20. 2011年6月07日 10:04:03: rnHeIJUeWo
毎日新聞に、平沢勝栄氏のブログが紹介されていた。 5月26日から3日にかけての、不信任案をめぐる動き、 とくに松木さんの決意や信条がよくわかるので、転載しておきます。私が注目したのは、 原口さんの維新の会に平沢さんもでていたこと、 原口さんは最後まで説得をつづけるということ 松木さんは、ウソを絶対にいわないひとということなどです。 . 特集ワイド:平沢勝栄衆院議員の永田町日記 小沢さん、松木さんをなぜ止めなかった 国会内を歩く平沢勝栄衆院議員。永田町の揺れはいつ収まるのか=2011年6月3日午後0時半、西本勝撮影 自民党など野党3党が提出した内閣不信任決議案は否決されたが、菅直人首相の玉虫色の“退陣表明”でなおも混迷が続く。緊迫した日々の中、与野党の議員らはどう動いたのか。特集ワイド恒例、自民党所属の平沢勝栄衆院議員に「永田町日記」を公開してもらった。【構成・宮田哲】 ◇不信任案が理解されないのは我が党の説明が足りないからだ ◇シャドーキャビネットの会合に出席 「自民党はだまされたんじゃないのか」の声 5月26日(木) 朝、自民党改革委員会の会合があり、所属議員が改革案に意見を述べた。「首相経験者は次期衆院選では公認・推薦しない」という項目に賛成の声が相次ぎ、私も「企業でも、社長を辞めた人が会長などで何人も残っていたら活力を失う。検討を進めてはどうか」と言った。だが、会合の後、安倍晋三(元首相)さんから携帯に電話が。「ちょっとひどいじゃないか」としかられた。私の発言が「説得力があり、流れを決めた」という話を聞いたらしい。 私は、首相経験者は党の一議員ではなく、米国のカーター元大統領のように一国の外交の顔になってもらいたいと思っている。「元首相」の肩書は、クルクル代わる外相よりも重みがあるはずだ。 27日(金) 民主党の小沢一郎さんに近い議員らに、野党が提出しようとしている内閣不信任決議案に同調する動きがある。今国会、私が野党筆頭理事を務める法務委員会では、コンピューターウイルス作成罪を新設する刑法などの改正案を審議してきたが、国会は相当荒れそうな雲行き。 「そうなる前に法案を通そう」と各党と話し合い、この日の委員会で私も質問。31日の委員会で可決し、その直後の本会議で可決する運びとなった。ひと安心。 ところで法務委員会の民主党筆頭理事、滝実さんは阪神大震災時の消防庁長官。豊富な知見を持っているはずなのに、菅政権がその経験を生かしているように見えないのは不思議でならない。 30日(月) <政治屋さんの甘えもいいかげんにしてほしい>。地元の有権者から、内閣不信任案提出への批判のメールが続々と届いている。国民の皆さんが震災で大変なときに「なぜ」と思われるのは当然だ。 しかし、どう考えても菅さんに危機管理能力はなく、この人のもとでは震災復興も原発事故収束も無理だ。不信任案が理解されないのは我が党の説明が足りないからだ。 31日(火) 昼、東京都港区内のレストランであった中曽根康弘元首相の誕生会に出席。誕生日からは4日遅れの開催だ。ある民主党の1年生議員が「若手の仲間と朝に話して、一致した。不信任案に賛成します」とあいさつをした。席が近くだったので「人数は?」と聞いたら「100人くらいはいくでしょう」と自信ありげだ。 夕方、民主の原口一博(前総務相)さんが発足させた「日本維新の会」の設立総会に出席。代理も含め国会議員130人以上が参加する盛況ぶりだ。原口さんも、大きな政局が来たら何か仕掛けようと考えているのだろう。 夜、その原口さんと、同じく民主党の松木謙公さん、自民党の先輩議員の4人で赤坂で食事をした。松木さんは古い友人だ。中曽根内閣当時の26年前、私は警察庁から官邸に出向し、藤波孝生官房長官の秘書官になった。