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民主で「菅降ろし」再燃=鳩山氏は両院総会を要求−自民、首相問責検討
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&k=2011060300748
菅直人首相が早期退陣を否定したことに与野党で反発が広がり、「菅降ろし」の動きが3日、再び活発化した。民主党の鳩山由紀夫前首相らが首相退陣に向け両院議員総会の開催を要求。閣僚や首相を支持してきたベテランも、首相の姿勢に疑念を呈した。自民党は首相問責決議案の参院提出について検討に入った。
首相は同日の参院予算委員会で「大震災への取り組みに一定のめどが付いた段階で、若い世代に責任を引き継いでほしい」と繰り返し答弁。退陣時期への言及を拒んだ。
これに対し、首相の対応に態度を硬化させている鳩山氏と支持グループの幹部は、首相の進退を協議する両院議員総会の開催を求めるための署名集めを続行、来週にも執行部に提出することを確認した。幹部の一人は「衆院だけで150は集まった」と語った。鳩山氏はこの後、小沢一郎元代表に電話をかけて「(退陣は)政治家同士の約束だから守らせる」と伝え、小沢氏は「頑張ってしっかりやってほしい」と応じた。
また、松本龍防災担当相は参院予算委で、首相発言について「退陣表明と受け止めた」と明言。松本剛明外相も記者会見で「6、7、8月というのが常識的に一つの考え方ではないか」と述べ、今後3カ月程度をめどに辞任を促した。
渡部恒三元衆院副議長はTBSの番組収録で、首相が来年1月ごろまでの続投を示唆したことに「全然とんちんかんだ」と批判。2011年度第2次補正予算案と特例公債法案を成立させたら退陣すべきだと指摘し、辞任しない場合は「俺が言って辞めてもらう」と述べた。一方、自民党の山本一太参院政審会長は参院予算委で、「政治的な詐欺だ。ひきょうで姑息(こそく)なペテンだ」と首相を厳しく非難。「野党が過半数を握る参院であなたを倒すしかない。6月末ぐらいに問責を突き付けるチャンスが必ずやってくる」と強調した。
参院に問責決議案が出されれば可決は確実だが、法的拘束力はなく、可決されても首相退陣には直結しない。ただ、11年度予算執行の裏付けとなる特例公債法案など重要法案の成立は事実上不可能となり、首相の政権運営は厳しさを増す。
(2011/06/03-23:33)
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「退陣」ほのめかし、前夜作戦=不信任否決の舞台裏−民主執行部 :時事通信
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011060300911
内閣不信任決議案否決に大きく響いた菅直人首相の「退陣発言」。その作戦は、採決を翌日に控えた1日夜、民主党の岡田克也幹事長や枝野幸男、仙谷由人正副官房長官ら政府・民主党の幹部10人で練られたものだった。採決前の舞台裏を追った。
民主党の小沢一郎元代表と小沢氏に近い議員計71人は1日夜、都内のホテルに結集し、「不信任案可決」へ気勢を上げた。会合を終えた小沢氏は記者団に、不信任案賛成を表明。同時に「政党、党派のレベルでうんぬんする問題ではない」と自発的離党を否定した。
◇「小沢切り」想定
衆院の民主党会派はその時点で305人。53人欠けても委員長ポストを独占し、委員数でも野党を下回らない安定多数252人を維持できる。
「造反が40〜50人なら厳しく処分すべきだ」。岡田氏らの会合では強硬論が相次ぎ、結局、賛成者を即日除籍(除名)する「小沢切り」の方針を決定。その一方、造反者が、衆院の過半数を失わない66人までにとどまるよう、ぎりぎりまで努力することを確認した。
岡田氏らは、そのための作戦を協議。被災地の状況から衆院解散は困難との思いは共有していたが、「けん制のために解散風を吹かせる」として、採決が予定されていた2日の衆院本会議後に臨時閣議をセットすることが決まった。「解散を決める閣議ではないか」と連想させるためのものだった。
さらに、「造反予備軍」の軟化を誘う手段として、採決前に菅直人首相が「退陣」をほのめかす案が出され、2日昼の党代議士会で首相が発言する内容の調整に入った。内容は最後に首相が筆を入れた上で、同日朝に芝博一首相補佐官から岡田氏らにメール送信された。
◇北沢、平野氏が調整
岡田氏ら10人の会合が開かれていたホテルには、別に、首相が信頼する北沢俊美防衛相と、鳩山由紀夫前首相に近い平野博文元官房長官の姿もあった。鳩山氏が不信任案賛成を表明したことで党分裂への危機感を強めていた平野氏が、北沢氏と打開策を話し合った。北沢、平野両氏は翌2日朝も衆院議員会館で協議して首相と鳩山氏の間で交わす3項目の「確認事項」の文案を固め、北沢氏は茶封筒に入れて首相官邸に向かった。
同日午前11時すぎ。鳩山氏が平野氏を伴って官邸に現れ、首相は立会人として岡田氏を呼んだ。文書には「退陣」の文言も日付もなかったが、できるだけ意義を強めようと、鳩山氏が「署名をいただけますか」と迫った。これに対し、首相は「2人の信頼関係の中ですから(署名なしでも)全く問題ありません」とかわした。結局、鳩山氏が「信じます」と折れた。
こうして迎えた2日正午の党代議士会。野党多数の参院の円滑運営のために、首相が身を引くことを期待していた輿石東参院議員会長は、首相と鳩山氏のやりとりをテレビ画面で見詰めていた。首相が最後まで退陣時期を明確にしなかったことを確認すると、電話を取り上げ、怒鳴った。「何てことをしてくれたんだ」。相手は平野氏だった。(2011/06/03-23:23)
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