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内閣不信任案否決──民主党政権の課題とメディアの政治ゲーム報道(JCJふらっしゅ)
http://www.asyura2.com/11/senkyo114/msg/445.html
投稿者 gataro 日時 2011 年 6 月 04 日 20:15:33: KbIx4LOvH6Ccw
 

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2011/06/03 1958号                     (転送紹介歓迎)
[JCJふらっしゅ]

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  ◎◎◎◎Y・記・者・の・「・ニ・ュ・ー・ス・の・検・証・」◎◎◎◎

□■内閣不信任案否決──民主党政権の課題とメディアの政治ゲーム報道

 否決された内閣不信任案。結局、民主党内の離婚さわぎでおさまった。器と存在価
値をみせたのは自公の上滑りを見切って棄権を決めた共産党、欠席を選んだ社民党、
そして途中で矛をおさめた小沢氏だろう。

 共産党と社民党の動きが、今回の不信任案決議騒動を、国会全体を巻き込んだ「動
き」から民主党内の家庭内騒動の水準へとその本質を浮き彫りにした。小沢氏は当事
者の片割れそのものだが、落としどころを、菅首相に活を入れつ役割を果たし、一定
の続投を認めるかたちとして選んだ。小沢氏は裁判を抱え、党員資格停止の状態にあ
る。その手を限られた状態が小沢氏に、裸の王様になりかかった菅首相を戒めるとい
う新たな役割を果たすところで止めさせる結果につながったのかもしれない。

 小沢氏にその役割を振ったのは、2日当日午前の、鳩山氏の菅首相との会談だった。
具体的な辞任時期を示さない話し合いの結果、小沢氏は欠席を決め、他の同調者に自
主投票の方針を打ち出した。鳩山氏の詰めの甘さは今に始まったことではないが、小
沢氏に同調した鳩山氏に対して、鳩山氏周辺は慎重姿勢を崩さなかったという背景も
影響していたかもしれない。菅首相の「退陣」の時期をめぐる党内闘争の火種を残す
結果となった。

 民主党は内部に「詰めの甘さ」を漂わせて、それをが重大事態へと発展させてしま
う過去を引きずっていることは、いまさらいうまでもないことだが、不信任案決議に
賛成で固めていた小沢陣営を驚かせたという菅─鳩山会談の中身。菅氏や岡田氏は、
鳩山氏の思惑を見切って「言質」を与えなかったというが、このエピソードからは、
その両氏よりも、最後まで党を割らないための努力を続けた鳩山氏の人物のほうが上
手だったように思える。

 またその生煮えの「約束」取り付けをもって、矛を収める決断をした小沢氏の判断
のつけかたに対して、「実質、小沢氏の勝利」と伝えるメディアも一部にあった。こ
の見立ては、「小沢氏の敗北」「小沢氏の影響力低下必至」とやったメディアの論評よ
りも、その人間洞察において(即座の総選挙はなくなったという意味も含め)はるか
にまともとも思うが、だれが勝った負けたは、その政策との関連において重要だが、
数の移動や再編、数の論理や野合の類を基盤とした政治ゲームの論理でしかない。メ
ディアが政治ゲームを自作自演して右往左往したり自己満足する姿は、あまりにみじ
めだ。

 それがいかに党内闘争にとどまらず、政界再編につながる事態、場合によってはさ
らなる「政権交代」かと踊ったメディアがあったように、日本の政治にとって大きな
エポックになる可能性があったにせよ、不信任案が否決された段階で、まだ事態の変
化に対応できず、事態の推移をみることをないがしろにして(あるいは恣意的に事実
関係を外して)、なんとか大事に仕立てようと焦ったニュース番組の姿などには、が
っかりさせられた。

 いたずらに「劇的」「ショック」を演出したがる番組の蔓延は、ニュースをワイド
番組に組み込んでいく過程で生じたものなのだろうが、小さなことにいちいち「動
揺」してみせ、それに同調することを視聴者に誘う手法をニュース番組でも多用する
ことは、いま伝えるべきことを伝える役割の放棄につながりかねない。なによりニュ
ースの送り手のニュース感覚をゆがめ、伝えるべきことの優先順位を決めていく知性
と感覚とを鈍らせる影響があるのではないかと心配になる。

 「動揺」を引き出そうとする意識あるいは無意識、原発事故で「動揺」をおさえつ
けようとして情報を後出し、小出しにした論理と表裏一体である。その意味で私は、
ニュースのワイドショー化に大きな危険が潜んでいると感じている。この機会に、ワ
イド番組と一体化させたニュース番組のありようを、もう一度、徹底的に見直してみ
たらどうだろうか。

 倒閣に走った自公は相対して野党を自覚することになった。野党として自らの足場
を根本からとらえなおし、固めなおすことがなにより大事な時期である。公明党はこ
れまで、自公政権の経験から、民主党を見下して政権担当能力をみせつようとするか
のような浅ましさを残してきたが、同じ政界で生きる者としての謙虚さから積み上げ
なおす勇気をこの機会に取り戻したい。

