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6月4日の産経新聞にチベット問題で米国の俳優リチャード・ギア
が議会証言をし、チベット人権問題に対する中国批判と、その中国の
人権問題に甘いオバマ政権を批判した、という記事があった。
それを読んだ時、私は子供に対する被曝基準が甘すぎると政治行動に
参加した山本太郎という俳優が番組を降ろされたという最近の出来事を
思い浮かべた。
米国ではほかにもジョ−ジ・クルーニーとか多くの芸能界の大物が
政治発言や政治行動を行なっているのに、なぜ日本では政治家以外の
一般人が政治的発言・行動を行なうと異端視されるのか、と。
もっとも権力批判が異端視されることは米国でも同じなのだ。
自分が権力の犠牲になっている場合はいざしらず、自分に関係がないの
に権力の犠牲になっている人々のために権力批判を行なう事は容易な事
ではない。自分にとって得なことは何もない。
それでもあえて権力批判するリチャード・ギアや山本太郎を、だから
私は評価するのだ。
それでもリチャード・ギアのように莫大な資産のある者はまだいい。
どんなことになっても生活に困らない。精神的強ささえあれば自分の
主義・主張を貫いて過ごせることができる。
しかし山本太郎はそこまでではないだろう。つぎの言葉がそれを物語
っている。
「後悔はありません。ただ、母には迷惑をかけたと思います。これまで
苦労をさせて、やっと落ち着いて、たべられるくらいの稼ぎができた時
に、それをひっくり返すようなことをしてしまって・・・」
それでも彼はそのインタビュー記事の中でこういっている。
「仕事がなくなったとしても生きていくことに変わりはありません。
それよりも、国から不条理な仕打ちをされた人々に、少しでも光が当た
るように活動していきたい。これは東北だけではなく、日本全体の問題
だと思うのです」
素晴らしい言葉だ。
人気商売の日本の芸能人の中でこれだけの言葉を
発する者がかつていただろうか。
いや、日本のいかなる有識者、政治家、著名人の中で、ここまでの言葉を
口にした者がいただろうか。
リチャード・ギアもいいけれど山本太郎はもっといい。
この山本太郎の言葉を紹介したいために私はこのブログを書いたのである。
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