そこで出会ったのが藤波さんの秘書だった松木さん。以来ずっと、気が置けない間柄だ。 松木さんは「(不信任案賛成で)1年生議員が盛り上がっている。80人から90人に達するだろう」。原口さんは政府の放射線対策を「子どもの安全を考えていない」と批判しつつも、「直ちに不信任案に賛成はしない。菅さんに政策を変えるよう最後まで言い続ける」と話した。 6月1日(水) <自民党など野党3党が内閣不信任決議案を提出> 昼、加藤紘一(自民党元幹事長)さんらと毎週開いているカレーを食べる会。話題はやはり不信任案だ。我が党内にも「提出は早過ぎる」「被災者が苦労しているのに」という声があり、欠席などの造反が起きるかもしれないとのこと。どうなるのか。 国会内の控室で同僚議員らと党首討論を見る。谷垣禎一総裁は過去の対決での穏やかな口ぶりとは打って変わり、厳しく首相を追及。「力が入っている」と評判も良く、株を上げた。ただ、「山口那津男(公明党代表)さんの方が話は分かりやすかったな」という声もちらほら。 午後10時半ごろ、会合を終えた松木さんから私の携帯に電話が。「皆で賛成すると決めました。会合に集まったのは71人。原口さんもいる。鳩山由紀夫(前首相)さんのグループの票が加われば不信任案は通ります」。賛成すれば除名されるかもしれない。苦しい決断だろう。 2日(木) <内閣不信任決議案を採決。反対多数で否決> 昼、国会の控室で民主党代議士会の生中継を見る。菅さんが「一定のめどがついたら……」と言った途端、その場にいた十数人からどよめきが起きた。「おいおい、いつのことなんだ」「茶番劇だ」「小沢さんはどうするんだ」。一番多かったのは「不信任案を乗り切るための菅さん一流のごまかしじゃないか」。皆、思った。「これは否決だ」 小沢さんたちは欠席して採決。自民党席の空気は落胆と驚き。響くのはヤジ。昨晩、カメラの前で賛成を明言していた人もみんな反対だから。松木さんが賛成票を投じた時だけは拍手が起き、最後に、横路孝弘議長が「投票漏れはありませんか」と確かめると「小沢はどうしたんだ」という声が方々から飛んだ。 その後、党本部でのシャドーキャビネット(影の内閣)の会合に「影の法相」として出席。「修羅場にならないと人間は分からない」「自民党はだまされたんじゃないか」という声も。とはいえ、辞任の言を引き出すなど成果もあった。「野党が多数を占める参院で頑張ろう」と、さばさばしたムードも漂っていた。 夜、松木さんがテレビ局をはしごする途中で議員会館の私の部屋に立ち寄った。「自分の信念でやった。他の人も自分の責任でやったんだからいいんですよ」。彼は仲間の悪口は絶対に言わない男だ。 自民党員としては、松木さんの賛成を喜ぶべきかもしれない。しかし、友人としては違う。どうせ否決されるのなら、小沢さんはなぜもっと強く止めてくれなかったのか。除名は夜のうちに決まった。 3日(金) 衆院は会議がなく、閑散。菅さんは昨夜、早期退陣を否定した。控室にいた議員4、5人はみな「早くやめさせなければ」。夕方の党本部。都連幹部らで雑談した折、石原伸晃(党幹事長)さんは断言した。「菅さんとは、2次補正予算の話はしないよ」>以上、引用おわり。 平沢さんは、安倍晋三の家庭教師ってことと TVタックルによく出てくるということぐらいしか関心がなかったが、 日本維新の会や小沢さんグループにもつながっていることがよくわかった。 コンピューター監視法案については、どさくさまぎれで賛成できないが、 松木さんがウソをいわない人だという判断は正しいと感じる。 菅執行部が倒れれば、松木さんも除籍処分がとけるだろうし、 農林水産大臣あたりで、帰ってきてほしいものだ。
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