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【内閣不信任案】可決なら解散か総辞職 否決でも参院問責で菅政権窮地に
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110602/plc11060201260000-n1.htm
2011.6.2 01:25 産経新聞
自民党などが共同提出した内閣不信任決議案は、民主党から大量に同調者が出ることで可決する公算が大きくなった。可決された場合、菅直人首相は衆院解散・総選挙か内閣総辞職の判断を迫られる。否決されても自民党は参院での首相問責決議案など「二の矢」、「三の矢」を用意しており、首相が窮地を脱するのは難しい状況に変わりない。
■可決
不信任案が可決すれば、憲法69条の規定で首相は内閣総辞職か、衆院解散の判断を迫られる。平成5年の宮沢喜一内閣など過去4回の可決例ではいずれも解散を選択した。
首相側近は1日夜、「可決なら解散だろう」と語った。小沢グループは選挙基盤の弱い若手が多く、首相には小沢氏と「相打ちする覚悟がある」という。
ただ、「解散カード」を切ることに対し、これまで首相を支えてきた前原誠司前外相のグループや野田佳彦財務相のグループなど「主流3派」や中間派が猛烈に抵抗するのは確実。首相が解散に打って出ようとしても閣僚全員から了解を得るのは容易ではない。自民党に政権を明け渡す可能性が高いからだ。
そもそも東日本大震災の被災自治体は4月の統一地方選を延期するなど、選挙の実施が危ぶまれている。
さらに、前回衆院選を最高裁が「違憲状態」とする判決を下しており、選挙制度を見直さずに解散・総選挙に踏み切れば、無効を求める訴訟が起きかねない。
首相が内閣総辞職を決断すれば、民主党は1年前の鳩山由紀夫前首相の辞任後と同様に、ただちに代表選を行い、新代表で首相指名選挙に臨む手続きを踏むことになる。
だが、小沢氏らが離党せずに民主党にとどまった場合、代表選で投票を認めるのか、あるいは「造反」の処分問題などで党内が混乱するのは必至だ。
「ポスト菅」も有力な候補がおらず混沌としているため、選出に手間取る可能性もある。
■否決
不信任案が否決された場合、自民党が「二の矢」として、首相を揺さぶろうとしているのが、今年度予算の執行に必要な約38兆円の赤字国債を発行するための特例公債法案だ。
特例公債法案は衆院の優越が認められる予算案とは異なり、野党が多数を占める参院で否決されれば廃案となる。当面は税収などで予算のやりくりが可能でも、平成24年度予算案の編成に支障をきたす可能性がある。
本来、3月末に今年度予算とともに成立しているはずの特例公債法案は、野党が反対を明言したことから、政府・与党は採決に踏み切れなかった。自民党などは子ども手当など民主党の主要政策を「ばらまき4K」と批判し、今年度予算からの撤回を成立の条件に求めてきた。
平成23年度第1次補正予算の成立に際し、民主、自民、公明の3党は4月末に4K見直しを確認する3党合意を締結した。それでも首相は結論を先送りにしたままだ。
自民党は、首相が民主党内の反発を恐れ、子ども手当などマニフェスト(政権公約)の全面見直しには踏み切れないとみて、特例公債法案の参院での否決を辞さない構えだ。同党幹部は「最終的には、内閣総辞職を成立の交換条件に首相のクビを取りに行く」と強気の姿勢を崩していない。
それでも首相が粘るなら、自民党は「三の矢」として、参院で首相問責決議案を提出、可決させることで、首相が出席する参院での国会審議をボイコットする構えだ。
問責決議自体に首相を辞めさせる法的拘束力はないが参院審議がストップすれば、すべての法案がたなざらしのままとなり、首相は窮地に追い込まれる。首相退陣を繰り返し求めてきた西岡武夫参院議長が「問責首相」の登院を拒む可能性もある。
ただ、公明党は審議拒否戦術には慎重だ。審議拒否の期間を短くするため会期末での問責決議案の提出が両党間で模索されているが、首相が国会の大幅延長に打って出れば「切り札」を抜く判断は難しく、対決姿勢も間延びしかねない。
◇
【内閣不信任案】増える同調者、カギ握る鳩山氏
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110602/plc11060201300002-n1.htm