 菅政権の面々も同様の浅ましさを漂わせている。そうした「政権の一員の自覚」
は、往々にして政権と自身を同一視した「保身」と「自己正当化」を肥大させるだけ
である。「保身」と「自己正当化」による「一枚岩」ほど当事者にとって心地よいも
のはないそうだが、それほど脆いものもないことも確かであろう。

 また、ようやく存在していることを印象づけ始めた菅首相。力量と執念が問われる。
不信任案提出騒ぎを自身のターニングポイントとできるかどうか。一定の期間の区切
りを切ったにせよ、切られたにせよ、たとえ短期間でも、首相の「器」と「振る舞
い」を自身のものとできるかどうか。まわりは、どれだけ短期間で、菅氏に首相の
「器」を身につけさせることができるかどうか。

 菅氏は、退陣表明と引き換えに不信任案の採決は否決に動いたわけだが、レームダ
ック化は避けられない。だが震災・原発事故への対応と、次なる総選挙にむけた環境
整備は欠かせない課題だ。

 このことは、日本の政治家すべてに、その課題が突きつけられていることを意味す
る。菅氏の首相在任期間の長短の問題ではない。その次がかかわってくる。日々の国
会の積み重ねが、日本の近未来を決めている。その自覚がほしい。菅氏は民主党に対
する「甘え」、国会や国に対する「甘え」を捨てなければならない。この時期、捨て
るべきは「甘え」や「慣れ」(あるいは不慣れからくるクリンチ、責任転嫁)、そこ
からくる敵対感情、根拠のないパフォーマンス癖であって、「甘さ」ではない。菅氏
の場合、「甘さ」をは「包容力」へと転化できないできたところに大きな課題がある
のではないかと思う。

 皮一枚で首のつながった菅氏。鳩山氏の詰め寄りも、退任時期を「玉虫色」にして
乗り切り、実質、何枚も器の大きさをみせた小沢氏の「勝利」を、「原理主義者」岡
田民主党幹事長の「除籍処分」(小沢氏の欠席に対する処分案)の圧力が半減させる
結果を導き出したが、輿石民主党参院議員会長と断続的に会談を続け、その後「処分
見送り方針」を出した。岡田氏がここで譲ったことの背景には「ポスト菅」が影響し
ているのかもしれないが、岡田氏の「原理主義」は、人を掻き分け押しのけてでも上
昇ろうとする習癖の強い体質と一線を画すために選択したポーズである可能性もほの
みえた。

 なお民主党執行部は役員会などで不信任案賛成者の除籍を決定している。政党とし
てのけじめのつけ方の問題もあるだろうが、その根源に「求心力のなさ」「人望の広
がりのなさ」があることを見失えば致命傷となる。必要なのは表面的なけじめではな
く、「求心力」そのものであるはずだ。それを自省せずして他者に転嫁するだけであ
れば、それこそ民主党に未来はない。

 菅氏に退陣表明というかたちで先を越された自民党の大島副総裁は、内閣不信任案
理由の説明のなかで、菅氏退任の「目途」のほか、他者に責任を「転嫁する」体質な
ども指摘した。野党生活を続ける中で自民党も、少しずつ自省を始めているのだろ
う。もしそれが、旧来からの「左翼」攻撃マニュアルのなかから、単に習慣的に引っ
張り出されたものでないのであれば──。

 党内闘争の緊張が民主党政権を結果的に救っている。それは自民党の時代から引き
続く日本の永田町の風物。それにあきれてそっぽを向く民衆。一歩まちがえば、その
一見平和な風景を暗転させて、混沌と暗澹たる社会状況へと日本社会全体を突き落と
す。発揮され伸張させいくべき変革のエネルギーが渦巻くいま、政治がその足を引っ
張るようなことがあってはならない。民主党政権と、自公政治からの政権交代を成し
遂げる重要な役割を果たした勢力は、自公政治へのリバウンドを期待する種々の策謀
に踊らされるようなことがあってはならない。

 政治は数合わせではないと新聞が論じ、テレビがそれを足蹴にして政治ゲームに走
る。政治の質を問わずに、政党のもつ人数、数の移動や再編にのみ関心を寄せた報道
は、選挙報道の速報主義と同様、中身をすっ飛ばし、候補者の地盤・看板に焦点を当
てるだけで終わり、勢力争いや勢力図を示すだけの役割しか果たさないのと同様であ
る。その場だけのゲームに興じることが、本当に政治を大切にすることにつながるの
かどうか、私たちはもう一度見直さねばならないだろう。

 政権交代を国民が選択したときの民主党のマニフェストを、ずるずると後退させ、
変質させてきた菅政権。大震災の発生で首の皮がつながり、躊躇を伴いつつも脱原発
の動きで煮え切らない、稚拙な菅政権の「やり方」の片鱗がみえつつもある。明日に
期待をちないでつないで、結局、最後は国民を大きく裏切ってせっかく誕生した民主
党政権は終焉を迎える──そんなことになりはしないだろうか。そうした危惧を抱き
つつも、時代は自公政権当時とは様変わりしてきたことは事実だ。今回の内紛も、結
果としては民主党全体にスポットが当たった。メディアが内紛好きなのか、政治家た
ちが好きなのか。

