば1トン10万円以下
しかし 「1トン=2億円」は、根も葉もない噂ではない。4月27日の衆院決算行政監視委員会では、村上誠一郎・代議士が参考人として出席した東電の小森明生・常務に、「ある会社にいわせれば、(放射性物質の除去は)1トンにつき2億円かかるというが、実際にいくらかかるのか」
と質問している(小森氏は「金額はわからない」と答弁)。
村上代議士は「ある会社」を明かさなかったが、本誌は同様の指摘をする米国の原子力企業幹部に接触した。
その幹部は「アレバの契約には付随内容があるはずだ」といい、こう続けた。
「アレバの『凝集沈殿法』で汚染水は海水と放射性物質を含む泥に分離される。
だが、東電の計画では、海水の処理を東芝と日立が請け負うことが決まっているのに、泥の処理については全く触れていない。
この泥はガラス固化してからコンテナに詰めて地下に埋めるのだが、その工程ができるのは今のところフランスだけ。アレパが泥の処理までするとなれば、1トン=2億円という金額は不思議ではない」
この点を改めてアレバ日本法人に聞いたところ、「分離後の処理については、東電にどのような提案ができるか検討中です」(広報担当)と含みを持たせた。
大量の汚染水を垂れ流した原因の一つは、炉心の冷却を目的とした「水棺」作業だった。いくら注水しても格納容器から水が漏れ続け、2週間足らずで断念。
本誌が幾度となく指摘してきたことであるが、想定外の水圧で格納容器の一部が破損した可能性が高い。
「水棺を提案したのは、米国から官邸にアドバイザーとして派遣されたNRC(米国原子力規制委貞会)スタッフでした。4月17日にクリントン国務長官が来日する直前に、水棺を盛り込んだ工程表を作成するように迫った」(民主党原発事故影響対策プロジェクトチームのメンバー)
実は汚染水処理に関わっている外国企業はアレバ社だけではない。米国の原子力大手キュリオン社も汚染水にゼオライト(吸着材の一種)を投入して、放射性セシウムを吸い取る工程を請け負っている(アレバ社が関わる工程の前段階)。この費用についても東電は公表していないが、「汚染水1トンあたり1000万円程度となる可能性もある」(前出の米原子力企業幹部)という。
失敗を承知の上で米国が水棺を迫ったわけではないのだろうが、漏れ出した汚染水で商売をしているのだから、結果的にはマッチポンプである。
そもそも日本企業では汚染水の処理はできないのか。
前出の有冨教授がいう。
「私が東電に提案したのは、フェロシアン化鉄の粉末を使って水と放射性物質セシウムを分離し、凝集沈降剤で固める方法です。アレバの技術と理論は同じですが、放射性セシウムを95%以上除去できることが確認され、費用は汚染水1トンあたり10万円以下です。凝集沈降剤の投入を遠隔操作するための施設や機器、作業員の確保が難点ですが、これらは日本のプラントメーカーの技術でクリアできる4処理は国内で十分に可能です」
にもかかわらず、菅官邸が美大な費用を支払ってまで米仏に処理事業を発注した理由は実にわかりやすい。
3月末の首脳会談でサルコジ大統領は「サミットでは菅首相に活躍の場を提供する」と約束し、菅氏はサミット冒頭のワーキングランチで「原子力の安全性向上」を宣言する晴れ舞台≠与えられた。そしてオバマ、サルコジの両首脳が後ろ盾となったことで、反原発国のドイツやカナダからの批判は最小限にとどまった。
この首相は自らの立場を守るために、ハゲタカ原子力企業≠ノ「国賊手形」を振り出したのである。p-42
───
(コメント)
空き缶に日本を潰されてたまるものか。
消費税増税・電気料金値上げ・放射能拡散・TPP推進・「コンピューター監視法案」…首相の座にいすわり退陣するその日まで、なりふりかまわず日本国滅亡に邁進するであろう。
国家反逆罪である。
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