2011.6.2 01:28 産経新聞
民主党の小沢一郎元代表と鳩山由紀夫前首相がついに内閣不信任案賛成への態度を正式に決めた。小沢氏は周辺議員に党を除名された場合、「新党をつくる」と述べるなど不退転の決意を示した。離党者を対象に小沢氏、鳩山氏のほか新党改革の舛添要一代表、鳩山邦夫元総務相らを加えた新党構想も浮上している。小沢、鳩山両氏は、かつて「トロイカ体制」を組み、ともに民主党を政権交代に導いた菅直人首相に最終決戦を挑もうとしている。
「皆さんが決断したことに敬意を表する。今の政権は必ずしも政治家が責任を取る態勢を取っていない。国民のための生活を実現する決意で行動する」
小沢氏は1日夜、都内のホテルに集まった「同志」を前にこう宣言した。自ら上気した表情で拳を振り上げ、「頑張ろう!」と呼びかけた。出席者の「頑張ろう」の三唱が会場に響き渡り、意気は上がった。
党執行部が除籍(除名)処分や衆院解散をちらつかせ、樽床伸二元国対委員長ら中間派が不信任案反対にかじを切ろうとする中、小沢氏は自身のグループを固めることで可決の流れを作り、政権崩壊の引き金を内部から引こうと決意した。ホテルに集まった71人のうち、「1人を除き全員が賛成の意思を示した上で集まっている」(小沢氏側近)という。
これに先立ち、小沢氏は羽田孜元首相を議員会館の事務所に訪ねた。
「鳩山さんが菅さんと話をし努力したがダメだった。今は非常事態だから、同調してもらえないか。一緒に行こう」
盟友の羽田氏の手を取って訴える小沢氏。2人は自民党の最大派閥だった旧竹下派の分裂、平成5年の宮沢内閣への不信任決議の際も行動をともにするなど、何度も厳しい政局を乗り切ってきた。
「あいつらも副大臣や政務官を辞める覚悟でやってくれているからな。あいつらの気持ちは尊いよ」
小沢氏は自身の事務所で側近議員と会って、首相にあてて辞表を提出した小沢グループの政務三役5人の決断をたたえた。
小沢氏を支持する衆院中堅・若手議員でつくる「一新会」(約40人)と衆院1年生による「北辰会」(約50人)だけで、造反に必要な82人は超える。この「数の力」が小沢氏にとり最大の武器だ。
ただ、党執行部の執(しつ)拗(よう)な切り崩しや、造反後の党除籍や衆院解散の可能性をちらつかされて足踏みをする議員も多かった。内部を固め切れていなかったが、土壇場になってついに「数の力」を見せつけた。
これまで態度を明確にしてこなかった鳩山氏も不信任案賛成に踏み切った。同日夜には側近議員との会合で協力を求めた。この日、大畠章宏国土交通相や中山義活経済産業政務官らが断続的に訪れ、思いとどまるよう説得を続けたが、鳩山氏の意志は固かった。
鳩山氏が小沢氏への同調を決断したのは31日夜だった。鳩山氏は首相と公邸で会談。「党が分裂してはいけない。挙党態勢を作るために協力してほしい」と不信任案提出前の自発的辞任を首相に求めた。「辞任しなければ、同調に回る」と暗に示したメッセージだったが、首相は「震災復興に全力を挙げる」とにべもなかった。
東京電力福島第1原発事故の政府の対応を批判し、小沢氏とともに菅政権への対決姿勢を強めてきた鳩山氏にとって、首相の態度は決定打となった。
グループ内には「鳩山さんが『同調』の号令を出しても従わない」と息を巻く若手議員もおり、亀裂は走ったが、不信任案可決を目指す「反菅」勢力に追い風となるのは確実だ。
こうした党内情勢に対しこれまで不信任案には欠席でも「厳重処分」と締め付けを強化しムチをふるってきた首相だが、この日はアメで籠絡する作戦に出た。
「必要ならクリスマスごろまで国会を開く」
不信任案反対の「大義名分」のため今国会の会期延長を求めてきた民主党の中堅・若手議員に、首相は通年国会の実現を約束した。
強気だった執行部も不信任案への賛同者の広がりに焦っている。「欠席でも除名」を明言してきた安住淳国対委員長だが、記者団から改めて対応を聞かれると言葉を濁した。
「同じかどうかわからないが、とにかく厳正に対処する」
不信任案可決で党の分裂という事態を招くのか、それとも自発的に辞任するのか−。首相は決断の時を迎えている。(小島優、坂井広志)
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