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いる?電源三法、きる!電源三法。政局を尻目に「脱原発」!
呆れるばかりに程度の低い、内閣不信任案提出のバカ騒ぎが終わった。
結局、菅直人首相は遠くない将来の辞任の約束と引き換えに、鳩山由紀夫と話をつけて、内閣不信任案成立を阻止した。梯子を外された小沢一郎は激怒したが、鳩山由紀夫という人間の正体を知らずに信じてしまった小沢一郎の自業自得であり、「身から出た錆」だ。鳩山由紀夫は、あの「裏切りの人生」で知られる鳩山邦夫の兄なのである。裏切りこそ、鳩山兄弟の宿痾(しゅくあ)である。
不信任案否決に怒り狂う読売新聞政治部記者が書いたいくつかの記事から、今回の政争の裏側が浮かび上がってくる。ある記事には、
> 伊吹氏や森元首相らは、小沢元代表の周辺や鳩山前首相と接触を重ね、4月中旬以降、谷垣氏に「不信任可決に必要な数がそろっている」との見通しを繰り返し伝えた。
と書かれているが、この記事から小沢一郎と鳩山由紀夫が、震災の復興に当たらなければならない時期に何をしていたかがはっきりと浮かび上がる。
今回の不信任案提出劇は、自公に小鳩が乗ったのではなく、小鳩の仕掛けに自公が乗ったものだったのだ。
そして、いうまでもなく鳩山由紀夫は民主党のオーナーを気取っているから、最終的に民主党多数の与党という枠組みを崩す気など毛頭なかった。小沢一郎だけではなく、自民党の長老連も梯子を外されて激怒したというが、小沢一郎と同様に自業自得であり、「身から出た錆」である。
そして、特に強調しておかなければならないのは、小沢一郎や鳩山由紀夫が接近したのが伊吹文明や森喜朗だったことだ。間違っても河野太郎ではない。自民党長老連はみな原発推進派だ。そして、新聞なども指摘する通り、民主党の政策を「バラマキ」と批判する自民党と、「菅政権が2009年の民主党マニフェストを後退させている」と批判する小鳩では、ベクトルの向きが正反対なのだが、それでも野合しようとした。いや、鳩山由紀夫は最終的には裏切るつもりだったのかもしれないが、少なくとも小沢一郎は本気だった。
このことは、2009年の総選挙における民主党のマニフェストは、ほかならぬ小沢一郎にとって「どうでもよいこと」だったことを証明している。あれは、選挙に勝つための方便に過ぎなかった。小沢一郎の正体は、今こそ明白になった。
内閣不信任案に賛成した民主党の議員は、松木謙公と横粂勝仁の二人。欠席または棄権したのは、小沢一郎のほか、田中真紀子、内山晃、太田和美、岡島一正、古賀敬章、石原洋三郎、笠原多見子、金子健一、川島智太郎、木内孝胤、黒田雄、瑞慶覧長敏、三宅雪子、三輪信昭の各議員。最終的にはこれだけしか小沢一郎について行かなかった。当たり前であって、内閣不信任案の否決が確定的になるや、みんな自分の身を守ろうとしたのだ。「数の力」を頼る小沢一郎と行動をともにした議員がたったこれだけだったという事実が、「小沢一郎の終焉」を物語る。松木謙公は除名されるようだが、小沢一郎は部下一人守ることさえできなかった。
一方、不信任案可決を阻止した菅直人だが、鳩山由紀夫とかわしたという覚え書きには、退任の日時が書かれていないとやらで、また政局になろうとしている。なんだか、昔岸信介が大野伴睦と交わした念書を裏切ったとかいう話を思い出させるが、「鳩山一郎の孫」ならやりそうなことだ。
「バル菅政治家」の悪い癖で、退陣は年明けとかわけの分からないことを言って自ら混乱の火に油を注ぐ菅直人だが、普通に考えれば、ブログ「反戦塾」が、
>秋にはオバマ大統領と会う約束がある。辞任を表明した首相が大統領と正式会談をするわけにいかないので、決着をどうつけるか、それがひとつの目安となりそうだ。
と書いている通り、秋には菅直人が退任し、民主党代表選を経て、新代表が新総理大臣になるのが自然だろう。ちょうど2006年に小泉純一郎が退任し、自民党総裁選で勝った安倍晋三が総理大臣になったと同じ図式だ。菅直人は、いたずらに言葉をもてあそぶことなく、自らの退任の期限を早く明確にするとともに、次の衆議院選挙には立候補せず、議員を引退してもらいたい。
いうまでも私が念頭に置いているのは、1年前の鳩山由紀夫の引退発言であって、あの時総理大臣たる者はそうでなければならないと思い、鳩山の引退発言を支持したものだった。しかし、鳩山は自らの言葉を裏切った。今朝の新聞を見ると、その鳩山由紀夫が「人間うそをついてはいけません」と言ったと書いてあったが、腹の皮がよじれるほど笑ってしまった。それこそ「お前が言うな」である。それを言うなら鳩山自身が1年前の公約に立ち返り、次期総選挙に立候補せず政界を引退しなければならない。