 大切なのはこの先だ。大震災と原発事故という深刻な危機を内包した日本社会は、
自公政権時代と変らずまだ永田町ムラのどたばたに「動揺」したがるのか、それとも
視野を大きく開いて、日本社会の建て直し、日本の市民社会のつくり直しに焦点をあ
てていくのか。たくさんの数え切れない市民が立ち上がって、それぞれにそれぞれの
やり方で力を伸ばし発揮する場所を発見し始めている。そうした新たな状況に対応で
きないでいる政治家や役所の姿。その原因のひとつに、メディアと政治家の共依存の
関係が生み出す状態があるのではないか、私は疑いたくなる。

 民主党が自らなし崩しにしてきたマニフェストについても、各党に対して役所が資
料の提出・提供のほか、発表の方法・予算など全般的なアシストを、平等に行うべき
時代に入っているように思う。マニフェストと称しながら、それに責任をもたず、自
分勝手に改変していく姿のままでは、マニフェストはマニフェストたりえない。それ
ぞれの政党の提案の趣旨やコンセプトを尊重して、それをそれぞれにしっかり裏付け
ていく役所の各政党に対する尊敬と、柔軟性、多様性の確保が必要になっているので
はないだろうか。

 また、市民自身が運営し、新たな活動や情報や提案・提言を発掘・発信する情報チ
ャネルが急速に拡大、成長している。この多様なメディア、情報発信・受信機能の広
がりの中で、日本のマスメディアは大きな分岐点に立っている。「いま伝えるべきこ
と」「いま論じるべきこと」を的確に見出し、実現していくこと。そのジャーナリズ
ムの底力を企業の枠をこえ、切磋琢磨し、研ぎ澄まして発揮していくことが、いまま
さに求められているように思う。


菅首相辞意表明─不毛な政争に区切りを(朝日新聞3日付社説)
http://www.asahi.com/paper/editorial20110603.html
菅首相退陣の意向 もう混乱は許されない(毎日新聞3日付社説)
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20110603k0000m070130000c.html
内閣不信任案:欠席の小沢元代表 処分見送り方針(毎日新聞3日)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110603k0000m010133000c.html
小沢グループ、前夜の高揚感…一転沈滞ムード(朝日新聞3日)
http://www.asahi.com/politics/update/0602/TKY201106020559.html
内閣不信任案:菅首相、退陣年明け示唆(毎日新聞3日)
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110603k0000m010119000c.html
首相、辞任は来年1月示唆 「原子炉冷温停止めど」示す(朝日新聞3日)
http://www.asahi.com/politics/update/0602/TKY201106020642.html
余録:首相の退陣意向表明(毎日新聞3日)
http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/news/20110603k0000m070126000c.html

 

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コメント
 
01. 2011年6月04日 20:44:15: 2mWCZTvQI6
ふむ。優等生的な作文にすぎないな。
あの「騒動」があの時点では国民にとって大事な事件であったことは否定できないはず。
それを些事とは、おたく何様のつもりだといいたい。
上から目線で偉そうに概括してそれで? なにもないじゃないか。
己の上から目線的な偉さをアピールしているだけじゃないか。
ばかばかしい。

02. 2011年6月04日 21:20:23: AJ3abE7GZc
 あほ管もいよいよ年貢の納め時が来た様子です。
昨日迄、あれ程庇っていた岡田幹事長迄が辞任を
口に出すありさまでは、天にも見放されたようです。
岡田も同じ運命でしょうよ。 こうも小沢氏と天と地程の
力量が違うのでしょうか。 長い間、岡田は小沢氏を見て来た
筈なのに、選挙で負け続け小沢を座敷牢に入れたのに結局は
小沢にしてやられた格好です。 どれほどハンディを貰ったら
小沢に勝てるのか、少し頭を冷やしたら如何でしょうか。
さっさと真正民主党から出て行って下さい。

03. 2011年6月04日 21:26:22: 6t3Z2XpZpc
ぐちゃぐちゃ書いているが結局何が言いたいの。

・原発を推進したいの、廃止の方向に踏み出すの
・消費税を上げたいの、あげるべきでないの
・騒動を適当に解説するだけなの
・役人の利権はどうするの

その程度の記事。


04. 2011年6月04日 21:35:38: 8HikxGtgtU

 政治は 芸術だ by 小沢

 政治は 数学だ by 鳩山

 政治は 運命だ by 亀井
 
 ===

 政治は 策謀だ by 空缶

 政治は 我慢だ by 谷餓鬼
 
  


05. 2011年6月05日 00:04:41: uC8DKpjnU6
gataroさんがどんな人だったか忘れちゃったけど今回は良い記事見つけてきましたね。

06. 2011年6月05日 04:20:50: 4WV2HM1H9Y

ゲームだ…バカヤロウ、政治を誘導しようと常にゲームしてるのは、お前らマスゴミだろうが。

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