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(回答先: <内閣不信任案>「被災地に目向けて」怒りとあきらめの声 投稿者 jesusisinus 日時 2011 年 6 月 01 日 21:58:35)
これこそ記事ですな。
毎日の記事は、まずは「被災者をほっておいて、内閣不信任決議案なんてけしからん!」という筋書きを書いておいて、現地に裏取りと称してアリバイ作りですか(笑)
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理解されない福島の怒り
誰も伝えない被災地の「マスコミ不信」
2011.06.02(Thu) 烏賀陽 弘道
福島県南相馬市からの報告を続けよう。福島第一原発から20キロ、30キロの線で市域が3つに分断されてしまった街である。
「地震・津波」と「原発災害」の2つの被災地(死者・行方不明者は福島県で最多)であるこの街を訪れるにあたって、聞いておきたいことがあった。東京その他の全国で流れているマスコミの報道について、地元の人たちがどう思っているかである。そして、「東京」を筆頭とする他の地域の人々が「被災地」「被災者」に向ける視線についてどう思うか、である。
私がびっくりしたのは、南相馬市の市役所を取材に訪れた時だ。取材が終わり、担当の男性職員と軽い雑談になったときだ。
「NHKも朝日新聞も(南相馬市から)撤退してしまった。こないだ朝日はファクスで取材の問い合わせ来てたよね? あれどこだった?(福島市の電話番号だと同僚が言う)ほら、福島市ですよ。福島市から電話とファクスで取材してくるんだよなあ」
福島市は南相馬市から山を越えて車で1時間半ほどかかる。福島第一原発からは50キロ以上離れている。
原発事故はすべてを狂わせている。
「記者は会社の規則で原発から50キロ以内に入っちゃいけないっていうじゃないですか」
男性職員は苦笑した。
「私ら、ここに暮らしているんですよ」
南相馬市の3分の2は市民が暮らしている。30キロラインから外はまったく平常通りだ。私自身がその南相馬市に立ってみると、「50キロより外」に退避してしまったマスコミ企業は、残念ながら間抜けなほどの「腰抜け」に見える。
「あんたら、それでもジャーナリストなの?って言いたい。こんな大事件、逆にチャンスじゃないの?」
私の経験では、市役所職員のように記者と日常的に接している仕事の人たちは、大手報道企業のことを悪く言うことはめったにない。慎重な人たちだ。だから、この男性職員の怒気のこもった言葉には余計にぎょっとするのだ。
職員は横の女性職員を見た。
「もうね、彼女なんかすっかり『マスコミ不信』だよ」
彼らの言葉を「過剰反応」と言うことはできない。同市から記者は撤退した。トラック輸送も止まった。新聞すら届かないのだ。「見捨てられた」と市民たちが怒るのも無理はない(「福島民友」「福島民報」の地元紙はコンビニまでは届く)。
(中略)
マスコミの取材はストーリーが決められている
「『苦境でも泣き言をいわないがまん強い東北人』とか聞くたびにバカヤローと叫びたくなります」
同市で衣類のクリーニング会社を経営する高橋美加子さん(63)は言う。
「黙っているのは、言葉にできないくらい悲しくて悔しいからですよ。言葉にならないくらい現実が重いんです。だから黙っている」
高橋さんは、身の回りの苦境を外に知らせようと電子メールを丁寧に綴っては発信した(高橋さんのメッセージ)。それが転送に転送を重ね、ツイッターでも流れて耳目を引いた。私もそれをきっかけに高橋さんに連絡を取った。
が、高橋さんは最初ためらった。あちこちマスコミの取材があったが、どうも違和感が消えないのだそうだ。「マスコミは最初からストーリーを決めて取材に来て、それに合うように話を当てはめるから」と言った。
どんなストーリーですか、と聞くと、「元気で復興に頑張っている」という図式だということが分かってきた。
「『がんばっている』でなければ『国の政策の矛盾にあえいでいる』『悩んでいる』『苦しんでいる』ですね。あるいは『かわいそうな人たち』『気の毒な人たち』でしょうか。そういうふうに扱われるのがいやなんです」
「丁寧に語っても、話に合わせるために全部削られたこともある。これが言いたかったのに、という話が落ちているんです」
高橋さんの部屋には、すり減った洗濯板が掲げられている。高橋さんの父が使った洗濯板だ。1948年にサハリンから引き揚げてきて、その洗濯板1枚で商売を始めた。高橋さんが商売を継いで、南相馬市周辺に6店舗を構えるようになった。その会社も、追い詰められている。従業員の安全が確保できない。住民が逃げ出してしまってお客が減っている。外に出ることができない。生活がすべて破壊された。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/9812?page=1
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