各紙の社説を見ると、例によって朝日と毎日が小沢一派を厳しく批判し、特に朝日新聞は小沢一郎の除名を求めているので、またぞろ「小沢信者」の怒りを買うだろうけれども、今回に関しては小沢一郎の除名やむなしと私も思う。小沢一郎の行動に筋が通っていればまだしも、平然と原発推進勢力と野合しようとした今回の行動はひど過ぎる。「国民の生活が第一」のスローガンや、子ども手当や農業者戸別所得補償制度、それに朝鮮学校除外の件でミソをつけたとはいえ高校無償化などの政策に見るべきものはあったが、それとはベクトルの向きが正反対の「減税日本」への協力に走るなど、小沢一郎という政治家に一貫した理念があったかというと、それは「否」だと思う。中には小沢一郎に社民的な政策を期待する向きもあったようだが、小沢一郎の限界はもはや明らかだ。小沢一郎には、「国民の生活が第一」のスローガンを掲げれば国政選挙に勝てることを示したという大きな功績があるが、小沢一郎もまた歴史的使命を終えた政治家だ。現在では百害あって一利なしの存在に成り下がり、政争でも連戦連敗を重ねている。菅直人や鳩山由紀夫とともに、次期総選挙には出馬せず政界を引退すべきだ。また、社民主義的な政治を志向する者は、もはや小沢一郎に期待をかけるべきではない。無惨に裏切られるだけだからだ。
朝日の社説は、ほかにも菅直人に退陣の次期を明確にすることを求めたり、今回の政局で小沢一郎や鳩山由紀夫に踊らされた自民党の長老連にも総退陣を求めるなど、納得できる部分が多いのだが、一点どうしてもいただけないのは、
>マニフェストの見直しや消費税率引き上げに否定的な小沢氏らのグループの存在が、野党との大胆な妥協を阻んできた。
と書いているくだりだ。
このところ朝日新聞は、再び消費税増税の主張を前面に出すようになってきた。だが、震災の影響で景気が大きく落ち込みつつある現在、消費税増税は自殺行為だ。「鍋パーティー」(「再分配を重視する市民の会」)のブログに、今朝、新しいエントリ「消費税と法人税」が公開されたので、読者の皆さまには是非ご参照いただきたい。
私はむしろ、菅内閣の最大の問題は、閣僚に与謝野馨を抱えていることであって、財政再建原理主義者の与謝野馨が経済政策を壟断する政権が長く続くのも困ったものだと考えていた。だから、「首相退陣やむなし」と考えるのは朝日と同じだが、考えていることは朝日とは正反対で、次の内閣には与謝野を入閣させるな、と言いたいのである。
与謝野には、原発積極推進派という面もあり、原発政策を巡って枝野幸男と激しい口論をしたとも伝えられた。政権から与謝野馨を放り出す環境は整いつつあるともいえる。
とはいえ、それは次の政権を誰が担うかにもかかっている。税制の問題もあるけれども、何より大きいのは、原発推進勢力に属する人間を首相にして、発送電分離の問題をうやむやにしたり、「電源三法」に手つかずであっては困るということである。
そう、今日のエントリは「ストップ電源三法」のキャッチコピー決定を発表し、それをメインにするはずだった。だからタイトルもそうなっているが、中身は大部分が内閣不信任案の政局の話になってしまった。イントロ程度に収めるつもりだったが、イントロが本論になってしまった。
だが、いまさらタイトルは変えない。次の総理大臣も決まっていない以上、われわれ市井の人間がやるべきことは、「脱原発」の動きを盛り上げて行くことだ。前回のエントリに、
>脱原発は中長期の重要な課題だが合言葉を募集するほうも募集するほうだが合言葉を作ることに大きな意味はない。
>それよりなぜ脱原発をしなければいけないのか各自が考えることがはるかに重要。
>原発・放射能事故の収束がみえていないのにそんな悠長なことをしている時間はないはずだ。
というコメントをいただいたが、はっきり言って書いた人間は馬鹿じゃなかろうかと思った。
原発・放射能事故の収束が見えてないといったって、一般人には事故を収束することなどできはしない。中には、小沢一郎の剛腕を持ってすればメルトダウンは起きなかったし、福島にミサイルを撃ち込むなり決死隊を送り込むなどして放射性物質の漏出も今頃抑えられているなどと考える能天気な人間もいるようだが、現実はそんなに生易しいものではない。
市井の人間のなすべきことは、今後同じような事故を起こさせないように、段階的にせよ原発を停止にもっていくべく圧力をかけることであり、新たな原発立地自治体を出したり、既存の原発を抱える自治体に原発を増設させないことだ。そして、原発の新設や増設をさせるモチベーションを与えてきたのが「電源三法」なのだ。その「電源三法」の廃止の声を上げることは、当然われわれがなさなければならないことだと当ブログは考える。
そのためには、キャッチコピーは早く決めなければならない。そこで、独断で「朱の盤」さんのアイデアを採用することにした。ただし、ちょっと表記を変えて、下記のようにした。
いる? 電源三法
きる! 電源三法
ここで、「いる」は「要る」と "ill" の、「きる」は「切る」と "kill" の、それぞれ掛け言葉だ。かつて、"AbEnd" で、安倍晋三の終了と「異常終了」を掛け合わせた私は、朱の盤さんのアイデアが大いに気に入った。ただ、「いる」と「きる」の表記を、英語から日本語に書き換えさせていただいた。
このスローガンのもと、原発推進勢力の魑魅魍魎が跋扈する政局を尻目に、「脱・原発」の声を上げていきたいものだ。
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